インサイダー取引
経済産業省の木村雅昭元審議官が、株のインサイダー取引の疑いで東京地検に逮捕された。経済産業省の職員及び、家族の株取引の全面禁止は出来ないものか。職業倫理を持ち合わせていない人がいる。金権社会の普通の姿である。倫理で制限した所で、隠れるだけである。金儲け以上に価値あるものを持っていな人が、国家公務員の中にいたということ。いつの時代にもこういうことはあるのだろうが、現代金権社会では、恥げなく蔓延している気がする。ホリエモン方式である。法律違反すれすれのところで、上手く金儲けをすることが、賢い生き方に成っている。バレないのにやらない人間を、愚鈍なやつだと言う空気。木村元審議官は以前から注意も受けていたらしい。審議官から一度は内部情報と株取引の事で注意され、外されていたこともあるらしい。勤務中も携帯電話で株売買を指示していたという。それでも審議官という重責を担っていたのだから、おかしな職場といわざるえない。
経産省内ではこういうことが普通のこととして受け入れられていたということ。人前でお金のことなどなど恥ずかしいというようなことは、時代錯誤なのか。自慢げに株で儲けた話などしている姿が目に浮かぶ。こんな状態では法律で縛るほかない。株取引の全面禁止である。木村容疑者は平成19年7月から2年間、商務情報政策局担当の審議官を務め、IT産業に関する重要政策に関与する立場にあった。木村容疑者の代理人弁護士は「報道された公知の事実に基づいて、妻が行った取引。インサイダー取引には当たらない」としている。何とかうまくごまかそうと言うあがきである。ホリエモンもそうだったが、罪の意識と言うものが全くない。審議官と言うのは局長の次くらいの立場らしい。こういう重要ポストに、株取引を就業中に行うような、人があてられることの方が驚くべきことだ。妻の口座と言うことは、犯罪意識もどこかにはあったということだろう。これが友人の口座で行っていたというような場合も多いい気がする。バレタやつが馬鹿な奴。
倫理が失われた時に成立しない職業と言うのは、いくらでもある。社会が豊かになれば、職業倫理は向上し、こうした卑しい行為は徐々に減少するだろうと思っていた。ところが、なんら変わらない。むしろ、金儲けを自慢げに誇る土壌すら生まれている。ホリエモンを自民党が衆議院の公認候補として立候補させたことは記憶しておかなければならない。木村容疑者を審議官にした経産省と言うものも、記憶しておく必要がある。インサイダー取引が禁止されているという建前は、株取引に一般の多数の人を引き込む作戦である。公正な株取引が行われているというイメージ作りを行わなければ、株式と言うものが成立しない。株が上がるか下がるかは、その会社の浮沈に従うのだから、情報を精査するのは当然だろう。それが内部からも手に入り、第3者と組んで行って居た場合、犯罪立証することは、ほぼ不可能。政治家へのわいろが株情報などという図式も想像できる。
インサイダー取引が表面化したのは、氷山の一角に違いない。上場会社の役員に倫理観がない場合など、いくらもあるだろう。先日の大王製紙の社長を見ればすぐわかることだ。彼も株の損失をばくちで取り戻したことが、出発だったようだ。相当にばれにくい金儲けの悪だくみが目の前にあって、見過ごすわけがない。蔓延していて、一般の投資家は馬鹿を見ている人がいそうだ。関係のないどうでもいい話ではある。問題は普通に労働して、普通に暮らすという本来の人間の暮らしが、バカバカしく見えて来る社会の姿である。農地が宅地化し高騰をして行く過程で、農業が馬鹿らしくなってしまった多くの人。暮らしの本来を見失ってしまった都市近郊の農家の友人をたくさん知っている。人間の幸せは地に足を付けて、働ける所にあることだと思いたい。やはり自給生活にもどることだ。