行列のできるラーメン屋
先日、横浜に行った時、有名な行列のできるラーメン屋に行ってみた。何でもスープのだしにとても凝っていて、魚貝系もあれば、豚骨スープもあり、地鶏スープと言うのもある。色々選べるらしい。大きな店らしくて、店員さんがなんと9人もいる。繁盛しているのだろう。午前中から大勢が並んでいた。並んでいる外からは全く店の中は見えない。外に店員さん達の写真が貼ってあるところがユニークである。店長とある人はパンチパーマのようで、色の黒い人である。入口には行列をする椅子が並べてあって、すでに、互いにそっぽを向いて座っていた。最後の方は、並ぶと言っても、椅子はもうないあたりなのだが、立って並ぶ以外にない。まだ店は始まっていないようなので、だいぶ待ち時間が長くなりそうだ。
前の人に「どのくらいかかるのでしょうね。」と話しかけてみた。「テレビのニュースでやっていたんで、前回は途中で止めたんだ。何時に始めめるかも決まってないらしいよ。」これにはちょっと心配になった。「この店は何が一番おいしいですか。」と聞いてみた、「ビーフンを使った麺がいいらしいぜ。」そんなラーメンがあるのか。少々待っても食べたい気分になった。「おれは食べたことが無いんだ。うまいかまずいかわからんよ。」「俺は並んではいるけど、食うかどうかは、まだ決めてないんだ。」どういうことだろう。急に面白くなった。「えっ!食べないのに並んでんすか」思わす声が高くなってしまった。不思議な人だ。「並んではいるが、食べるかどうかは決めてないよ。食べると決めつけられても困る。」別に前の人が食べようが抜けようが構わない。「店長のお薦めは、牛肉のトッピングらしいよ。店に入ると必ず進められっるって、テレビで言っていたよ。」
店の外観はやけにでかい。ラーメン屋なのにマカロニウエスタン調である。ウエスタンと言うのも変だが、最近新しくできる店は、店構えだけは変に凝っている。鉄骨が構造と関係なく組んであって、それが派手な緑で塗ってあるので、シャボテンに見えるのだ。派手に黒黒と筆文字で、メニューが書いてある。値段も書いてあるので、この点は少し安心できる。確かに牛肉ラーメンと書いてある。牛肉の載ったビーフンラーメンか、いよいよ食べたくなった。「麺の硬さ、スープの塩分、スープの種類は5種類から選択」とある。「注文前に決めておいてください。」と書いてある。これはいよいよ良さそうなラーメン屋だ。麺は固めで、塩分は普通で行こう。地鶏系の味噌スープにすることにした。値段はこれで900円になる。
かなり待ったのだが、一向に店が始まらない。ミーティングをしているらしい声は聞こえている。前のずんぐりしたおじさんは、「俺はいつまでも待ってられないんだ。」急に声を落として「ここだけの話だけど、本当のところを言えば、俺は店長が知り合いなんだ。」「サクラで並んでいろって言われたんだ」と言う。「並んでいればタダで食べさせてやると言われてはいるんだ」おいおい、ちょっと心配な店らしい。しかし、サクラのくせにネタばらしと言うのも変なオヤジだ。みんなが並んでれば、「隣の中華屋のおやじも、心配で見に来ると言うんだよ。」「ラーメン屋よりも隣の中華屋の方に関心があるらしい。」「俺は、ラーメンより柳川がいいんだ。」どうもこんな店では並んでいても駄目だろうと、そのまま、食べずに帰ってきた。
昨日の自給作業:柿の収穫と柿酢づくり1時間 田んぼの秋起こし2時間 累計時間:9時間