食事の放射能の量調査
NHKの「あさイチ」と言う8時15分からの番組で、全国5地点(札幌、福島、東京、大阪、広島)で一般家庭7家族の1週間の食事に含まれる放射性物質を測定した。たまたまその冒頭を見て、これから鶏の世話に行こうという足が止まった。やってもらいたかった測定である。先日コメントにも書いたところである。私は見る前から、全地点0だったに違いないと叫んでしまった。それは書いてきたことだが、日本の土壌は移行計数が予想より一ケタ低いのである。こうした調査をすれば、必ず言われているより低いに違いないと考えてきた所だ。原発事故以前からの食品測定値は出ている。核実験の影響。大気中にすべてをばらまいたのだから、原発事故とは違う直接的汚染である。チェルノブイリ事故以降のデーターは日本でも、測定を広範囲に続けていた。どの程度の被曝であるかのデーターは、様々な機関から出ている。チェルノブイリ事故の影響の値を低く表示する理由もないと考えている。
NHKでは首都大学の先生に測定を依頼した。検出限界の問題を少なくするために、高性能の測定器で2時間の測定を行った。もう出かけないと、間に合わなくなるのに、なかなか結果を言わない。NHKの受信料はかならず払うから、早く結論を頼むと約束をしてしまった。1週間の全食事を計る方法だそうだ。毎日一人分をミキサーにかけて、大学の先生に送る。限りなく検出限界なくやると言うのだから、どういう結果が出たのかドキドキしてきた。郡山市の福島の食材を中心に暮らしている家庭でどう出るのか。「0に成ってくれ」と祈るような気持ちだ。この家庭は子供もいる。結論は「0」であった。思わず万歳と飛び上がってしまった。なでしこ優勝以来である。5つの家庭で、一日だけセシュームの値がでた。(下に書きました。)地域差が無いことである。番組は途中であるが、ここで出掛けざる得なかった。
政府や原発学者の安全は全部嘘だったのだ。この結果に対してもどこかに作為が働いていないか。信頼できない思いの人も沢山いるだろう。それくらい放射能は人間の心をもむしばみ、不信を生みだしている。この調査結果を私は想像していた。土壌からの移行計数「0,001」程度と言うことが出てきているからだ。この数字を信じても大丈夫だと考えたのは、段ボール堆肥が放射能不検出であったからだ。まさかという思いも最初はした。作物の何千の事例が出てきているので、これと向かい合うと、少しづつ日本の土壌の事が見えてきた。土壌中のカリウムは有機態の化合物を作らないので、無機態だけで存在しているそうだ。これは植物が直接利用できない非交換性カリウムと言う意味。微生物の作用などで土壌溶液中に放出されカリウムイオンとして水に溶けた状態(水溶性カリウム)になる。これで植物が直接利用できる形態となる。カリウムが豊富に存在してもなかなか植物が使うことは出来ない土壌。
このカリウムとセシュームは似たように働く。セシュームがミネラルなどと結合した状態になり存在しても、植物の根が吸収しにくいのではないか。三月に空気中から葉や樹に付着する形で浸透したセシュームは、葉や果実に強く発現した。調査した家庭ではみなさんの魚も肉も今年の新米も食べている。147食の結果である。日本の普通の家庭の平均値は0、15ベクレル程度となる。それは日本全国どこでもさして変わらない。福島のものを応援したいと食べていても、0に限りなく近い。日本のどこに暮らしていても可能だと言うことになる。むしろ一部の食品には、高くなる可能性があると考えた方が良い。日本の食はまだ大丈夫ということだ。久しぶりに晴々した。
以下147食中で一回づつ出た値。
・札幌 セシウム134・・・5.69ベクレル/キログラム
・須賀川 セシウム134・・・3.66ベクレル/キログラム
・江戸川 セシウム134・・・4.05ベクレル/キログラム
・目黒 セシウム137・・・8.97ベクレル/キログラム