稲刈り

   

舟原田んぼの稲刈りを行った。20人越える人達が来てくれた。夕方4時30分何とか終えることが出来た。雨が強くなる前であったので助かった。20人がひたすら働いたのだから、休憩も全く無しであった。それはすごい仕事量だったと思う。午後は、小雨が降ったりやんだりで、先行き不安で休む事の出来ない作業だった。でも昼ごはんはなんとか外で食べられた。バインダーでの稲刈りが終わった2時には、まだ地面がぬかるんでいる、と言う事はなかった。大変な稲刈りではあったが、かろうじて許容範囲であった。一番予想外であったのは、ハザ掛けの竿が予想以上に足りなかった事だ。横にも渡し補強した事もある。竿が足りない分は結局畦に倒したままである。雨がやんだら、上の田んぼにハザ掛けを一列、立てなければならない。つまり、去年より、お米が多く採れていると言う事だと思う。とらぬ狸の皮算よ。

一番ありがたかったのは、バインダーが快調であったことである。1条刈りと、2条刈りの2台を使ったのだが、両機とも一度のトラブルもなく、刈り終える事が出来た。機械整備をしていただいた、額田さんのおかげである。バインダーは扱いが微妙である。ちょっとしたことで不安定になる。ことしは、新メンバーの岡本さんに機械の練習をしていただけたことも良かった。女性の石井さんもすっかり運転が上手くなった。出来るだけ手作業でやるとしても、稲刈りのバインダーだけは機械に頼らざる得ない。この部分を手作業で行えば、二日かけても終わらない作業になるだろう。技術を習得しながら、作業が進んだ事は大きな成果である。スタートで少々手こずったのは、紐通しだった。いいはずなのに結束できない。説明文を確認すればするほどこんがらかった。要するに結わけないまま、2束行けば結束が始まるだけだった。バインダーも機種ごとに、若干違う。

田んぼのぬかるみが心配だったのだが、この点は1週間前の水きりで作業には問題がなかった。これは晴天が続いたためであろう。出来る限り長く、間断潅水を続けるという方針は貫けた。ともかく土の状況がいい。臭さがまるでない。美味しいお米が出来るはずである。それでも、葉先が少し黄色から白く変わり始めていた。稲穂の葉柄は根本3分の1に緑が残る最善の状態であった。舟原としては一番遅い稲刈りを設定して訳だが、まさに適期であったと思っている。課題として残ったのは、遅れて来る無効分けつである。明らかに他所より多い。一般に自然農法で行うと、無効分けつが増える傾向がある。干しの強さが足りないのではないかと考えて、二度目の干しは強めに行ったが、あまり関係がないようだ。お酢を使い、体質を変えるという農法を読んだ事がある。来年は実験をして見る。つまり、妊婦さんがすっぱいものが好きに成ると言う事らしい。

実は今年はハザ掛けを止そうかと言う事を、提案した。とんでもない話だと言う事で、ハザ掛けをした。確かにハザ掛けは良いのだが。そのまま、ハーベスターで脱穀してしまうと言う考えだ。18%以下に稲が田んぼで乾く。そこまで田んぼに置いても、自然農法では胴割れが出ない、気がする。一度その方法を行ったことがあるが、上手くいった。反対派の意見の中で、なるほどと言うのは、ハザ掛けの景観は美しい。こう言われたらもうどうしようもない。確かにハザ掛けは秋の風物詩だ。里地の景観と言えば、ハザ掛けが一番に思い出される。台風で倒される心配。イノシシに引っ張られる心配。スズメに食べられる心配。雨でかびる心配。色々あるにしても、ハザ掛けの美しさには変えられないといわれたら。納得してしまった。

昨日の自給作業:稲刈り8時間 累計時間:14時間

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