農地探し

   

この二ヶ月ほど、頼まれて畑2反を探していた。それが、意外なところから急に話がまとまった。このブログでも耕作放棄地が増えていることは何度も書いている。耕作放棄地が増えているのは間違えないのだが、いざ農地を捜すと成るとそれはそれで難しい。結論から言えば、小田原の行政がいまひとつなのだ。しかし、私としては小田原で捜したい。小田原の人が、小田原で農家になりたいと言うのだ。当然小田原で捜したい。小田原が他の地域より放棄地が少ない訳ではない。そう思って一生懸命捜した。このことで、小田原の農業委員会には3回通った。確かに、5件の情報も戴いた。情報を元に行ってみたり、電話をしたりした訳だが、全てカビの生えた古い話で、早川のバイパスの傍の農地の方は、ずーと待っていたが、3年も話が全くない。仕方がないので、自分でやることにして、もう2年もやってるよ。と言う事だった。「いや、ご自分でやられたのなら、大変素晴しいことなので、ありがとうございました。」ついお礼を言ってしまった。

農地を捜しているのでと連絡を戴いた方は、下大井に昔から住まわれている方だ。やはり、先ず小田原の農業委員会と、農政課に行かれたそうだ。当然の判断だろう。「紹介できません。」だけで、話も聞いてもらえなかったそうだ。この人だけでない、先日も全く同じ話を戴いている。加藤市長だって、農家になるために結構苦労したのに、後に続くものに配慮がないというのは、どういうものだろう。一緒に農政課にお願いに行ったのを忘れてしまったのだろうか。まぁーそんな人でないことは分かっているが、愚痴も言いたくなる。仕方がないので、空いている農地を見て、お願いをしてみた。あちこちの集まりでも農地がないか聞いていた。所が見つからない。野菜を作りたいというので、下大井の家の近くが良かろうと思ったのだが、到底ない。仕方がないので、久野の方まで範囲を広げて見ようと相談した。久野なら土地勘があるので、農業委員の石綿さんにも直接会ってもらおう。

先ずは、あしがら農の会の集荷場で、みんなに会ってもらうのが先決である。こう考えたのだが。これが良かった。斉藤さんと、吉田さん、から、市役所の古屋さんの方から、農地を使わないかと言う話が来ている。と言うのだ。早速、そっちも見てみようと言う事になる。場所はちょっと遠そうだ。しかも小田原じゃない。又、南あしがらに行っちゃうか。と残念な思いもあったが、決めるのは本人だから。ともかく二人でぐるりと歩いた。石綿さんにも会い、久野の状況も案内した。全てを見終わったて、南足柄の福沢の農地にしたいと言う事だ。それなら、この足で役所に行ってみる事にした。偉くなった古屋さんが奥の席にいたが、すぐ対応してくれた。

南足柄では新規就農者に対し、先ず1反以上の農地を試行的に一年間耕作してもらう。それで農業委員会で農家として大丈夫と判断が出来たら、正式に農家に成れる制度を立ち上げたと言う。農地も新規就農者が希望する、有機農業が可能な場所を配慮した上で、紹介すると言う。古屋さんともう一人地元の農家の方で再雇用された職員と二人で一生懸命そういう農地を捜しているのだそうだ。これなら農地は見つかる。これは、見事な制度が立ち上がっている。思わず小田原の現状を二人で愚痴ってしまった。その場で書類に書き込み、写真を撮った。写真を撮るような進め方が古屋さんらしい。農業新聞にこの制度が掲載されたそうだ。問い合わせが多いいといわれていた。後は、この制度が本当に生きるためにも、ここに就農することになった青年が、しっかりした農業をするように大いに期待し、バックアップしていきたい。

 - 地域