洞爺湖サミットと鳥インフルエンザ
007なら秘密組織に、白鳥にインフルエンザ・ウイルスが仕掛けられた。というところだろう。北海道の湖で、死んだ白鳥が見つかる所が、危機一髪の映画導入映像だ。画面が変わると、謎の秘密基地に養鶏場がある。ここで、なにや東洋人が白鳥にウイルスを注射している。春になるってこの白鳥が放たれる。北海道での感染が、5月には広がり始める。サミットの7月には北海道は立ち入り禁止地区になる。各国首脳はワクチンを打って会議に臨む。所がこのワクチンに問題が見つかる。各国首脳の帰国後の会議によって、感染は政府全体に広がる。
一昨日、家畜保健所が養鶏場の状態を見たいと訪ねてきた。幸い誰も家にいなかったので、会わないで済んだ。今になって急に、家畜保健所では農家廻りだ。電話が掛かってきて、明日2時に行く、というようなことを言う。来てもらう必要はないと。お断りした。何故くるのか訪ねても、要領が全くえない。行政の役割として、これだけはしていました。仕事をしている証拠を残そうという程度の事と思うしかない。
韓国での発症の状況を聴いても全く知らない。北海道の白鳥の事を聞いても、全く知らない。何とチャボでもあった。などと昔の話を混同している。嫌味で、どんなチャボの飼い方だったか聞いてみると、これもまるで知らない。たぶん鶏の事など全く知らない職員が、4月から回されて、言われたことをやっているだけなのだろう。既に韓国で発症が繰り返されている。この場面で何をするべきか。先ず、養鶏業者の、接触を最小限にすること。行政職員は必要以外では、養鶏場には近づかない事。しかし、行政はこういうときに成ると、養鶏業者をどこかに集めて、鳥インフルエンザの「いろはの講義」見たいな事をやる。証拠作りというか、節句働きだ。やりたいなら、リスクの低い、近くでウイルスが見つかっていない時だ。肝心な時には、忘れていて、日本でウイルスが見つかってから、急に動き出すのではウイルスを広める可能性が高まる。
北海道の白鳥は韓国からの渡りの途中と言う事はないのか。こう言う事を地道に研究しておかないと、対応策など今更ない。韓国にも白鳥の飛来地は何箇所かあるが中継地点として、北海道を通る場合があるのかどうか。道当局は周囲30キロの養鶏場の検査をしたそうだが、そんなことではないのだ。その白鳥が感染したのは、越冬していた地域の可能性が高い。東北、北陸地方に越冬地が多い。関東にも在る。酒匂川では、今年2羽の飛来があった。しかし、感染が起こるような密度の濃い飛来地はない。以前から水鳥への餌付け問題化されている。湿地や冬水田んぼが無くなり、飛来地が集中する。30万羽とか言う規模の集中が起きる。そこに餌付けを行う。この密度が、新しい病気を生み出す可能性を高める。行政が日常やっておかなけれがいけないことは、幾らでもあるのだ。
韓国では初期防除に失敗し全土に広がった。原因は野鳥ではない。鶏でもない。人間が広げている。もうソウルの動物公園で起きている。まさかネットがないわけがない。7日時点の報道では、4月3日以降、感染が確認されたのは全国35か所に上り、鶏など650万羽が処分された。確かに野鳥が感染のスタートになる可能性はある。しかし、その野鳥は淘汰する事も、消毒する事もできない。鶏小屋への野鳥の飛来を防ぐ。これなど、正に竹槍で原子爆弾に対抗しようとしているようなものだ。現実には、防鳥ネットなど、気休めに過ぎない。今までの事例が、良くその実態を表わしている。韓国でも同じだ。この病気は、人間が生み出し、人間が広げる。先日の鳥取大学の研究成果、「感染の連鎖28回で強毒化する。」これは正に大規模養鶏が生み出した病気である事を意味している。500羽程度の養鶏場では、せいぜい5回程度の感染繰り返ししか出来ない。今の状況は、大規模養鶏を、大規模畜産を、早急に止めなければならない事を意味している。ヨーロッパではその方向が動き出している。