光合成細菌の培養
2026/01/10

3番田んぼの光合成細菌の培養。

光合成細菌を培養している。200ℓのポリタンクである。ポリタンクは4つある。800ℓ培養していることになる。だいたい、10日で培養できる。2ℓの培養から始めて、20ℓのポリタンクで行い、さらに200ℓにした。今は光合成細菌の餌はエビオスを使っている。
光合成細菌の培養餌は様々なもので試している。米ぬかで行ったら、ぶくぶくと泡が出てきている。不思議な状態である。今度泡盛の絞りかすでやってみたいと考えて居る。出来れば地域の材料が利用できれば一番だと思うからだ。玉名覇酒造さんで分けていただけることになった。
光合成細菌の今までの経過を書いておきたい。12月に小田原で石渡薫さんの講義があった。そのときに、石垣でのひこばえ農法の稲作りについて質問した。年間3回もの藁を田んぼに戻すのであれば、それを肥料として有効に利用したい。そのための早く分解する菌が必要と言うことで、光合成細菌の投入の提案をいただいた。
石渡さんの指摘は納得が行くものだった。光合成細菌は沼地や古い田んぼで化学肥料や農薬を使わない場所であれば、自然に存在するところもあるらしい。以前小田原で、田んぼの土で培養してみたことがあるが、そこではうまく行かなかった。どこにもいるとも思われない気がした。
石垣に戻り早速、光合成細菌の培養を始めた。下地さんが培養を続けている光合成細菌を2ℓ種菌として分けていただき、そこからネズミ算のように増やしている。石垣の冬は日差しも強いし、十分に暑くなるので、光合成細菌は順調に増えてきた。32度が最適な水温らしい。
水はカルキ抜きなどしないでもそのままで大丈夫と言うことで、水道から500ℓのタンクにくんで、軽トラで田んぼ脇に置いてある、タンクまで運んでいる。できる限り簡単にやれるようにした。そうでなければ継続できないと思うからだ。継続が光合成細菌では意味があると考えている。
光合成細菌は一度入れて効果があるというものではないと思う。大量に継続的に入れて始めて効果が現われると考えて居る。石垣島に来てから、一度使ってみたが継続が出来なかった。入れてすぐには効果らしきものはなかった。それで効果なしと思い、止めてしまった。
今回は200ℓタンクで田んぼの入水口の脇で培養し、入水に点滴で入れる計画である。点滴が終わったときに20ℓだけ残るように、バルブを調整した。そこにまた水とエビオスを入れて、培養をする計画。この繰り返しならば、10日毎に光合成細菌の投入が行えることになる。
それほどの手間ではなく、一年を通して行うことが出来れば、かなりの効果が現われるはずだ。試験栽培としてやる以上そのくらいやってみなければならない。光合成細菌の効果は藁や籾殻などの入れる腐食の分解が進み、空気中の窒素を固定して、アンモニアが生成されると言うことらしい。
この点はもう少し実践的に研究してみたい点である。藁の分解が良い形で進めば、藁だけで十分稲の肥料が足りるはずだ。光合成細菌や様々な有機物と共生しながら、有機物の分解をするのではないか、そして最終的にはでアンモニアを生成して、植物の肥料になると考えていいのではないか。
そのときに同時にメタン発酵を防ぐ役割をして、田んぼ土壌の腐敗を防いでくれるのではないか。有機農業はメタンを発生させるので、環境破壊農業だと言われる。稲作の場合、慣行農法も稲わらをすき込むことがあるので、同じことが起るはずだ。
有機物が不足しているのが、石垣の土壌の特徴である。藁や草を田んぼに入れて腐植を増やしたい。そのときにでるメタンを抑える発酵に導き、環境にメタンガスを出さないようにしたい。そのためには光合成細菌は有効なものであることは間違いがない。
のぼたん農園では藁やその他の有機物は表面に戻す。腐植するまで地中に入れない。メタン発酵を減少させるためだ。表面で腐植を進めて、それを12月になって、漉き込むようにしてきた。1期作目の稲わらは、ひこばえの出てくる稲を取り囲むように敷き詰める。2期目も、3期目も同じように表面に敷く。敷き藁農法である。
藁はひこばえ栽培の途中でとろけて行く。ひこばえ農法では表面に敷き詰めて、土壌を守る目的がある。土中温度が極端に上がることを防いでくれると考えて居る。漉き込んでメタン発酵が起ることも避けたいと考えて居る。ひこばえの成育中にわらわ分解されて形を失う。
田んぼの水の中で様々な微生物が分解してくれている。藁を餌にして、小さな水中昆虫が沢山湧いてくる。この分解をよりよいものにするために、光合成細菌が有効に作用するのではないかと、期待している。腐植を増やすと同時に、稲わらを有効な肥料に変えることになる。
藁などの有機物質を分解する過程で、空中窒素からアンモニアを生成するのではないかと考えている。ここからネット情報を集めてみる。
光合成細菌の1科である紅色非硫黄細菌は酢酸,プロピオン酸,コハク酸,乳酸など様々な有機酸を炭素源および光合成反応の水素供与体として利用し、光合成従属栄養的生育をすることが知られている。稲わら施用後の水田土壌にもっとも集積する有機酸は酢酸であり[21],紅色非硫黄細菌が水田土壌で酢酸を利用する頻度は高いと推測される。・・・名古屋大学の研究
湛水土壌に稲わらを施用すると逐次的に分解が進み,有機酸を経由して最終的にメタンや二酸化炭素が生成する.この時,光合成細菌を含む市販の液状微生物資材を添加することにより,メタン生成量は減少することが本研究の結果から示唆された.メタン生成量が減少した機作として,微生物資材中の光合成細菌とメタン生成菌との間に基質をめぐる競合が生じ,メタン生成菌が利用できる基質が減少した結果,メタン生成量が減少したと推測された.・・・名古屋大学の研究
空気中の窒素を固定して窒素化合物に作り替えPSBは単独でいるよりも他の菌と共生した方が力を発揮します。枯草菌(バチルス菌の一種)や納豆菌と共生すると、有機酸やエネルギー(ATP)をやりとりしながら大気中の窒素を固定します(窒素肥料を作り出します)。中でも堆肥などに良くいるバチルス・メガテリウムと共存したときの窒素固定力が一番高いとされています。乳酸菌と共生しても窒素固定の力はアップします。酵母菌や納豆菌と共生すると酸素があっても増殖します。・・・光合成細菌販売の宣伝文
光合成細菌はアンモニアを生成する場合がありますが、より正確にはアンモニアを「資化(取り込み)」してアミノ酸やタンパク質を作ることが多く、また窒素固定を行うことでアンモニア態窒素を作り出す機能も持ち、自然界の窒素循環で重要な役割を果たします。
特に、空気中の窒素からアンモニアを作る能力(窒素固定)を持ち、それを体内で利用して増殖します光合成細菌は、アンモニアを「作る」だけでなく、アンモニアを「利用する」両方の側面を持ち、自然界の窒素循環において、窒素を固定し、有害物質を除去する重要な役割を担っています。
PSBは単独でいるよりも他の菌と共生した方が力を発揮します。枯草菌(バチルス菌の一種)や納豆菌と共生すると、有機酸やエネルギー(ATP)をやりとりしながら大気中の窒素を固定します(窒素肥料を作り出します)。これは地球上の有機物生産には極めて重要なことで、菌類が作り出す窒素化合物が全ての動植物の一番最初の栄養素となって彼等の生命を支えることになるからです。・・・光合成細菌販売の宣伝文
農地における生物的窒素固定の効率的利用は、土壌や水、天然資源などを消耗させることなく土地生産性の向上に寄与する方法の一つとして期待されている。水田は酸化的状態と還元的状態を繰り返す独特の栽培方式の為に多様な窒素固定生物を育むが、なかでも光合成細菌は水田へ稲わらを施用した際にその窒素固定増大効果が認められており、水田の土壌肥沃度の維持・増進に寄与している。しかしながら、その微生物生態学的な側面には不明な点が多く、特に他の微生物との相互作用に関しての知見はほとんどない。このような背景から本研究では稲わら施用水田土壌での光合成細菌と還元状態の発達に携わる微生物の関わりを検討したもので、次の6章により構成されている。
第1章は水田土壌に稲わらを加えて湛水した室内モデルを用いて、光合成細菌の増殖並びに窒素固定活性及び土壌の還元状態の発達について経時的な変化を検討したものである。ここで土壌中での光合成細菌数の推移と窒素固定活性のそれは必ずしも一致しておらず、菌数がある程度維持されている状態ではその他の因子によってニトロゲナーゼ活性が制御されていることを示した。また光合成細菌の存在下ではメタン発生量が減少することを見い出し、これは光照射下での光合成細菌のメタン菌に対する優位性を示しているものとして注目された。
第II章では光合成細菌と硫酸還元菌の関係について述べている。これは,一般的に硫酸還元菌が水田士壌の表層など酸化的部位にも多く見られることから、外部より硫酸イオンを添加して硫酸還元を活性化した土壌での光合成細菌の窒素固定の発現を検討したものである。その結果、硫酸還元の活性化は窒素固定活性の抑制を招くことを明らかとなり、これによって硫黄酸化物が十分供給される環境では光合成細菌はその窒素固定能の発現において硫酸還元菌と競合関係にあることが示された。
第III章では光合成細菌とメタン菌の関係を特異的メタン生成阻害剤を用いての阻害実験において検討している。その結果、メタン生成の阻害は光合成細菌の菌数には影響しないが。その窒素固定活性を著しく増大させることを明らかにした。また、この際の酢酸等の低分子有機酸の挙動から、光合成細菌の窒素固定は基質の利用性に大きく左右されており、メタン菌は基質の消費を通して影響を与えていることが明らかとなった。
前章においてメタン生成抑制時に光合成細菌由来の窒素固定活性が顕著に増大したことから、第IV章では阻害剤添加土壌及び未添加土壌から光合成細菌を単離・同定して優占種を比較している。その結果、単離菌株のほとんどがRhodopseudomonas Palustrisと同定され、これらの株は同程度の窒素固定能を有していることがわかった。この結果は、阻害剤の添加が光合成細菌の生育に影響しないことを示すものであり、また同時に行われた水田土壌への単離菌株の接種実験ではメタン発生量が減少し、光合成細菌の存在がメタン生成に対して抑制的に働くことを裏付けている。
水田に生息している光合成生物がメタン発生に果たしている役割については研究例が少なく、特にメタン生成の促進が見られる稲わら施用水田においては全く研究されていない。この点を明らかにするために、第V章では異なる稲わら施用条件(無施用,混合施用及び表面施用)の元でのポット実験を敢行している。その結果、稲わら無施用及び混合施用では光合成生成物の存在はメタン発生量へほとんど影響せず、表面施用した場合でのみ水稲栽培初期のメタン発生量を減少させることがわかった。この原因を、稲わら表面施用では土壌表層付近にメタン生成が開始され易い還元的な環境が形成されるが光合成生物がこれを抑制しているためと考察している。またこの従来酸化的とされていた土壌表面付近におけるメタン生成の開始を小ポット実験でも検討し、粗大有機物の存在がメタン菌に活動部位を与えることを明らかにした。
第VI章ではより意欲的な試みとして光合成細菌の接種を稲わら施用の有無と組み合わせてポット試験にて検討している。結果的に光合成細菌の接種は、メタン発生量や土壌及び施用稲わらに由来する窒素固定活性に影響を与えなかったが、稲わら施用時に施用稲わら及びその直下の土壌が光合成細菌の生育に好適なハビタットとなるものの、光合成細菌を過剰に接種しても菌数の増大が起こらないことが明らかとなり、これらハビタットの微生物保持能の上限を示すものとして注目されるものであった。
以上を要するに本論文は稲わら施用水田土壌における光合成細菌と還元状態の発達に携わる微生物の関わりを検討し、稲わら施用時に施用稲わらおよびその直下の土壌が光合成細菌の生育に好適なハビタットとなるものの光合成細菌を過剰に接種しても菌数の増大にはつながらないなど光合成細菌の生態的特徴を明らかにしたもので、学術上、応用上貢献するところが少なくない。よって、審査委員一同は本論文が博士(農学)の学位論文として価値あるものと認めたーーー原田,直樹 東京大学学位論文 この文章が一番わかりやすかったので、転記させて貰った。
科学的なとまでは言えるのかどうか分からない文章が、ネット情報として沢山でている。光合成細菌という名称が明確なら良い。EM菌の場合、微生物の内容が不明なまま広がり、だんだんにEM菌の主たる菌が光合成細菌と言うことになった歴史がある。このEM菌は琉球大学のひが教授が最初発案した。
話を複雑にしたのは、宗教団体のMOAが商品化し販売したために、尾ひれが付いて、車の燃費を良くする、ガンが治る。など訳の分からない話がこびりついた。今はEM菌ではなく、あくまで純粋な意味で光合成細菌である。ガンも治らないし、燃費も良くなるはずがない。
またEM菌の場合費用がかさむと言うことがあった。今売られている光合成細菌は、増殖したものが安く売られている。私が増殖したものを他の人が種菌に出来る。泡盛地域の資源の利用で、地域の資源の利用で、ほぼ無料で光合成細菌は利用できる資材になる。まさにSDZsである。