選択、参院選挙

   

 

参議院選挙が行われている。今回の選挙の最大のテーマはアメリカとの同盟関係の選択ではないか。と勝手に考えて居た。ところが同盟関係を問い直す政党は一つも無い。野党第一党の立憲民主党もそれらしきことさえ言わない。共産党は見直しを主張しているはずだが、選挙では争点に上げていない。

骨太の政策議論と言えば、間違いなく日本の安全保障である。何故アメリカの関税攻撃に対して、ただ萎縮しているのか。日本はTPPを中心にヨーロッパとも連携して、アメリカに対抗する、自由主義貿易圏を作らなければならない。もうアメリカは同盟国では無いと考える必要がある。

日本人はアメリカに飼い慣らされた隷属的人間になってしまったのだ。不安でアメリカから自立できない人間が多数派だから、選挙で取り上げれば、拒否反応が起こり、票が消えて行くと言うことなのだろう。今トランプがやっていることは、まさに覇権主義である。侵略戦争と変わらないではないか。日本は正義の戦いを起こすべきだ。

ここまでトランプが非道なことを主張しているにもかかわらず、まともな反論さえ出来ずに、ただ交渉を先延ばしにだけしているのが日本政府だ。先延ばしにしているのは悪くはないが、ただただ押し切られるのを待っているのでは能が無い。アメリカのやり方は強者が力により、正義をねじ曲げた圧力だ。

こんなことは世界一の経済大国が行うべきことのはずがない。アメリカの経済が豊かに栄えたのは、自由主義貿易のおかげである。そこに国家資本主義が登場して、危うくなったからと行って、自らが推進してきたものを一方的に閉ざそうとするのでは、愚かすぎないか。

日本はアメリカの貿易赤字の原因を指摘しなければならない。アメリカの自動車が何故世界で売れないかを教えてやるべきだ。高い割に質が悪いからだ。日本の交通事情に配慮しないのだから売れるわけがない。日本の道路をもっと広げろと言われても、日本にはそれが出来ないのだから、日本に合わせなければ車は売れない。

そもそも日本人が小さすぎると言われても、手の打ちようもない。小さいのだから小さい車が合理的なのだ。軽自動車の発想は素晴らしいと思う。軽トラ最高。日本ではトランプのような大男は、知恵が回りかねると言われている位なのだ。これは言い過ぎであるが。

アメリカの今回の関税の交渉のやり方を見ると、恫喝して相手を譲らせようという、暴力的な交渉である。アメリカトランプとは同盟国としての信頼関係が作れないことは、明確になった。アメリカの都合で、日本の防衛など簡単に放棄されるだろう。信頼関係が無い同盟などあり得ない。

日本にはウクライナと異なり、レアアースがないし、金目の資源もないのだから、守るメリットがない。そうトランプは考えて居るはずだ。ただただ日本という地域を、中国に対する、防人の捨て駒としか考えて居ない。こんなアメリカとは距離を持つ他ない。

日本の右翼系と言われる、参政党、保守党、そして自民党はこの点どう考えているのか。アメリカに対してものを言えないのか。日本人としての誇りのない連中としか思えないではないか。私は共産主義者のつもりであるが、日本人である誇りはある。日本という水土が限りなく尊いと思っている。

アメリカに踏みにじられている姿は耐えがたい。もう潮時である。80年間属国としてやってきて、日本人の腰が抜けた。一人で立ち上がることすら出来ない。参政党も、保守党も、自民党も独立を主張するだけの、愛国心がない政党ではないか。アメリカに従うだけだ。

何の気概もないご都合主義の国家主義者を名乗るだけの政党は害悪だ。日本の右翼はみんなアメリカ依存ではないか。国家主義者というものは武力しか頼れるものがない人たちなのだ。アメリカの武力に頼る以外に安全保障を考えられないのだろう。国の安全保障は武力だけではない。

何故日本の独立を主張できないのか。80年の間に、日本人全体がふぬけになってしまったのだろうか。これが戦争に敗北した国の実情と言うことなのか。戦争体験を語るというのであれば、是非敗北した人間の心情を見直す必要がある。トランプにこれほど脅されても反発すら出来ない原因を明確にしなければ。敗戦の体験を生かせない。

ここがアメリカとの関係の潮時である。日本が独立国としてやって行く良い機会ではないか。やり方としては、中国との関係をわずかずつ強化してゆくことだ。日本人の多くは中国は覇権主義の悪い国だと、アメリカに洗脳されてきた。それは中国国内の反日教育の裏返しでもある。

中国の人たちも、日本人も、アメリカによってとも互いを誤解させられている。敵対関係を育てなければならなかったのはアメリカの利益のためである。アメリカが日本を中国の防波堤に仕立ててきたのだ。日本はアメリカの出先の軍事拠点である。日本人が中国人を憎むようにならなければ、都合が悪かったのだ。これがアメリカの日本占領計画だ。

中国人は複雑な人たちだ。日本人ほど一辺倒ではないし、自立心が強い。国家に従うだけの人たちではない。今習近平の独裁政権が続いているのは、経済成長をしているからだ。経済を重視する国民性である。黒い猫でも白い猫でもネヅミをとるねこが良い猫なのだ。日本との連携は中国にとって、可能性になるはずだ。

その意味でアメリカから圧力をかけられているこの機会は、中国との関係を見直す良い機会になるに違いない。中国の経済を悪い、崩壊寸前だと洗脳が続けられてきたが、そんなことはない。中国の方が日本よりはまだ状況が良い。経済の基本的条件が中国の方がまだ余裕がある。

資源もかなり豊富だ。労働人口が十分にある。国土が多様である。食糧自給が出来る。軍事的野望さえ捨てれば、経済はまだまだ良くなる。たぶん習近平の次の世代は軍事的な野望は持っていないと思われる。習近平は強いところを見せなければ成らなかった、経済成長過程の政権だと考えられる。

当然アメリカの軍事的圧力への対抗である。アメリカはグゥアム、日本、韓国、台湾、フィリピン、とアメリカの前線基地を固めてきたのだ。むしろアメリカを覇権主義国家と見るべきだ。そのアメリカが一国主義だと変わったのだ。アメリカが引いてくれるならば、是非とも日本の米軍基地を撤去して貰おう。

その方が日中関係は改善される。核兵器によるバランスなど、アメリカに依存していても無意味なものだ。核兵器を持つ国も、持たない国も、対等な安全保障を世界に構築しなければならない。武力の強さで競争するのであれば、結局のところ次の北朝鮮、インド、パキスタン、イランやイスラエルが登場するのだ。

この核兵器競争では世界が武力で崩壊してしまうことになる。核兵器を持つ国も持たない国もない。持っているから反撃が出来る。だからすべての国が核兵器を持ちたくなる。日本は今までアメリカの核の反撃力に期待していた。その抑止力で日本に対して核兵器を使えないと考えてきた。

世界は核兵器の抑止力を、互いに核兵器を使えないように、核保有国が互いに、核攻撃を行う国があれば、全世界がその国を核攻撃をするという、核兵器抑止条約を結ぶべきだ。そうしなければ、日本だって核兵器を持ちたいと言うことになる。国連主導の世界核兵器抑止条約を日本は主導して進めなければならない。

参議院選挙のことだった。私は沖縄選挙区である。立憲民主党、共産党、社民党、地域政党の沖縄社会大衆党が推薦する沖縄大学人文学部教授の「高良沙哉氏」に投票する。きわどい選挙になると思われる。沖縄で敗れるようなことがあれば、自民党政権が維持されることになると考えても良いのではないか。

比例区では立憲民主党である。共産党の方が政策的には良いと思うが、野党結集のためには、今回立憲民主党の支持が広がれば、野党政権が生まれる可能性が出てくる。選挙情勢を見てみると、政権交代が起こるかどうかの、かなりきわどいところに来ているようだ。また今回の参議院選挙の結果は、次の石垣中山市長選挙にも関わってくる。

中山市長はあの西田議員を擁護している。多分日本会議の同志なのだろう。言動を見ればそうとしか考えられない。石垣島をミサイル基地にしようという人間だ。いつまでも中山市長が居座っていれば、石垣島は標的の島になる。防人の島にされてしまう。石垣島をアメリカに売り渡す中山氏は落選させなければならない。

中山市長はひめゆり部隊を愚弄した西田議員を擁護したのだ。自分も大学に行き本土に渡った。そのときに日の丸掲揚に起立できなかった。それは沖縄の平和教育のゆがみから来た。と沖縄の平和教育を批判した。これはすり替えだろう。ひめゆり部隊について、虚偽の発言をした西田議員のことと、国旗問題を混同してはならない。

まして、国旗問題を取り上げて、平和教育を批判するような視野の狭い市長では困る。日本会議の支持者と思われる中山市長を落選させなければ、石垣島は間違いなく基地の島になる。今回の市長選挙はミサイル基地になるかの、その最後の選択選挙になる。中山市長が落選すれば、石垣島は基地の島にならないで済む。

今回の参議院選挙で、「高良沙哉氏」が当選すれば、市長は立候補を取りやめる可能性が出てくる。石垣島で自民党票と、公明党票が少なければ、中山市長は立候補できないだろう。今回の選挙は石垣島を基地の島にするのか、世界平和の観光の島にするかの分かれ目になる選挙だ。

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