夏の甘酒の作り方

   

江戸時代は甘酒は夏の飲み物であった。冬温めて飲むのもおいしいものだが、夏冷やして飲む方もなかなか良い。甘いものが大切だった江戸時代、どれほど有難たい飲み物だったか。夏バテというものがある。暑くなる前に気おつけておく。夏バテの要因は夜暑くてよく眠れないとか、外が暑いので家でダラダラしがちという事がある。暑くても我慢して適度の運動をする方が良い。汗をかいてミネラル不足になるが、汗をかくという事が循環を高めるという事で夏には必要なことだ。そして汗をかけば水分をたくさん取りたい。そこで、麦茶と玄米甘酒である。これを飲んでいればまず間違いない。麦茶ばかりでは飽きるので、甘酒と交互に作ることになる。玄米甘酒は簡単にできるものだ。冬の間に麹はまとめて作る。味噌を仕込むときに、12キロぐらい米袋方式で作る。玄米と言っても少しだけ精米してある。味噌で半分使い、後は冷凍しておく。甘酒の味は、白米の場合と玄米ではだいぶ違う。玄米の方が野趣がある。お酒が良く精米するという事の意味が理解できるようだ。

冷凍麹を取り出して来て甘酒を作る。作り方というほどでなく実に簡単にできる。1リットルの水を大きめの鍋で65度のぬるま湯にする。そこに一晩だして置いた麹1キロを入れる。良くかき混ぜながら、再度65度になるように弱火で温める。この時すぐ焦げるので良くかき混ぜる。注意深く温度を上げてゆく。温度が上がったら、保温ジャーに入れる。保温ジャーをさらに毛布などでくるんで置けばなおよい。昔はお櫃に入れて、毛布でくるんでいた。10時間すれば出来上がる。15時間でも、時間は適当で大丈夫である。開けた時に温度を測ると、50度くらいあれば最善である。味見をして、甘みが足りなければ、一度冷蔵庫で冷やして、再度65度に温度を上げて、10時間置けばさらに甘くなる。麹と同量の炊いたご飯を混ぜる方式もあるが、この方が甘くするのが難しい。出来上がったものはペットボトルに入れて、冷蔵庫に入れておく。これを氷水で割って飲む。3,4倍に増えるので、1キロの麹で3リットルくらいの飲み物になるのだろう。爽やかな甘さが答えられない。夏バテ気味の時にはもってこいの飲み物になる。

生き物なのですぐ味が変わってゆく。少し時間を置いた方がコクが出ておいしいとも思う。時間経過で酸っぱくなる。新鮮なうちに飲み切るという事で、200㏄程度作るのも良い。水200㏄を65度まで上げて、麹200グラムを入れる。この程度なら、小さな保温水筒で出来る。水筒を車の中に於いておけば、夏なら問題なくできる。蓋は緩めにしておくこと。夏はヨーグルトも車の中で作っている。ヨーグルトも最初牛乳を45度くらいまで温めて置いて、そこに種のヨーグルトを加えつくれば、保温水稲で簡単にできる。面倒くさくなければ、少しづつ作る方が気に入った味のものが飲める。面倒だと思う場合は、大量に作り、一度100度まで上げて、発酵を止めてしまう。そうすれば味は変わら無くなるが、菌も死んでしまうので少し残念な気がする。出来た甘酒を蓋の付近までペットボトルに入れて、冷蔵庫に入れておけば、1週間は味が変わらない。

スーパーで甘酒として売られているものも似たような方法で作るのだろう。味はよく似ている。増量の為に、炊き立てのご飯を加える方法もあるが、甘みを強くするのは難しい。麹が家になければ、麹もスーパーで売られているのでも作れる。余りに美味しいのでついつい大量に飲んでしまうところが要注意である。カロリーが結構高いと思われる。糖度は40度にまで上がる。この場合、甘酒を6、7倍まで薄めると良い。それでも十分甘さが感じられる。むしろ爽やかな甘さと感じるかもしれない。私は栄養補給のつもりで、普通は2,3倍に薄めて飲んでいる。水代わりのつもりで薄めて飲んでも、熱中症対策には十分である。甘酒を飲んでいると、どぶろくの方につい気持ちが行くが、どぶろくは作るのが難しすぎる。失敗のない美味しい甘酒の方で我慢しておく。甘酒を飲めば夏バテどころか、夏こそ元気である。

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