3年目に入る段ボールコンポスト
小田原市が段ボールコンポストの無料配布を始めて、3年目に入る。現在新しい参加者の募集を始めた所である。まだ始めていない人は、この機会に申し込んでください。今年度も、1000件の配布を目指す事になる。これで全体では3000件となる。最終目標が、8000件である。小田原市の全世帯の1割の家庭で取り組んでくれることを目指している。そこまで行けば、1割の生ごみが減少したことになり、ごみ全体の5%が減量ということになる。モグモグという、段ボールコンポスト配布の市民活動として、その前年に取り組んだ。さらに、その1年前にあしがら農の会の中で取り組んだことである。だから、普及活動としては、4年が経過したことになる。そう言えば、取り組んだのはまだ加藤市長に変わる前からであった。大きな目標としては、生ごみ全量が堆肥になり、小田原の農地に還元されることである。
この活動の中心に成って動いている、市民と市の協働である『生ごみクラブ』は、中心になって動くサポーターと呼ばれる人が99名になった。地域連絡所という形で、協力いただいている人が27軒ある。生ごみクラブの活動は8000軒の家庭が、段ボールコンポストに取り組んでくれることである。今後ごみ処理は有料化するだろう。そうなったときの基材の販売法などは、事業者が取り組んでゆくことになるだある。現在1回分の基材が5キロぐらいだったと思うが、400円である。これで4カ月位取り組める。基材は年間1200円月々100円ならだいぶ安い。有料化となれば、ごみ処理費は1キロ25円~40円程度なるのだから、我が家では生ごみは月に15キロである。年間4000円になる。税金という形で賄われていると、見えなくなって、ごみに出して燃やせばきれいさっぱりとなる。こういう税金の形は、これからは止めるべきだ。ごみを堆肥にする人に恩恵がある形がいい。
理由は、ごみは資源であるからだ。ごみを燃やして循環を遮ることをつづけると、人間の文化は終えんする。循環して行く社会を、再生して行くにはごみは身近な、重要課題である。まず、誰にでもできる生ごみの循環にかかわること。これで、暮らしが変わる。そのことから、消費的でない。物を大切にする暮らしに変わって行く。今までの資本主義社会では、どんどん消耗的に使い捨てにして行けば、経済が活性化するなど、惑わす論理を蔓延させた。その結果、温暖化や環境汚染という、人類の危機に立ち至っている。原子力で分かるように、循環しない廃棄物は、必ず人類を滅亡させる。その当たり前のことを身体で体感することが、家庭での生ごみの処理である。段ボールコンポストは、実に簡単なことだ。毎日、1分もあればできる方法である。これで、1年間4000円に当たる節約なる。平均的な生ごみを出す家庭であれば、1万円の節約になる。
段ボールコンポストは、誰でも、どんな人でも出来るというところが良い。小田原では、市が無料で始められるセットを配布している。交換の基材は、オガクズで可能である。剪定チップでもできる。要するに工夫すれば身の回りにあるもので、簡単に出来る方法である。今後、放射能のレベルが確定出来たら、出来た堆肥を買い取る制度も作り出したい。生ごみの処理には、堆肥化が一番良い方法であるが、各家庭の条件で、一番やりやすい方法は変わってくる。ごみ処理の有料化以外、公平な方法はない。現在段ボールコンポストの無料配布を市が行っているが、この経費は市の費用で、回収し焼却し、灰として処分する費用よりは安い。だから、無料配布を続けるべきだと私は考えているが、これは継続できそうも無くなっている。財政サイドからの意見である。公平という事を考えると、ごみ処理を有料化を実施して、自分で基材を用意して堆肥として処理する人が増えることを、期待する。