証拠づくりの説明会
原発再開問題で、経産省が賛成意見を集めるように、九電に指示していたことが表面化してきた。知事の発言が九電の行動につながった。想像どおりである。泊プルサーマル計画でも同じようなことが言われ始めた。この手口で要りもしない不思議なものが、次々に作られてきた。第二東名高速道路の反対運動の中で、こうしたやり口は身にしみた。政府が腐ってきていることをその時に痛感した。住民などどうにでもなるという奢りを、建設官僚の中に感じた。若いなかなか頭脳明晰な人が担当者だった。説明会では、建設会社の関係者と思われる人が、必ず詰め掛けて、賛成意見を次々に述べて、反対する私たちにはなかなか話させてくれなかった。社会の不条理と言うか、大企業だけに目を向けた社会不正義が、目に余った。しかし、それを突き崩す事が出来ないまま、暮らしていた山北を離れた。それは高速道路が出来ると言うことだけではなかったが、それを取り巻く耐え難いものが原因の一つになった。10年以上が経過したが、まだ山北区間は着工もされていない。
第2東名を反対していた。猪瀬直樹氏が今や、東京都副知事で石原氏の腹心として動いている。実に気持ちの悪いことだ。最初は権力の中で反骨を示すような姿勢だったが、今や権力そのものである。権力は腐敗する。絶対権力であればある程腐敗する。まさに、石原東京都知事が、この震災と原子力事故のさなかに、オリンピックを誘致する愚挙に表れている。オリンピックに落選しても、選挙には当選していよいよ、絶対権力化して冷静さがない。原子力発電も賛成だそうだ。東京都の電力の為に、福島の人たちは故郷に戻れない事態に至っている。東京都に原発を作ると言っても都民は支持するのだろうか。権力の腐敗は、民主主義の未熟さから来る。民主主義が徹底すれば、権力は監視される。そのためにも出来る限り身近な民主主義から始める必要がある。
小田原では目に余るように、不祥事が繰り返されている。原因を個人の資質にしてはならない。間違いなく職場環境が悪いのだ。やりがいがない職場に成っているのだ。原発を作るためのデッチ上げのやり方。こうした汚い仕事が人間を蝕む。東大教授大橋弘忠氏は原発は壊れないし、プルトニュームは飲んでも安全だと公言していた。阿賀野川有機水銀中毒事件の際、水銀を飲んでも安全だと発言して、飲んでしまった医学部教授がいた。いずれも政府を擁護している内に、住民を欺く位置に立ってしまう人間のあり方。住民をだまし続けている内に、自らの内部が腐敗して行く。公務員の犯罪の主因である。公務員を続ける以上本音と建前が出来る。きれいごとの建前と現実の腐った仕事。個人の理想を育てられない職場環境。住民としての私も、行政の不当な対応に何度もぶつかっている。ああこれは別な力が働いているなと言う、暗い想像を抱かざる得ない。
「説明会やアセスメント」は住民の生活環境や、自然環境の為のものであるはずだ。住民をないがしろにする為に機能している説明会。証拠づくりであり、プロセスである。本気で住民とともに考えようなどとは主催者側は考えていない。そんな説明会ボイコットしろ。となると、住民は説明もさせないとんでもない連中だと烙印が押される。義務があるので仕方なくこなす手順。行政の計画はすでに固まっている。小田原でいえば広域斎場の計画。この場合住民に対する説明会は全く開かれていない。新設でなく改築にすれば、説明会不要だからだそうだ。しかし、説明が十分行われたということが、自治会や連合自治会との間で成立している。加藤市長のブログにはそう書かれていた。広域ごみ処理施設はその後動き出さないが、あの説明会もひどいものであった。きちっとした説明が行われなかったし、疑問への解答もないままであった。幸いのことにどちらも現在頓挫しているようだ。
昨日の自給作業:草刈り 3時間 累計時間:10時間