相次ぐ短命の総理大臣
平成に入って、総理大臣が16名だとか言っている。特に最近の4人は短い。短いし、みんなでいびり降ろしたという感じがする。国民のイライラが、ある時爆発的に総理大臣に向う。怨念と言うか、呪いのように国中を渦巻き始める。総理大臣が辞めてやっとその暗い情熱の焔は、水をかけられたかのように消える。国民の苛立ちは、標的を探して路頭に迷う。ある時は朝青龍であり、官僚であり、仕分けであり、サッカーの岡田監督であったりする。これが、北朝鮮に向ったらどうなるだろう。国民精神の疲弊は、自殺者の数に良くわかる。わが子をイジメ殺す親の異様な姿にも表れている。目標を失った国家。経済だけを目標に生きてきて、その限界と敗北を味わう圧迫。日本人そのものの劣化も目立ってきている。まさかのうっかりが、ほぼ日常になりつつある社会。中国の急速な台頭も大きなプレッシャーだろう。
期待を一身に浴びて登場しながら、きれいごとを語り、財政の垂れ流しだけを行い、実績らしきものも無い退場。普天間移設の海外、さもなくば国外。問題化したことを評価する御仁もいるが。政治をそんな甘いものと見ているということだろう。これが総理大臣をだめにしている原因。具体的変革がなければ話にならない。「何をアメリカと交渉をしたのか。」このことが焦点である。まともな交渉を行なった形跡がない。これが怖ろしい。お願いはした。泣きついたこともあった。裏で交渉が進んでいるのかと思われる、印象だけはあった。しかし、そう言う事はまったくなかった。少なくとも現在国民にはそう見える。この絶望感は大きい。アメリカに出て行ってくれとも言うことすら出来ない、情けない日本の現実。抑止力という名の不思議な、しかし、絶対的な不安のための力。
期せずして起きた、韓国哨戒艇爆破事故。北朝鮮後継者の跳ね返り行為説に始まり、アメリカ誤爆説。韓国人の自制心の強さには驚くし、頭が下がる。現実の敵国の存在。自制しなければ、ガザと同じ殺戮が始まる。日本で言われる、北朝鮮の潜水艦が瀬戸内海まで来たらどうする。こう言う馬鹿馬鹿しい、仮想敵国とはだいぶ異なる。進められている日本と韓国の頭越えの、アメリカの中国外交。気がつけば、韓国のイスラエル化の可能性。アメリカの韓国政策は注視の必要がある。結局、日本には対アメリカの交渉カードすらなかったのか。鳩山氏の認識の間違えが交渉に進まなかった原因。武力を持たない国には外交力はないと考えているのではないだろうか。そうではない。中国と日本の関係の改善である。これを本気で進めることである。アジアの協力体制の構築。これを背景にすれば、アメリカと交渉が出来る。
実は鳩山氏の発言の裏には、そういう下準備があるのかと想像し期待を膨らませた。ところが、でてきたのは、抑止力という現実を知らなかったために、沖縄から海兵隊に出てもらうことが、可能と考えていた。と言うお粗末な結論である。もし、本当に正直な人なら、そのことを気づいた時に沖縄に謝罪をして、辞めればよかった。こんな大事な事に気がつかなかったので、責任を取って辞任しますでよかった。結局、一国の総理のレベルではなかった。アメリカとの激しい交渉を国民に見せる必要があった。結果、沖縄差別と言う、人間として行ってはならないことまで総理として行なうことになった。日本の歴史的差別をまた上塗りをすると言う、汚名。差別は知らないで、気付かず行なう事が怖い。沖縄の現実をどれほど多くの人が伝えているか。見ようともしない、醜い日本人。沖縄返還を否定した当時の共産党と同列。