日本のメンバー

   

中国に行った、日本のメンバーは11名。前回以上に面白いメンバーだった。小祝政明、高橋丈夫、中沢由幸、長渕晴彦、伊藤富士男、斉藤春夫、張安明、ゲイ鏡、小祝有加、記憶の新鮮な内に少し書いておきたい。前回、参加者のことを「豪傑だった」と書いたところ、どう伝わったのか、「曲者だった」という風に書いたことになった。確かに曲者の方がその人の実感なのだろうが、やはり前回のメンバーは豪傑の方がいい。猿飛佐助が曲者で、三好青海入道が豪傑なら、曲者の方が良さそうだが、一般に曲者政治家のようで、あまり曲者にはいいイメージはない。そういうのではないのだ。確かに前回豪傑と書いた時にも、豪傑の困りものの感じは含めて書いた。集団行動が出来るようなメンバーではないということで、あまり細かな事にはこだわらず、わが道を行く。学者の方々はそういうものなのかと思った。

今回は実際の農家の方が多く、それそれに疑問や感想が出ていた。前回の私と同じようなので、それが普通のことだと少し安心した。小祝政明さんはご夫婦で参加。奥さんが中国人の方で、よく中国には来ているそうだ。以前、横浜であった何か生協系の集まりの席でお会いした事があった。そのときも奥さんと同行されていた。戻って翌日には、北海道の富良野の近郊に行くそうだ。すぐその後、沖縄だったかに行くとの事で、ともかく全国を、世界を歩き回っているらしい。スーツケースが一年持たないといって、上海で買われていた。高橋武夫さんは13年ほど前になるか、CLCAという教育団体の講師として、山北の奥まで見えた。養鶏をやられている方だと言う事で、私にも是否参加するようにと言う事で、生命農法という著書を読んで、ビックリした。牛の新鮮な生血を鶏に飲ませるというのだ。今回時間があったので、色々伺うことが出来たが、少し発想が違う点は一貫していた。

中沢由幸さんは北海道の道南の方。やさしいさが北海道人、北国の空気があった。堆肥の事でも、果樹の事でも、いかにも農家の方の視点で見ている。確かな実践家の目を持たれていた。長渕晴彦さんは反対に九州佐賀の人。一番元気で、熱意が行動全てに現れている方だった。一緒に何かをすれば、必ず元気がもらえて、こちらの曲がったものが治ってゆく。農業を行う事で、人間が育ってゆく、人間の力量が育ってゆく。農家に直接指導できないことで、不完全燃焼のようだった。伊藤富士男さん、農文協の専務理事の方。農文協の精神が伝わってきた。言葉だけでなく、身体からも農文協精神のにおいがした。筋金入りというのか、一本筋が通っていて、今回の集まり全体が、とても安心したものになっていた。団長という立場。視点が定まると言う事は何にも増して、重要。斉藤春夫さんは前回の団長で、農文協の常務理事、前回すべてにお世話になる。自分の居る場所が見えないので、斉藤さんにはご迷惑だった事だろう。

張安明さんは20年も前に日本に来て、農文協の仕事をされてきた。中国でも行政の仕事をされていた、エリート。中国の事を、行政の仕組みを、農業の背景をこの人ほど掴んでいる人は少ないと思う。前回も全てをお世話してくれた。今回もそうだ。日中を行き来する生活らしい。この人無くして、中国との本当の接触は困難である。この方の生き方というものは、相当に複雑で、持っている思想、願っている事、こういう様々を繰り返し言われているようだが、実はその一部も聞いていない。この方流のやり方が今後も道を開けるかどうか、大きなウエートがありそうだ。ゲイ鏡さん。モンゴルに近い所が出身で、高崎経済大学に留学されていて、1年前に農文協に入社されたそうだ。とても有能なかた。日本人の全てにわたる理解が深い。こう言う方がいて、両国の理解が深まってゆくのだろう。

 - Peace Cafe