韓国鳥インフルエンザの拡大

   

韓国でも何度か発生を繰り返してきたのだが、今回のものは発生の規模範囲が広い。発生初期の防疫に失敗し、拡大を見せている。4月に入ってすぐの感染と言う事で、今回の発生は渡り鳥説の可能性は低いと思われる。日本では、最初この情報は、報道はほとんど無かった。私も気おつけていたののに気付かなかった。4月に入りもう大丈夫と思って油断した。家畜保健所からのファックスが4日にあって知った。ありがたい。今、九州および、中国地方は危険地域になっている。前回韓国でかかさぎの感染が確認され、カササギが風で流された事により、日本での感染が広がった。という可能性が高かった。今回は韓国でも油断があったのだろう。初期防疫が全くなされていない。発生地域からの鳥の持ち出しが、起きている。発生してしまえば、その後の拡大は人間の移動が、主な原因となる。

ともかく、しばらくは私のところも、外部の者が出入りする事は止める。外からの飼料の移動が、感染拡大になる。くれぐれもこの点の注意が欲しい。農水省のホームページでは、鳥インフルエンザ最新情報に、今回の事が掲載されていない。役所の悪い所は、4月最初に人事異動がある。この辺りは、各職員自分の事で頭が一杯で、人の事どころでない。最新のはずが、3月21日で止まっている。私も田んぼの事があって、分かってはいたが、真剣には考えて居なかった。実は今回の発生は予測を覆している。今回は野鳥からの感染ではないと考えた方がいいのではないか。もし、北からの水鳥が、感染源なら、その水鳥は12月には来ていたはずだ。その水鳥が、感染を広げるのに、4ヶ月もかかると言う事は先ずないだろう。今回は、人の移動を中心に考えたほうがいいだろう。

災害は忘れた頃にやってくる。当っている。5年で自然界では吸収されると、予測したが、相変わらずのようだ。これが家畜というものの厄介な所だ。一切の鳥類の飼育を止めれば、5年経てば、鳥インフルエンザは収束する。自然のバランスが機能する。家畜は全く違う。感染して死んでいってくれない。感染させないように、厳重な管理に走る。管理すればするほど、ウイルスとは、敵対関係になる。緊張は高まる一方である。推測に過ぎないが、野鳥からの感染の畏れは、相当に減っているはずだ。つまり韓国のカササギが鳥インフルエンザに感染する確率は、2年前の前回より、かなり低いはずだ。感染を繰り返しながら、折り合いをつけてゆく。折り合いのつかない生き物は、消えてゆく。それが自然界の摂理だ。自然状態なら、その後、ウイルスも消えてゆく。

韓国では、外国人労働者が感染を広げたのではないかと、疑われている。可能性はあるが、何か嫌な感じの話だ。タイ、中国、モンゴル、から何千人規模で働きに来ているらしい。その人の移動が、原因しているの可能性は、確かに高い。アジアで発生した強毒のウイルスが、ヨーロッパから、アフリカへ広がったのは、シベリア鉄道によると、感染の拡大パターンから、推測されている。鉄道で鳥を運んだというのでなく、人がウイルスを運ぶ。これは茨城の感染拡大で、ひどい経験をしたところだ。防疫職員が、実は感染拡大を担っていた。後に血液検査で、陽性反応が、50人を超えて確認されている。このことで倒産した、養鶏場もあると聞いている。県に対して、賠償請求がされても仕方が無かった。風邪なのだから、ウイルスの拡大を防ぐのは、至難の業だ。ともかく移動をしないこと。職員も迂闊には養鶏場に入らないこと。行政の好きな養鶏業者を集めて、注意の講習会をするなど、もっての外である事を肝に銘じて欲しい。

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