南足柄に初の温泉施設 おんりーゆー

   

温泉が、南足柄に出来る。どここにできるかと言うと、昔どんぐりの家があったところだ。丸太の森に隣接する、かなり山の中だ。特段眺めがいいとかではないが、森や小川の雰囲気は、なかなかいいところだ。足柄の森の温泉「おんりーゆー」榲里湯と言うらしい。どんぐりの家は(財)南足柄市公営施管理公社 が管理をしていた。50人ぐらいは泊まれる施設だ。周辺には、市の施設丸太の森、県の施設21世紀の森、ふれあいの村、などキャンプ場が隣接している。いずれも、利用者は少ない、どうなるのだろうと心配していた。県から管理が南足柄市に移ると言う、話もでていたが、結局、足柄グリーンサービスと言う会社が運営をすることになった。その流れもあったのだろう。どんぐりの家も老朽化して、耐震性の問題があるという話が出た。取り壊すとか、色々噂が出ていたが、収まる所と言うか、グリンサービスが、温泉施設を作ると言う話になっていた。

温泉は11月オープンに成る。楽しみだ。宿泊施設も出来るらしい。グリンピアではないが、宿泊施設まで始めて大丈夫だろうか。たぶん、南足柄の明神岳東斜面一体を総合的に、考えているのだろう。上手くいってほしいものだ。温泉は1500メートルまで掘ったそうだ。二九・五度の単純硫黄泉。資源保護などから毎分四リットルの揚湯量に抑える。というが、随分少ない湯量だ。抑えるというより、充分な湯量がないのだろう。1日6㎥以下。温泉は難しい。大雄山の奥に、100年も前の事だが、温泉があったと、大雄山で行脚したことのある、祖父から聞いたことがある。その温泉は、ちょろちょろだが、充分入れる温度だったそうだ。今度の温泉は30度だから、そのままでは入れない。

足柄グリンサービスが何者であるか。富士フィルの環境整備や、建物管理などを請け負っていた会社だ。アサヒビールもやっているようだ。その会社が、行政に変わって、公園の管理運営を始めた。指定管理者制度の結果だ。「民間で出来る事は民間で」と言う例の小泉流の考え方で進められている。確かに行政がやると、上手くやれないし、効率が悪いと言う事業もある。施設を作るまでは、補助金が出るから、誰でもやれる。政治家はこう言う事を成果と考えがちだ。しかし、行政が経営的に維持してゆくことが出来ない。公共施設なのだから、当然と言えば当然なのだが、身の丈以上に公共施設を作り、後の運営までは考えていないと言うのは、一般的とまで、言える。

民間委託の是非、これは業種、事例による。横須賀のほうに、元農業公園の「ソレーユの丘」がある。行政が上手くできないので、民間にお願いして、上手く行っている、施設だ。この運営団体のノウハウがすごい。まさに行政には出来ない、痒い所に手の届くサービスをしている。「あなたが植えた、さつまいもは今こんなに大きく育っています。後一月もすれば、芋ほりです。是非また遊びにいらしてください。」なんて手紙が来る。働く人を、とことん切り詰めるらしい。行政がやる半分以下の人手で運営する。足柄地域ではこのグリンサービスの挑戦が、成功するかどうか。今後の、行政の手法に影響が大きい。折角税金で作った施設を民間会社に上げてしまうというのも、情けない話だが、行政が自分では運営できない施設を作ってしまった以上、どこかで見切りをつけるしか、しょうがないことだろう。

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