ブッシュ大統領の歴史観

   

ブッシュ大統領が、大変な日本の歴史発言をした。退役軍人の会合と言う事で、本音が出たのだろう。長いので引用できないが、こんな粗雑な、世界観の人間が、世界を暴力で牛耳ろうとしている。まことに恐ろしい。日本政府は早速抗議をしなければならない。最近、フランスのサルコジ大統領も粗雑な発言が多いい、いずれも世界をリードしてゆく自覚がないとしか思えない。としても、日本の安倍政権はブッシュ大統領発言に、すばやく反応が出来ない。さらに情けない状況のようだ。自分の内閣の人事で、他所の大統領の発言まで、反応できる感性の余裕がない。こんな状況を見れば確かに、ブッシュの言う事に一利ないともいえないが、それは戦前戦後を問わずのことで、日本人の民主化は相当遅れている。遅れているから、愚かなブッシュに追随した。

イラク侵攻がどれほど馬鹿げていたかを思えば、アルカイダと比較すべきなのは、むしろブッシュアメリカだろう。いまや、イラクのテロを引き起こしているのはアメリカと言う事だろう。今の泥沼状況が予測できなかったのは、ベトナムでの、学習が全くないからだ。ベトナム戦争でさえ、アジアでの勝利に加えているようだから、話にもならない。こんな知性のない、幼稚な人間が、大統領に成る国が、世界一の軍事大国と言う事が恐ろしい。アメリカが武力を捨てることが、世界平和に一番近い道だ。アメリカは100人に90丁の武器を持つ国だそうだ。はるかダントツの世界1だ。憲法9条を日本にもたらした国とは、到底思えない状況だ。

アメリカと言う国は底抜けに善良な部分も確かにある。どうもこの善良が裏目に出ると、大変な暴力国家に変貌する。アメリカでは124名の死刑囚が、実は冤罪だったと言う事で、最近無罪になったらしい。なんと言う国だ。これは耐え難い恐ろしさだ。アグネスティーは何をしていたのだろう。どうも粗雑な陪審員制度で、冤罪が続出しているらしい。こんな国家による殺人の国は、フセインとどこが違うのだろう。この数からして、何千人の人が、冤罪で死刑になっている可能性が高い。これでは北朝鮮を批判できない状況ではないか。確かに民主主義国家ではあるのだが、様々な杜撰さも共存する。このとんでもない杜撰の象徴が、ブッシュ政権だ。

日本の天皇制批判もしてくれた。[国家宗教の神道が狂信的すぎ、天皇に根ざしていることから、民主化は成功しないという批判があった。]日本の軍国主義は天皇制を背景にした。明治以来の富国強兵政策に起因する。この歴史観は間違いとは言えない。しかし、この狂信的な軍国主義への道を歩ませたのは、同時に欧米の帝国主義的アジアの搾取でもあった。だからと言って、日本の脱アジアの近代化路線を肯定する訳ではないが、世界史は一面的に捉えても、真実は見えない。イラク、および中東を単純なイスラム原理主義の狂信から、テロ国家になった。などと考えて、侵攻するから、今の泥沼状況になる。日本人等しく、平和的手段で国際紛争を解決する義務を負っている。狂信的ブッシュに意見を言えるのも、日本の役割だろう。インド洋での燃料補給など、やっている事態ではなくなっている。

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