ぞく・テポドン2
日本政府は、額賀防衛庁長官が、こちらからのミサイル攻撃が可能な、自衛隊の装備を持つ必要があることを発言。麻生外務大臣がテポドン2が核弾頭を装備し、発射台にすえつけられているのに、黙って見ている訳には行かない。こちらから攻撃でするのは、専守防衛の範囲だ。と発言。
筋書きどうりの展開だ。北朝鮮を追い込むだけ追い込んでゆく、その結果愚行を繰り返す事を待つ。国連の制裁決議を求めてゆく。しかし、中国はそれにのれない。おもな標的は中国だ。中国の経済成長が日米の企業利益を侵害し始めた。その中国の軍事力強化にも歯止めをかけたいのだ。
小泉首相が先日アメリカに行った。プレスリー宅の訪問中でなくて良かったとは、面白い発言だ。わざと目をそらせている。小泉戦略の総仕上げのために、訪米したのだ。充分日米軍事同盟の進路を相談してきたのだ。日本における憲法改正と再軍備。アメリカの日本の基地化。
いかにも寝耳に水を演出しても、「ラブミーテンダー」とは良くぞ言った。
対中国戦略が、少し明らかになってきた。何故、あれほど挑発的に、靖国神社に参拝したかも、理由が明確に成ってきた。中国を怒らせなければ成らなかった。その上で、北朝鮮に対しどうやって愚行をさせるかが、第一の戦略だ。
何度も書くが、日本政府も、アメリカ政府も、北朝鮮の日本人拉致は30年前から、把握していた。今、政府が明らかにしている情報から見ても、30年前にこのことが分かっていなかったとは到底思えない。金対中拉致事件と同じで、外交カードとして、いつ使うかタイミングを見ていたのだ。北朝鮮工作員が泳がされているのだ。逮捕して、聞き取りもしている。しかし、このことは公表されず、今まで来た。
アメリカの世界戦略は今日米軍事同盟が、主軸になってきている。一番の制約は日本人の反米意識だ。外国の軍隊を歓迎する国民は、居る訳が無い。これを必要だと感じさせるための手順がどうしても必要なのだ。
しかし、アメリカの国益は分かりやすい。アメリカにとって世界を経済支配している今の形態を維持したいからだ。よく言われるのが、石油だ。アフガニスタン、イラン、イラク。人権、正義、核保有、大量破壊兵器とあらゆる因縁をつけて、割り込んでゆく。前面にそれを据えて居るのは一定理解できるとしても、結果から見れば、石油利権も忘れているわけではない。
日米の企業利益は、同一と見なくてはならない。この企業利益こそが、両国の利益としているのが、今の政権の考え方だ。
世界企業は国際的に正義を行っていると言う考え方がある。職場を創出するなど、後進国に恩恵をもたらしている。こういう、ユートピア的楽観主義が、いかに後進国を食い物にし、堕落させているかを、直視すべきだ。
この問題は、長くなりそうなので、別校で書きたい。
北朝鮮の愚行である。まるでキューピーのように押したらば、悲鳴を上げた。あの愚かさをいかに利用して、日米軍事同盟を強化するか、の筋書きだ。
背景は中国の脅威だ。中国が日米の経済的利益を侵害しそうなのだ。中国を追い込むことが今回の目的だ。中国が怖い国であることを、愚かな北朝鮮と、同じ穴の狢であることを、思わせようとしている。国連制裁決議に中国が同調できない事は、初めから分かっているのに、無理押しをし、中国を国際社会の悪者に仕立てようとしている。中国の影響力のなさも見せようとしている。
国連でのロシア対策は、多分進んでいるのだろう。ミサイルは北朝鮮ではなく対中国のために必要とされている。