原理研究会からの勧誘

   



  安倍氏がテロで殺害されて、犯人の山上は殺害の理由を、自分の過程を破壊した統一教会の幹部を殺す代わりに、統一教会とつながりのある有力政治家である安倍氏を殺害したと自白している。安倍氏は実際に統一教会とかなり深いつながりがあったことが、次第に明らかになりつつある。

 小田原の国会議員である。井上義行氏は統一教会の賛同会員という事を明らかにした。井上氏はもともと安倍氏の議員秘書であった。農の会には高校時代同級生だった人がいて、詳しく安倍氏との関係は聞いていた。議員になるために紆余曲折を経て最後に、自民党の国会議員になった。

 選挙では何度も落選した。その為当選するために統一教会の支援を、安倍氏を通して受けたのだろう。その結果当選できたのだ。特別の支持団体もなく、特別の経歴がある訳でもない、見た目も普通の人である井上氏が良く当選できたと思ったものだ。

 安倍氏は岸伸介に始まり、3代にわたって統一教会から、選挙や議員秘書を協力してもらうという形で、支援を言えてきたわけだ。この経過を考えれば、犯人の山上が、教団の幹部の代わりに安倍氏を狙ったことはあながち間違いではないだろう。

 統一教会の資金は日本から得ていたとされている。日本から資金を得るためには、安倍3代とのかかわりは大きな力になったはずだ。一方安倍氏が総理大臣になるために安倍派の勢力を選挙で拡大するためには、統一教会も利用したことも確かだ。

 このように持ちつ持たれつの関係で安倍氏は総理大臣になった。しかも総理大臣になって、辞めた後迄ビデオメッセージを出したという事は、安倍氏は統一教会との間には、切る訳にはいかない暗い関係が存在するとみていのだろう。

 安倍氏は国葬になることを岸田内閣が一方的に決めた。世も末だとつくづく思う。岸田内閣は何故統一教会を結果的に支援してしまうようなことをやるのだろうか。深く深く自民党の中に統一教会が、浸透しているという事だろう。

 選挙という議員の弱いところをつかまれているのだ。自民党議員はパチンコ協会とか、賭博関係の団体の支援をえる。あらゆる利権団体が、政権与党を支援し、様々な見返りを得ている。金権社会であるから、こういう構図はどんどん強まっている。

 拝金主義社会だから、利益が出るという事がすべてに優先する。議員は当選という事が大前提になる。議員の当選は、能力主義とは言い難い。官僚は能力選別を経ているが、議員はどれほど汚いことを裏でやろうが、当選すれば利益が出せる。

 この構図を変えない限り、拝金主義社会の中での選挙はまともな民主主主義にはならない。安倍氏のように桜を見る会に地元の選挙民を招待するという手段まで取ることになる。しかも何の功績もない安倍氏を国葬にすると決めた岸田内閣にはそれだけの弱みと考えなければならない。

 50年以上前のことだが、金沢大学に入学したときからの1年間、必ず原理研究会に入会させる対象として徹底的に狙われた。週に一回ぐらい、探して会いに来る。会いに来て議論を振ってくる。例えば、大学の封鎖をどう考えるかとか、沖縄返還をどう考えるかなど、聞いてくる。

 封鎖は反対だった。その意味で原理研究会と同じ考えだ。沖縄返還は賛成だった。その意味で原理研究会と同じ考えだ。これですっかり有望な人材だと見られたのだろう。しかし、勝共連合どころか、その反対のかなり左翼的な思想を持っていた。

 そういう人間の方が、有望なのだと統一教会の人間は言っていた。統一教会は大学では原理研究会と名乗っていた。れっきとした曹洞宗の僧侶として生きていたつもりだから、統一教会のようなものを蛇蝎のごとく嫌っていた。どこからどこまでも遠いい存在と思っていた。

 その私をオルグしてきた、原理研究会の幹部の人は理学部の人で、中核派からよくぼこぼこにされていると聞かされていた人だ。原理研究会の金沢大学のリーダーという事だった。美術部の先輩にその人と同じ教室の人がいて、あいつには気お付けろと、教えてくれたわけだ。

 私が話しを避けないので、脈がある、絶対に入会させると言っていると教えてくれた。大抵の人は原理研究会を避ける訳だ。議論を避けたくない性格だったから、むしろ原理研究会の原理がいかにおかしなものかを説得していた。もちろん洗脳されている人間だから、全くの無駄だった。

 当時から統一教会は反共産主義を標榜しながら、おかしな宗教教義を主張する団体としか思わないかった。いわゆるカルト集団であるが、原理研究会を名乗るように、宗教と科学を統一する理論集団なのだと説明していた。

 実態は実に曖昧な理論構成で、何も統一などされていない。似非科学の一種だった。何故こんなでたらめな理論を信じてしまうのかと馬鹿馬鹿しい限りだった。それでもしつこく話しかけてくるのだが、むしろその理論のおかしさを徹底して説明するので、そのうちさすがに来なくなった。

 その後霊感商法でつかまり、やはりそういう連中だったのだと確認したのだが、いまだに続けていたとは驚
いた。その原動力は自民党政治家との結びつきだ。自民党議員は選挙協力ぐらいに軽く考えているのだろうか。カルト集団を甘く見ている。

 日本の選挙制度がおかしすぎるのだ。少しおかしな団体だと感じても選挙の為なら利用しようと考えるような議員が当選する。一方に公明党と創価学会というどうしようもない組織がある。日本を悪くしているのが、結局のところ新興宗教である。

 社会自体が安定した理念を失った、末期的な状態なのだろう。だから拝金主義が広がるし、似非科学も、フェークニュースも、カルト集団も次々に現れるのだろう。よほど注意深くしないと詐欺にあうことになる。

 普段から信頼できる友人を持つことだとおもう。いつでも何でも話せる良い友人がいれば、おかしなものに巻き込まれない。相談できる人がいれば、冷静に考えることが出来る。これからさらに社会はさらに下ってゆくだろう。政治も助けてくれることはますますない。

 残念なことだけれど、この先ますます自助社会だ。せめて共助出来る友人を持つことしかない。そして自分を保つためのものを持つ。私の場合絵を描くことだ。絵を描くという確信があれば、心が落ち着く。まともな人間でいられるのだろう。


 

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