第21回 水彩画 日曜展示

   

第21回 水彩画 日曜展示






66.「フサキ・岬」1
中判全紙 





67.「フサキ・岬」2
中判全紙 クラシコ・ファブリアーノ
2020.9







68.「フサキ・岬」3
中判全紙 クラシコ・ファブリアーノ
2020.9

 家を描き入れてみた3点である。実際には家がある。描いていると家が眼に入らないことの方が多いので描かないだけである。なぜ目に入らないかの理由は分からないが、絵を描く目は見たいものだけを見ている。
 
 長年、そういう妄想を起こすように目の前に電柱があっても、無いことにしてみるようにしてきた。今では、意識しないでも見たいものだけを見ている。それは絵を描く目がそうなのだが、人間の目はそもそもそういうものなのだと思う。

 絵を描く目は思い出の中の風景を見ているような感じと言えばいいだろうか。記憶に残っているような印象の強いものだけを見ている。海の輝きだけが何年経っても思い出せるというようなことがある。家が眼に入る日もある。海を見始めると海だけの日もある。

 沖縄の家は赤い屋根が多い。それでリゾートホテルもそれ風に赤瓦である。コンクリートの8階建てが赤瓦である。赤瓦の家は緑の風景に大きな影響がある。入れると違うことになる。赤瓦に反応したように、ハイビスカスの垣根が出てきたのではないか。

 この赤花が又美しいのだ。畑を取り囲むように、ハイビスカスの生け垣になっている。濃い緑の中の帯の中に赤く点々と咲いている。フサキ岬には至る所に赤花の生け垣がある。これは人間の作り出した凄い景色だと思う。

 一層のこと、畑の風よけはハイビスカスとみんなで決めたらどうだろうか。
 

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