石垣島ミサイル基地配備予定地でカンムリワシを見た。

   

絵を描く場所を探して、於茂登小学校の方に行った。ここをゆっくりと走っていたら、カンムリワシが何かを食べていた。まだ幼鳥のように見えた。全く人を怖がらない。車を止めた位置から、3メートルほどである。餌を食べているから逃げないのか、カンムリワシというものはそういうものなのかは分からない。以前も、於茂登小学校にゆくちょっと手前でも、カンムリワシが餌を捉えたところに出会った。多分ネズミだったと思うが、悠然と掴んで飛んでいった。このあたりはカンムリワシの生息場所に違いない。よく出会う給餌をする場所だ。他では名蔵の方の田んぼで一度見たくらいで、カンムリワシをそう多く見るわけではない。このカンムリワシの一番多い場所に自衛隊基地を作っている。環境アセスさえしないで、カンムリワシの営巣地がないと嘘を言って工事を始めた。営巣地がないわけがなく、工事を始めてから付近で営巣中の巣が見つかった。石垣島の中でも最も作っては行けない場所を選んで、自衛隊基地を作っている。何もよりによって、於茂登岳山麓に自衛隊基地を作るという自然を恐れぬ行為は、人間の行為とは言えない。
カンムリワシの餌を食べるところをタブレットのビデオで撮影した。3分ほど撮影していたが、そのまま落ち着いて食べていた。あまり長く居たらかわいそうなので、その場を静かに離れた。もうあそこには行かないことにする。自衛隊基地の工事が見えた。そもそもその場所は石垣の水源地域である。市民の飲み水を取水しているのだ。そこに自衛隊基地を作ると言うことは、水の安全管理が見えなくなる。基地の中で化学兵器が保管されていて、万が一漏れ出たとしても、誰も確認はできない。石垣市行政の立ち入りさえできないだろう。そういう場所から、健康が害される物質が流されていたら、大変なことになる。本来水源の山のような場所には神が宿るとされ、信仰の場にしたのが人間の知恵である。水神様として大切に守るべき場所である。於茂登岳は山そのものがご神体である。於茂登岳によって石垣島の暮らしが守られてきたからに違いない。今度は備えあれば憂いなしと自衛隊が石垣島民を守ってくれると言うのか。もしそれが本当のことであれば、まさか於茂登岳の山麓は選ばないだろう。島民を人間の盾にして、自衛隊の安全を守るという位置に自衛隊基地は作られようとしている。石垣島を防人にして、本土防衛を図ろうという計画。
それは、アメリカの対中国最前線と言うことにもなる。お友達のトランプさんから、アベちゃんが頼まれちゃったのだ。琉球弧に米軍の使える基地が欲しい。自衛隊基地と説明しておけば分かりはしない、早くなんとかしろ。ゴルフをしながら、こう言われたのだ。お友達作戦だ。石垣島島民としては、危険が増すだけである。基地がなければ中国軍は通過である。現状では沖縄本島の米軍基地が攻撃対象になる。基地ができれば、石垣島の危険は増してゆく。現在宮古島にはすでにミサイル配備がされている。中国がもし沖縄を占領する作戦を実行するとすれば、攻撃する際、当然宮古島の基地をたたくだろう。基地のまだない石垣島は通過である。しかし、考えてみれば中国軍が何故、沖縄を占領に来るのだろうか。馬鹿げている。いくら習近平が軍国主義者で、覇権主義であるとしても、いきなりの攻撃など何の得もない。この時代に沖縄を占領して、中国にするようなことはあり得ないだろう。もしあるとすれば尖閣諸島の占領である。
中国軍が尖閣諸島に上陸してくる。これに対して石垣島の基地から、ミサイルで反撃しようと言うことか。石垣島民は極めて危ないことになる。もし本気で政府がそういうことを本気で想定しているとするならば、一日も早く、尖閣諸島問題を国連に提起すべきだ。そして、国際裁判所に判断を仰ぐべきだ。戦争になるよりも遙かにその方が正当な対応である。それが、国際問題を平和的に解決しろという、憲法に示された政府のとるべき道である。石垣島の島民の四分の一の住民が住民投票を行った上で、自衛隊基地の配備を決めて欲しいと請願した。にもかかわらず、石垣議会も、市長もその必要はないとしている。住民投票をすれば、反対が多いのが目に見えているからとしか思えない。住民にしてみれば、危険がますばかりで備えなどとは到底思えないからだ。しかし、住民が嫌うものを無理矢理国の専権事項だから黙って受け入れるほかない、などと押しつけて居る市長の判断力には絶望感が伴う。市長個人がどう考えるのかはかまわない。又議員一人一人がどう考えるかもかまわない。島民自身の意見を封鎖したままというのでは、民主主義国家とは言えないだろう。まずは、住民投票を実施してからのことだ。そうカンムリワシが言っている気がした。

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