石垣島の未来展望
石垣島暮らしは、最高だ。流れに逆らわず石垣島に来た。今では定めに従い、石垣島に流れ着くことになっていたような気がする。30年前山北の山中で自給生活を始めたときに、ササムラアイランドと名乗っていた。だからメールアドレスはあのころから笹村アイランドだった。そのときには山の中の開拓場所を島のように独立した場所という思いがあった。石垣島に来たら、何かとアイランドという名称が目につくので、あの頃を思い出した。もしかしたら、前から島に住みたかったのかもしれない。石垣島には絵を描きたくなる田んぼがいくつもあって、まさに絵描きの天国だ。言うことの無いほど気に入ってしまった。さらによくなるための思いつきが4つある。来たりものが、余計なことなのかもしれないが、他のものだから見えるということもあるので、第一印象を書いてみる。
一つ目はブロック塀である。狭い路地をブロック塀が続いている。地震のときにどうなるのか、散歩をしながら心配をしている。歩いてみると危なそうなブロック塀の箇所がかなりある。道も狭い。石垣島と言うくらいだから、石垣もたくさんある。明和の大津波の歴史があり、我が家も津波で被災した場所にある。海抜5メートルぐらいのところだ。海からの距離で1キロぐらいだろう。地震が来たら、真っ先に避難すべき場所だ。地震があればすぐ避難場所の小学校まで避難しようと考えている。小学校はそう遠くは無い。この避難経路にもブロック塀があり、小学校までゆけるのか不安がある。塀が倒れてきて下敷きになる危険がある。通学路でもある、避難路となる道沿いだけでも、ブロック塀の強化が必要ではないだろうか。
二つ目が、心配なのがゴミである。事業系ゴミの急激な増加である。観光地ではどこも同じであるが、住民一人あたりのゴミ量は増加してゆく。これを住民が負担することになっている。事業系ゴミの回収価格は適正価格の別枠にしなければならないだろう。石垣市はゴミ回収が戸別収集である。初めての経験であるが、素晴らしいことだと思う。おかしなゴミを出せば、その場においてゆかれる。アパートやマンションではゴミが残ることを見かける。道ばたにゴミが残るのは見苦しいことだ。そのことは出した当人が自覚せざる得ない。罰則がなくとも分別収集がかなり徹底せざるえない。多分ゴミ処理経費は普通の市町村より高額になっているはずだ。そこに、観光に伴う事業系ゴミの増加の影響が加われば、高額な市民税にならざる得ないだろう。すでに、石垣の市民税は高くて大変だという声は聞いている。離島という条件を考えればやむ得ないこともあると思うが、受益者負担という意味で、事業系ゴミは事業者の負担増でお願いする必要がありそうだ。あるいは入島税を徴収する対応か。
三つ目が、交通問題である。町の中央部の商店街地区に自動車乗り入れ禁止地区をもうける必要があると思う。観光客が増加して、ユーグレナモール周辺部はかなり混雑をする日がある。危ない思いを何度かした。年寄りがのんびり商店街を歩くという感じではない。クラックションで押しのけて車が通る。近回りしようというだけの自動車が、かなりの速度で人を押し分けて通過している。どうじに、タクシーが客待ちをしている。客を拾おうとゆっくりと何度でも通るタクシーもある。急速な自動車と観光客の増加に、町の中の交通問題が整理されていないのではないだろうか。商店の利便性ということもあるのだろうが、早朝のみの通行許可などおこない、観光客が増える時間は車の進入を禁止するほうがいいと思うが。
四つ目が、中心市街地の石畳化である、現在も市役所通りは琉球石灰岩の石畳になっている。これを広げてユーグレナモールや三崎町あたりも、石畳にする。併せて市役所跡地を、大阪の民族学博物館の分館にする。ここには、日本人はどこから来たか部屋を設ける。日本最古の人骨の出た石垣島である。日本最古の人骨の展示を行う。どのような暮らしであったのかの展示を行う。舟で南から渡ってきたのでは無いかという、推理がある。宝貝や可能性のある舟の展示なども行う。八重山の文化の中心をなす、芸能文化を演舞してもらう場所を作る。八重山上布の衣装で、八重山舞踊を上演いただく。八重山古典民謡を聞くことができる場所を作る。お祭りの衣装や仮面の展示。映像の上映を行う。できれば、一緒に踊ることができるような、場面が作れるとよい。このあたりは個人的な夢だ。
そして最後に付け加えて、もう一つ。赤土の流出を避けなければならない。雨の都度にこんな状態である。守るべき珊瑚がこれでは死んでしまわないか心配だ。温暖化で珊瑚が白化するという前に、赤土の流出の方が先決問題だ。世界一美しいと言われるカピラ湾が真っ赤に染まり、グラスボートは中止になった。私の見たところでは、畑の耕し方に問題がある。今サトウキビが刈り取りが終わり、次の作付けが始まっている。このとき畑を深く、耕す。まるで真っ赤な畑になる。ここに雨が降ればたちまちに赤土は
海に流れ出る。サトウキビ畑には赤土流出止めはない。牧草地が増えていることも赤土流出には影響しているかもしれない。すぐにでも対策をとらなければ大変なことになるだろう。冒頭の写真は自衛隊基地の工事の様子である。ここからも赤土は流出していた。