水彩人展始まる。
19回「水彩人展」が東京都美術館で開催されます。
9月27日~10月5日まで開催されます。
10月2日は休館日になります。初日は14時からになりますので、ご注意ください。最終日は14時までです。
水彩人が始まる。
19回 「水彩人展」まとめ
一般応募数 114名 応募総数 286点 入選者数 85名 展示点数 87点
同人出品者数 22名 会員出品者数 30名 合計 137名 総展示数 205点
同人推挙 金田勝則 昆野朋代 西涼子
会員推挙 畔上 撫子 宇都宮 敦子 榎 圭子 甲本 祥子
展示は今日の午前中に行う。21日の搬入日以来、様々な準備作業があり、いよいよ今日開展になる。毎回、開催までは気が気ではない日が続く。公募展の開催は間違えが許されないという事があり、神経を使うチェック作業が大変なことになる。グループ展とはこの点が大きく異なる。それでもこうして公募展にしたことで、多くの仲間が集まることができた。30年前、5,6名で始めた水彩画の研究会がこんな形になるとは思っても居なかった。水彩画というものが、どうも研究が足りないのではないか。美術大学でも学科すらない。しかし、水彩画ほど日本人に適合する表現はないと感じている。自分たちで研究する以外にないと考えて、月次でやっていた。その気持ちは今も全く変わらない。しかし、137名で開催する展覧会となると、様々な思いがあるのだろう。大きく変貌したともいえるし、原点のままともいえる。いずれ、水彩人の声明文にある。
現代美術は、一見急速な進歩を遂げ、
自由で広大な世界を開いたはずであった。
しかし今日、絵画は 自由とは反対に自らの方向性を失い、
細分化され、窒息状態に陥っている。
刹那的な方法論をふり回したり、
短絡的に新しい表現方法に頼ることが、
絵画の本来もっていた大らかな豊かさを 失うことに
拍車をかけてしまったのではないか。
我々が ここに示すひとつの試みは、
これ以上「外」に向かって切り開こうとする姿勢よりも
むしろ「内」に向かっての探求である。
水による最も単純で素朴な方法を課することは
大きな制約となるが
それは絵画に自由な豊かさを
取り戻す為の 最良の手段になりうると考える。
水彩の可能性や在り方を、
他に追従することなく求めていきたい。
1999年 夏 水彩人
宣言文は松波さんが書きあげてくれたものだが、水彩人を立ち上げた全員の共通した思いだ。水彩人が立ち上がるまでに、10年があり、それからまた19年が経過しようとしている。私の水彩画のすべてがここにある。もし水彩人がなければ、ここまでこれなかっただろうと思う。23日午前中をかけて、絵の批評会を行った。互いの絵に対し、本音で発言があった。私も人を傷つけてしまうようなきつい失礼な発言もしたと思う。しかし、感じたすべてを話してこそ水彩人の場だと思っている。会期中も互いの絵に対する本音を語りあう。そういう本気の場にしたいと考えている。そこで公開の批評会もある。また、絵を語る会も行う。水彩人は今までにない公募展だと思っている。
是非とも、ご来場いただき忌憚のないご意見をお願いいたします。