韓国と中国の対立
韓国と中国は朴槿恵政権になり、様変わりするように友好国になったかに見えた。この時の両国の共通の標的は日本だった。このまま対立的だった韓中関係は改善されるかに見えていたのだが、急速に関係が悪化してしまった。日本では韓中の連携で経済的損出を被るのではないかと不安視されていたのではないか。しかし、中国は韓国に対して急速な反発を見せている。韓国へのアメリカのミサイル配備が、直接の原因とされている。アメリカトランプ政権はTHAAD(高高度防衛ミサイルシステム)の韓国配備決定し、韓国防衛、同盟強化を計るとしている。北朝鮮の突発的な攻撃に対して、アメリカの不安が高まっているのであろう。沖縄の米軍と同じことである。沖縄では米軍基地の縮小が行われているが、自衛隊基地の新設は相次いでいる。沖縄県民の米軍への反発が強いので、自衛隊が表面的に肩代わりしようとして、自衛隊の八重山配備が進められている。ミサイル基地の共同使用である。沖縄の基地はアメリカのためのものだ。北朝鮮の暴発を日本と韓国の基地で、被害を食い止めようというのがアメリカの戦略だ。
与那国島、宮古島、石垣島に自衛隊基地を作ることが、着々と進められている。そしてこの島々にはミサイル基地を作ることになっている。主に中国に対抗しようとしている。尖閣を中国に取られる。というような危機感をあおり、八重山の防衛のためには、自衛隊基地が必要という事が日本の防衛計画である。これが沖縄米軍基地縮小の裏取引になっている。これは戦争につながる負の連鎖である。相手が軍事力を強化したから、自分も強化すると互いに主張している。韓国は北朝鮮のミサイル開発に対抗するためには、アメリカのミサイル防衛システムを配備するしかないという判断であろう。アメリカにしてみれば、韓国にミサイル防衛システムを作らなければ、アメリカ本土も危うくなってきたのだ。中国はアメリカとの直接の対決を避けようとして韓国との対立を始めた。八重山にミサイル基地を配備するという事は、中国が日本を、八重山を標的にするという事になる。
実はいずれも、米中の代理戦争である。アメリカは本土の被害が起きないように、前線基地を韓国や日本に置いているのだ。イラクやシリアで米ロが代理戦争をしているのと同じことになる。結局小国が大国のはざまで被害者になるのだ。シリアのアサド政権も日本の良い事例になる。世界は軍事力の強化に走り始めている。日本も遅れてはなるまいと、軍事力の強化が行われている。しかし、今のところ平和憲法の枠組みがあるために、攻撃的な武力の保持は出来ないことになっている。平和憲法があるので、無原則な軍事力の強化は出来ないことになっている。軍事力の強化では、安全の確保はもうできない。自民党の中には核武装論もあるくらいだ。自民党憲法が出来れば、どうなってゆくかは目に見えている。子供たちが安倍晋三記念小学校に通う事になる。きっと瑞穂の国、美しい日本の愛国小学校なのだろう。韓国のように徴兵制度が復活する可能性も考えざる得ない。
いずれにしても、朝鮮半島か台湾が、発火点になることを想定しなければならない。中国とアメリカの代理戦争に日本が巻き込まれる可能性がある。韓国にミサイルが配備されたらば、中国は観光客を制限した。韓国製品の不買運動が起きている。宮古島、石垣島に、沖縄にミサイルを配備すれば、沖縄が第一の攻撃対象になる。その間に本土の防衛体制を築こうというのが、沖縄防人論だ。沖縄に代理戦争を行わせようという日本本土の軍国主義者たちの考えである。沖縄がまた戦場になっても構わないという発想である。宮古島でも、与那国島でも、選挙で自衛隊誘致の決まったと言っても良い。ただ、石垣島では選挙もなく、住民投票もなく、中山市長が自衛隊を誘致しようとしている。自衛隊基地がある方が安全と考えているようだ。これはどう考えても間違えだ。基地がある方が危険だ。基地がなければ石垣を攻撃する必要がない。尖閣がとられても緊急性などない。少なくとも、住民が選挙によって意思表示ができることは必要だと思う。自衛隊基地ができるという事は間違いなく島の未来を危ういものにすることになる。