稲倒伏の原因

   

一番倒れた4番田んぼ。

今年もまた稲を倒伏させてしまった。水管理で対応できなかったことが、一番の原因だと反省しながらの稲刈りである。秋の長雨と豪雨が続くことが読めなかった。税ン例ではない状態である。3回強い雨に打たれた。原因を考えてみる。大きく倒れたのは、3番と4番と9番である。3分の一くらい倒れた。あといくらか倒れたのが、1番、7番、8番である。逆に言うと倒れなかったのが、2番、5番、6番、10番、11番である。全体で言えば2~3割ぐらいの稲がバインダーで刈り取れないところまで倒れた。今少しづつそこを手刈りしている。今年の秋の天候は極めて悪く、稲刈りをするタイミングがないほどである。結局倒れたところに入ると、地面が緩んでいる。なぜか乾かない場所という感じだ。地下に水道。元みかんの植わっていた場所。いろいろ想像ができる。9月の日照が例年の2割に満たないというのだから、稲作の苦労も並大抵でない。

それぞれの田んぼの倒れ方の違いを見ると、倒伏がなぜ起きるのかが少し見えてくる。原因がそれぞれに違うようだ。3番が倒れた原因は苗床をやった為である。田んぼの代掻きが深くやり過ぎになっている。その為にトラックターの転回部分が特に倒れている。作秋から、充分に堆肥を作る方針だった。緑肥も3番は良く育った。また水口の田んぼであるため、ここの水が一番切りにくい状態だった。4番田んぼが倒れた原因は、レンゲ前例がないほどによく育ち、窒素過多になったのかもしれない。緑肥で倒れること初めての経験をした。だから、倒れたことは困るが、出来過ぎの倒れ方で穂の数、大きさは悪くない。倒れるくらいでなければとれないという事もある。まずはソバカスを撒く量を減らしたい。9番は病気が出て倒れた感じである。昨年からの引き続きの病気である。まだ早い内から病気は出た。秋の悪天候が一番の影響ではないかと思う。

田んぼの中で一番早めに乾かした。乾きやすい田んぼである。だから原因は代掻きや水管理とは、また別としなければならない。自家採取を続けたサトジマンの背丈が高くなっていることにも問題がある。来年は種もみを変えたい。背丈が高くなるのは、サトジマンの性格が変わっただけではないかもしれない。肥料の効くタイミングが良くないのかもしれない。しかし、特に追肥とかはしていない。たいと緑肥だけの栽培だから、肥料の効くタイミングの問題ではないと思う。9番で言えば、緑肥は出来なかった。それでも倒れている。原因が完全には把握できないから、対策も試行錯誤である。少しづつ倒れた場所は水が流れた場所である。1,7,番の田んぼは次の田んぼに行く水道ができやすい。11も続いてゆく為には、1番から大量の水を入れる。それらの水が7番では集結して流れる。

対策であるが、苗床については、肥料をかなり控えめにする。浅い代掻きにする。緑肥については、出来過ぎの時は早めに刈る。ソバカス抑草は控えめにする。水管理は土用干しを強く入れ一度田面を固める。一番は欲張り過ぎという事になるか。少しでも多く収穫したいという事から、倒してしまっている。収量だけでなく、稲の自然の生理に従いたいという事も判断を狂わしているかもしれない。そもそも稲が倒れるほど実るようになったのは、不自然な品種改良の結果なのだ。農業における自然というものは、なかなか微妙なものがある。多く収穫したいから品種改良が続き、その結果、消毒しなければ栽培できないような品種ができる。来年は一からまた出直しである。

 - 10月, 水管理, 稲作