人口減少
人口減少は着実に進んでいる。日本と言う国の適正人口まで、人口を下げようと言う民族の危機的な意志を感じている。人口減少という正しい選択が自然に起きている。8000万人位の所で安定する事を目標にする事が、健全であろう。かつては、棄民と言えるような、移民政策を行ってまで、人口の増加圧力に耐えようとした。その事が満蒙開拓まで乗り出す、日本の間違った選択につながった。当時の世界は帝国主義が広がり、国威を発揚し、他民族を圧迫しても自国が豊かになる事を、正義としていた時代である。日本もその圧力への不安もあり、日本国が日本帝国となり、列強と対等以上に渡り合う道の選択をした。そして戦時中は産めよ増やせよ。と言う国の宣伝文句が掲げられたほどだ。しかし、本当の人口増加が起きたのは、1945年以降の団塊の世代が生まれる人口爆発を起こした時だ。それは、戦前の社会より希望が持てそうな、平等の空気が国に広がった時代である。
2013年の出生率は1・43と言うことである。国は地方自治体に人口増加目標を定めるように求めている。80自治体の数値目標の平均が1・67だった。(共同通信の全国首長アンケート)国が長期ビジョンで示した1・8(30年の見通し)を下回り、政府は地方自治体に対して、人口減少に歯止めをかけるとする政府の指示が、空転している事が分かる。地方崩壊は刻々と迫っている事が、こうした所でもわかる。80以外の自治体では目標値すら立てられない現状がある。人口減少を悪い事とすれば、当然の結果である。何故、人口減少を悪い事と考えるかは、経済の観点であろう。企業が競争力を失うと言うことである。国内の消費者が減少すれば、当然GNPが減少して行く。商売を活発化したいから、人口を増やしたいと言う希望だろう。国民を消費者としか見ない、感覚を感ずるから人口は減少して行く。この先日本が良くなるだろうという明るい展望が広がれば人口は増えてしまう。
人口減少に対して、移民労働者を受け入れよという政策である。保守主義者とみられる曽野綾子氏すら移民賛成とのことである。移民者の住居地を区別すればいいというのだ。部落問題の再現にならないのだろうか。移民を経済の為に受け入れようと言う、企業経済の為の政策は止めなければならない。日本が日本列島と言う地域で、自立して暮らすことを基本にすべきだ。現状では食料生産が日本列島では半分しかできていない。100%の食糧自給をする国が健全な国家だ。と言う事は、7000万人位が今の日本に適正に暮らすべきと言うことではないか。日本の豊かな国土は普通に食糧生産をすれば、8000万人位は農薬や化学肥料がなくとも暮らせる。それ程豊かな国土なのだ。農業が出来る場所が放棄されるという事態こそ、日本民族の危機である。地方で暮らす事が出来ないという暮らし方の問題ではないだろうか。
日本人が日本人であることを大切にする事は、差別ではない。あらゆる民族がその本質に向かう事こそ、世界が豊かになる基本だ。民族の特徴を強調する事は、日本民族の優越主義ではない。日本人には日本人の生み出した、絵画ある。それは日本人の暮らしを反映して、類まれなものとして成熟した。それは世界中の人が味わう事が出来る文化である。同時にアフリカの民族が生み出した、音楽を日本人は楽しむ事が出来る。それぞれの固有性にこだわる事が、他民族を蔑視する事になってはならないが、各民族はその民族の固有性に深く根ざす事を求めるべきだ。日本では水土文化だと思う。水を共有することで生まれた、稲作文化。これは日本の平和主義も生んでいる。対立する事は互いにすこしも良い事がないという前提。日本は現状では世界経済に巻き込まれる寸前である。安倍氏は日本を世界経済に巻き込もうとという、企業家たちの意向を組んでいるのだろう。美しい瑞穂の国が泣いている。