北朝鮮ニュースの怪しさ

   

連日北朝鮮が突然恫喝的な軍事攻撃を主張しているとニュースが流れている。これは何を意図したニュースなのだろう。アメリカが意図的に行っていることではないだろうか。何故かと言ってアメリカの意図通りに事が進んでいるからだ。そもそも、北朝鮮がアメリカ、韓国、日本に対して、強硬な姿勢を取り始めたとされているのは、米韓軍事演習以来ではないか。確かにそのまえに、ロケットのようなミサイル実験を行い、成功したといわれている。これも良くわからないが、何かアメリカが核攻撃の標的になるようなことが言われた。アメリカまで核爆弾が飛ばせるのは最短でも5年はかかる。というのが正しい情報のようだ。そういう状況の今、何故、北朝鮮がアメリカに対して攻撃をするかのように主張するのかが分からない。今は、時間を稼ぐのが普通の感覚である。だとしたら、時間稼ぎをさせないために、アメリカが脅かして、手を出させようとしていると考えた方がいい。

韓国も新政権が出来た、日本にもアメリカ寄りの政権が出来た。この際、日、米、韓の結束を固め、北朝鮮や中国と連携をとる国が出ないようにするというのが、アメリカの戦略ではないか。特に韓国の中国寄りの政策については、アメリカがどう出るかは、注目しなければならない。アメリカは韓国が、北朝鮮と話し合いを始めて、中国と経済連携を強める。このあたりのことを畏れるはずだ。だから、アメリカは北朝鮮を脅かして、引くに引けぬところに引っ張り出したのではないか。日本では、どちらかと言えば、北朝鮮が突然強硬路線を取り始めたとしているが、そうではない。むしろ、米韓合同演習がエスカレートしている。わざわざ、ステルス戦闘機まで見せつけて、北朝鮮領空に相当に迫ったようだ。もしかしたら、領空侵犯までやった可能性を匂わせている。ステルスだからわからないところが味噌。

北朝鮮は当初、合同演習をしたら攻撃すると主張していた、いつものパターンの北朝鮮としては、黙っていられなくなった。米国はステルス戦闘機F22や戦略爆撃機、イージス艦も投入し、3月21日まで実施した。28日には、アメリカは「極めて異例な長距離作戦」の実施を発表した。2機のステルス戦略爆撃機「B-2」が、米韓合同軍事演習の一環として、ミズーリ州の基地を飛び立ち、韓国上空を周回。地上の目標に向けて2000ポンド爆弾の模擬弾を投下したという。なお、同機には、核爆弾の搭載も可能だとされる。韓米両国は3月1日から4月30日まで「フォールイーグル」合同野外機動演習を実施。20万人超の韓国軍と1万人超の米軍が参加する。こうして、北朝鮮を引っ張り出したのではないか。その後も、米軍はグアム島に最新の迎撃ミサイルを配備している。それに対して、北朝鮮は再度の核実験も、軍事演習も、ミサイルの実験も行っていない。核施設の再開ぐらいで、今のところ軍事的動きはしていない。

以上が今まで経過の判断である。北朝鮮をさらに追い詰めたのは、アメリカによる戦略的手順に従っていることだ。日本の政府の対応と、日本のメディアの反応と見方が何故か、一方的である。米韓の行動には触れない。北朝鮮は、米韓に挑発され強硬姿勢を表明せざる得なくなった。韓国政府は独自外交を控え、アメリカとの連携を強めるほかなくなった。日本政府のアメリカ訪問。TPP参加。米軍と連携を発言するようになった。呼応するように、辺野古の埋め立て申請から、米軍の移転、そしてオスプレーの追加配備などを政府は言い出している。こうしたことを進めるには、北朝鮮が強硬になってもらわないといけない。全体がアメリカのアジア戦略なのだろう。アメリカの対中国包囲網の強化のためと、軍事費削減を阻止するためには、北朝鮮には無謀な、冒険主義国でいてもらった方がアメリカの都合がいい。と言って北朝鮮のやっていることは、まともではない。国民の生活を顧みず、ロケットや核実験でもないだろう。アメリカに因縁をつけられるようなことは止めておいた方がいい。

 - Peace Cafe