北朝鮮のロケット発射

   

北朝鮮がロケットを打ち上げた。北朝鮮の軍事的力量が相当に高いという事になる。アメリカまでミサイルを撃ち込むことが出来るレベルに達した。このロケットに搭載できる核弾頭が既にあるのか、これは分からないことではあるが、いずれにしても準備されるだろう。ここまでは北朝鮮は間違いなく目指す。10年前までは韓国が武力的脅威の全面にいた。その後は、日本も北朝鮮の標的に入った。そして目標としていたアメリカまで、つまり世界の武力的元締めまで、原爆の標的に入れたいと言うことである。そして対等に交渉しようということだろう。武力だけが世界をコントロールすると考えている。また、原爆実験も又行うであろう。行うにしても、これを交渉の材料にして、さんざんもてあそぶことだろう。核爆弾を持たない、日本政府はどうしたらいいかである。北朝鮮の経済的疲弊が常々言われるが、それは情報戦の一部かもしれない。中国を越えたひどい格差社会ではあるだろう。経済の実態を冷静に判断しておいた方がいい。

まず、韓国が一番深刻である。祖国が分断されているのだ。そして、その半分である北朝鮮が独裁軍事国家として、ひた走りである。一方南側は経済優先の一点に突き進んでいる。この極端な2国が今回の事態に対し、どんな反応をするかである。まず、今回のロケット打ち上げの報道を見ると、韓国がスパイによって、かなり上層部まで情報操作されていることが分かった。ロケット延期説が流れ、ロケットが解体され、格納されたとまで誤った報道があった。もちろんアメリカは監視衛星から、実情を把握していたに違いないから、そのようなデマに流されなかった。独自情報源を持たない日本は、打つなら早く打って欲しいなど、官房長官が発言してしまうみじめな事態である。軍事力のない日本は情報収集は徹底しなければならない。前回は公開して失敗したが、今度は隠してどこまで情報戦を行う事が出来るか、試したのであろう。韓国が完全に騙されていたとは思えないのは、ロケットの燃料タンクの回収が出来たことからも分かる。あのタンクは爆破装置が機能しなかったのだろうか。3,2トンもあると言うから、確かに落ちてきたら危険である。

いずれにしても、北朝鮮のロケット成功は、軍事力のある側面で韓国を越えたという事である。発射時期としては、韓国大統領選に向けたものである。李明博政権の強硬姿勢から転換する可能性の高い次期政権に対し、交渉で優位に立つための手段であろう。その上で、核実験の強行を武器に、経済政策において、韓国の協力を引き出そうとするのではないだろうか。韓国にしても、北朝鮮の安い労働力を手に入ることは、国際競争力の有利さがある。経済優先国家と軍事優先国家の利害が、思惑が一致する可能性は高い。中国の出方である。中国にとってはロケット発射は全く問題が無いだけでなく、同盟国の程良い軍事的前進としか受け取らない。問題は核実験に到って、中国の脅威になる場合である。中国と北朝鮮では今後この点で合意を探ることになるだろう。

同時に行われた、中国の尖閣への領空侵犯と、その後の中国政府の発表は、安倍政権(これを書いているのは、15日である。)に対する先制的攻撃である。安倍氏の主張する、港湾設備の構築や何らかの施設建設が行われることに、圧力を掛けようとしている。もし施設を作るような、竹島に対する韓国の姿勢と同様な態度は、領土問題を深刻化させるぞ。という中国のシグナルである。中国のシグナルを民主党政権は何度も見逃してきている。日本は尖閣問題が存在することを認めて、交渉を始める以外にない。尖閣がどこの国に所属するかというより、日中には大切な課題が山積みである。尖閣には触れないで行こうという両者の暗黙の了解を、石原氏が勝手に崩壊させたのだ。本来であれば、静かに交渉が出来る環境の間に、中国が日本の経済的支援を必要とした時期に問題を解決すべきだったのだ。自民党時代の外交の失敗である。外交に対する大きな方針が無いためにこうしたことが起こる。

昨日の自給作業:機械整備2時間 麦踏1時間 みかん収穫2時間 累計時間:11時間

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