オリンピックゲーム
昨日はついに寝ずにテレビを見ていて、朝になってしまった。女子サッカーのなでしこはついに決勝戦にまで進んだ。スポーツを見るのは好きだ。オリンピックはともかく面白い。こんなにまとめてやらないで、もう少し、ゆっくりしたスケジュールでやってもらえないものかと思う。と言いながらも、実は落ち着いて見て居られなくなった。歳を取ったせいだと思う。母がそうだったので、多分私も歳を取り、心配性になった。母はお相撲でもいよいよとなると、ひやひやするので見ていられないと良く言っていた。追いあげられた後半は怖くて見て居られなかった。前回の北京オリンピックの時は、見られないというようなことはなかったので、4年の歳をとったことをしみじみ思う。この調子では、次のオリンピックでは結果が分かったビデオしか見れなくなっているかもしれない。体操でも、フェンシングでも、同じで失敗するのではないかと思うだけで、ひやひやしてしまう。
今回日本の選手がすごいのは、一人の時より、みんなでやる時の方が力が出るという事だ。これは日本人らしいし、とても嬉しい。水泳の北島選手やフェンシングの太田選手がいい例である。それぞれに前回は個人戦でメダルを取った。その時は、日本人離れをしたというか、新人類的なすごさを感じた。普通の日本人とはつながりがない様な驚異的な強さである。しかし、それぞれに個人戦では、精一杯やったたが時の運がなかったというか、力を出し切れなかったのか、メダルまでは行かなかった。それでも十分戦ってすごいとは思ったのだが、そのある意味不振の二人が、団体戦になった時に、すごい力を出し切ったのだ。素晴らしい。日本人の魅力というか、良さが十二分に発揮された。北島選手は400メートルメドレーリレーで、個人戦の時より本来の泳ぎが出来た。周りの選手たちも、北島選手を手ぶらで返す訳にはゆかないだろうと、競り合いに勝って銀メダルを取る。太田選手は準決勝のドイツ戦の最終試合は、オリンピックの歴史に語り継がれるようなすごい試合をした。
フェンシングの団体戦、4人のチームなのだが、3回転して戦う。そして最後の9番目の選手がエース太田選手だった。むしろ太田選手以外がここまで頑張って、3ポイントリードである。ところが、たちまちにドイツ選手に連続5ポイントを許して、逆転されてしまう。そこから覚悟が決まったというか、抜きつ抜かれつの大接戦になる。試合まで14秒のところで、2ポイント差、もう絶対絶命。ところがここから、1ポイント取ると、1点差。後2秒。バックラインまで追いつめている。ここで時間を取るドイツ選手。試合が再開されると、即突撃して、何と同点のアタック。延長戦1分間。15秒ほどたった所で、両者中央付近で相討ち気味にぶつかり気味にすれ違う。ビデオ判定である。審議の結果、太田選手の勝利。素晴らしい、逆転勝利。少し不調だった、太田選手がその力を思う存分出し切った瞬間だった。
卓球女子チームの準決勝戦もそうだ。シンガポールの銅メダリスト、ティアンウェイ・フェン選手はその前の試合でも、受けが抜群に強く、これは勝てないだろうと思っていた。初戦福原選手とのエース対決。福原選手は、バックの返球の強さが抜群だった。ところが今回は、フォアーの3球目攻撃の鋭さは、磨きがかかって随分と強くなった。ところがこの攻撃は、不成功もどうしても多い。受けが抜群に強い相手では、分が悪いと思っていた。ところが団体戦では、攻撃的福原が攻撃をしないで、つなぐ卓球をして勝ってしまった。福原選手に押さえた冷静な気持ちを生み出したのは、団体戦でどうしても勝つという試合をさせたのではないか。アーチェリー女子団体もそうだった。一人の時より、みんなとやる時の方が力が出る。これは、比較するのはおかしいけれど、農の会のグループの農作業もそうだと思っている。