エコトイレとダンボールコンポスト

   

段ボールコンポストで犬の糞の処理を始めた。犬小屋の隣に置いてある。いつでも気軽に、コンポストの中に、糞を入れられるようにしてある。2週間が経過して、とてもいい調子だ。コンポストの量が増えることもない。いやな臭いがすることもない。2匹の犬がいるので、糞の量は結構ある。日に1キロ以上ある。この糞が消えてゆくのだから、ダンボールコンポストは、すごい消化能力だ。と言っても糞が消えてゆくのは、昆虫の力が大きい。黒い4ミリほどの甲虫である。ガムシ科のものではないかとおもわれる。糞を食べる虫だが、不快感は少なく、小さなコガネムシと思えば、嫌悪する必要はない。今まで犬の糞は畑の堆肥の中に放り込んでいた。畑まで持ってゆく手間が億劫なものだった。散歩中の糞を持ち帰るとしても、どう処理したらいいか。困っている人は多いいだろう。一番聞くのは燃えるゴミとして、出してしまうと言う話だ。

ダンボールコンポスト普及の最大の、ハードルは、虫の発生にある。不快昆虫が発生するから、やりたくないという人がほとんどである。室内で生ごみを処理する時は、特にこの点が問題になる。アルコールスプレーで処理するなど、発生を最小限にとどめる方法を模索してきた。しかし、自然の循環の主要な部分を昆虫は担っている。それほど毛嫌いしたら、可哀想ではないか。現代人の暮らしが、ムシを忌み嫌うようになったのは、コマーシャルの影響が強いだろう。「ルーチョンキー」と叫ぶ、谷啓さんの印象は残っている。ゴキブリの排除が近代化。最近は見えない菌類まで、排除が及んで、除菌がコマーシャルで繰り返されている。さらに、臭いまで忌み嫌われる。私などは、加齢臭の標的である。においはとても大事な情報だ。大事な臭いがなくなれば、初期の発見には支障をきたす。なにか、犬の遠吠えのようで、書きながらも時代に遠くなりにけり。

犬の糞を処理する段ボールは犬小屋の隣にある。糞をほおりこんで簡単にかき回すだけだ。かき回さなくても、放り込むだけでもなくなるだろう。翌日にはまっ平らになっている。表面のラインが出来ている。そのラインが一向に上がってこないから、無くなっている。中を見ないで処理すれば、虫嫌いの人でも可能かも知れない。大半の虫は、人に迷惑をかけるわけでないので、付き合いが長くなれば、親しむ事ができる。
実は、あまりの好成績に第2段階には行った。衛生派の方は、この先はイメージに問題があるので、読まないで下さい。
ダンボールコンポストの防災グッズ化である。災害が起きて、ごみの回収がない。断水が起きて、トイレが使えない。ダンボールコンポストトイレである。都会での災害時に困るのはごみと、トイレだったと言われている。

エコトイレの利用法。普段から、ダンボールコンポストを使っていれば、ごみ処理に困ることはない。さらに、ダンボールコンポストを使った、非常用トイレを開発すれば、災害時には大いに役立つ。という訳で実験を始めた。若田さんの作った、希望実験室に勝るとも劣らない。貴重な身体を張った実験である。理論的には人糞は犬の糞より簡単なはずだ。消化力が人間は弱いから、栄養満点で、虫も好むはずだ。尿は入れない。尿は尿でかんたんに処理できるので、また別の機会に書く。予想通り、完全に消化している。虫の活動が活発化した。以前より蝿が集まってくる。しっかりと覆いの布をしないといけない。人に判るほどの、臭いがするわけではない。ダンボールトイレの新時代到来。1家に1台防災グッズとして、ダンボールコンポストは養成しておく必要がある。普段から、生ごみを処理して、いざと言う時はトイレにも利用する。

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