小田原市長選挙
小田原にとって、初めてと言ってもいい大切な市長選挙が近づいている。今回3人の候補者が出馬予定である。その中で、経歴が不明瞭で、多くは明らかにしていないのが、豊島 輝慶 (トヨシマ キヨシ)氏。このブログにもそうした質問があったので、私の判る限り書いて見たい。
通算7期民社党衆議院議員をしていた、河村勝氏の議員秘書を20年務めた。昭和18年12月生まれの64歳。愛知大学法経学部経済学科卒。県会議員5期目。県会では民主党として活動してきた。
河村勝氏は国鉄の労働組合関係の管理職で、その後民社党で活動した。民社党の国鉄労働組合議員と考えていいようだ。その議員秘書に大学を出て、間もなくなった計算になる。そして、河村勝氏の後ろ盾で、県会議員に出馬したと考えていいだろう。その河村勝氏の名前が、プロフィールに書かれていないのは、何故なのだろう。いさかいでもあったのだろうか。河村色、民主党色、が今回の市長選挙では不利要素と考えての事と思われる。
民主党との関係も極力見えないようにしている。経歴からしても、県議としての活動からしても、民主党系の議員であることは間違えがない。実績がずらっと並んでいるが、その最後が何と諏訪の原公園だ。以前よりあの公園作りの方針は、時代錯誤だと考えてきた。里地里山地域として、再生してゆこうとする真っ只中に、人工の池やら、川やら滑り台、巨大なトンネルと、都市型の管理負担が増すばかりの、公園を作った。本来なら、里地里山の中心施設として、そのあるべき姿を、再現する公園のはずだ。もしあれを実績として誇るとするなら、その実績の恩恵を受けたのは建設業界に向けてと言う事だろうか。市民にとっては、間違った里地里山の自然破壊の施設建設を行い。更に、今後の管理負担増だけが生じたものだ。どうもこの人のいう、「夢ある小田原」とは、小田原の潜在力を生かすという発想ではなく、公共事業を引っ張ってくる夢のようだ。
この人自身は小澤後継ではないと、発言している。にもかかわらず、大方の人が小澤市長と一体で見ている。いい加減な噂としては、小澤氏の子息が、豊島氏の県議の後継になる密約があるのではないか。という推測まで流れている。本当の所は判らないが、民主党系の豊島氏を、何故、自民党系の小澤氏が必死に後押ししているのか。これだけは確実なことだが。この理由が見えないから、おかしな想像が起きる。背景となる構図が見えてこないのだ。当人は後継でないと力説している。いかにも地方政治の闇が感じられるが、何がうごめいているのか。言い方、見方を変えれば、選挙戦略と見れば、ある程度わかりやすい。小澤氏の後継と言うには、あまりに小澤氏の評判が悪い。例えば、城下町ホールの実態を知っている人で、賛成という人にあったことがない。賛成というので、実施設計を説明すると、ビックリされる。しかし、まぁー、小澤氏の後ろ盾なくして、当選は不可能。
豊島氏が市長になってやることは、実に網羅的で、何でもやってくれる、という感じだ。しかし、私の問題にしたい、ごみ処理広域化については一言も、触れていない。これからの市政は、市民に負担になる様々な困難な要件を、どうこなしてゆくかにある。小田原の夢などとそう甘い状況でないことは、市民も気付いている。経済は困窮してゆく、産業は衰退してゆく。人口は減少してゆく。今までの方向では、もうやってゆけない。発想の転換が必要という場面だろう。この場面で、夢を振りまこうという、角栄さんが現われてどうするというのだろう。夢は自分で作り出さなければならない。御上が下さるようなものではない。夢を持つと言う事は、それは厳しい道を歩むと言う事なのだが。