あしがら農の会田んぼ勉強会

   



 あしがら農の会で、6月29日田んぼ勉強会を行った。10名ほどの参加だった。以前は毎年行っていたが、コロナ以降久しぶりの開催だった。石垣島ののぼたん農園では田んぼは2反4畝ある。東南アジアでは14世紀からある「アカウキクサ農法」「ひこばえ農法」をやっているが、相当苦戦している。勉強会で回って指導してほしいものだ。

 金井島では4つの田んぼを見せて頂いた。山北田んぼがコナギで危うい状況だった。縦横コロガシができない植え方のために、株際に草が残ってしまい、それが大きくなり始めていた。できればみんなで草取り応援ができるとい。半日で済むことだ。このままでは稲が成長できなくなる。

 親子田んぼは大勢で草取りをしていた。孫とジジババが田んぼで働いていた。イネ株は実によい成長だった。一時困っていたクログワイが、完全になくなっていた。稲の生育も分げつが良く、田んぼ管理が見事だった。
 
 今回初めて森田さんの田んぼも見せてもらった。素晴らしい美しく完成した田んぼだった。分げつも確かで、株がしっかりと硬かった。田んぼと畑で1反だそうだ。大豆もよく発芽していた。田んぼのある自給農業の見本園のようだった。

 そのあと永塚に行き3つの田んぼを見た。ジャンボタニシが雑草を食べてくれるおかげで、どの田んぼも草がない。無除草田んぼでうらやましい限りだ。農の会では大苗を手植えするので、イネの食害はほとんどない。田んぼの周囲に溝を掘り、初期水を浅くすれば、機械植えの田んぼでも食害はほとんど出ない。駆除よりも共存だ。

 次は、冨田さんの田んぼ教室に行く。田植えが終わった田んぼは、土壌の状態もよく、管理が美しくされていた。真剣に取り組んでいる熱意が伝わってきた。2畝の田んぼが4つあり、一番奥に冨田さんの田んぼもある。理想的な田んぼ教室だ。人が増えたならば、あと4人受け入れられる場所が隣にあるということだった。

 小田急線の蛍田の駅から、歩いて10分ぐらいの場所なので、参加がしやすい。冨田さんはとても勉強家だ。学べることがたくさんあるはずだ。隣で冨田さんも実践しているので、勉強しやすい環境だと思う。費用は確か年間2万円だったと思う。コメントで連絡してくれれば、連絡先を教えます。

 午後は久野方面で、10か所の田んぼを見せてもらう。やはり、今年も吉宮さんの田んぼが群を抜いて良い出来だった。稲葉方式を基本として、自給農業向きに、技術を完成させている。3度代掻きで草が出ないという完成形を見せてもらった。

 場所としてはよい条件の田んぼではない。棚田で、水が安定しない場所だ。土壌も縦浸透が大きい。この場所で最高水準の田んぼだになった。有機農法で、畝どりを優に超えている田んぼだ。すごい事例だと思うので、みんな見せてもらっておいた方がいい。

 その隣にある北口さんの田んぼも、良いできだった。吉宮さんを見て、学んだのだろう。田んぼ教室のようなものだ。開帳型に苗が分けつしていて、これから良くなってくる姿をしていた。北口さんとはいろいろの場所で一緒にやったが感慨深いものがあった。

 坊所田んぼが、過去最高の成長になっていた。坊所田んぼは私が小田原で田んぼを始めた最初の田んぼだ。そばに住んでいる石綿さんが指導をしてくれた。今はそのころから一緒にやった赤松さんが田んぼをやっている。石綿さんが厳しく指導してくれてありがたいと言われていた。

 頑張ってコロガシをやっていることがよく分かった。坊所湧水から遠くない田んぼで、水がかなり冷たい田んぼだ。水を迂回させて入れる仕組みを機能させていた。2反一枚なので、これだけきれいに田植えするのは大変だったに違いない。例年にない管理状態で、良くなりそうな気がする。

 農の会のどこの田んぼも今までにない良い出来で、大いに刺激を受けた。ただ、残念なことに私のかかわっている、欠ノ上田んぼが例年は一番良いできなのに、今年はかなり悪かった。苗の出来が悪く、苗を分けてもらうような状態だったことが原因と思われる。やはり苗半作だ。

 じつに良い勉強になった。石垣に戻り、田んぼをやる意欲が俄然増した。みんなの成長が素晴らしいものだった。市民がやる田んぼが、農家の田んぼよりも、できがいい。有機農業の優秀さを示している。無農薬でも、問題が出ないと言うことを証明していると思う。足柄地域で、農の会の素晴らしい田んぼが20カ所以上ある。

 石垣島でもなんとか頑張って、こういう状態になることを目指したい。ノボタン農園の田んぼも気になるところだが、まずは欠ノ上田んぼがよくならないと困る。苗のできが良くなかった。その結果稲の活着が悪い。根の伸びが悪かった。一度水を抜いて、ひたひた水でしばらく管理したらどうだろうか。
 分げつが取れていないので、ここで一度淺水にした方がいいということになったが、どこまで回復するかかなり、不安になる。と言って時々しか来れないので、あまり余計なことも言えない。間違った判断になる可能性もある。他に何か打つ手はあるだろうか。天気が良くなれば、お天気頼みぐらいか。
 今日石垣に戻るが、すぐのぼたん農園を見に行きたい。ひこばえがどうなっているのか、気になるところだ。いただいた「にこまる」の苗もすぐに植えなければならない。石垣に合う品種を探すことも、進めなければならない。考えるだけでも、わくわくしてくる。稲作りは難しいものだが、面白くて仕方がない。

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