台湾旅行と夜市
石垣島と竹富島の間をゆく、海上保安庁の巡視船のようだ。尖閣諸島が騒がしいから、石垣島から盛んに出港している。巡視船の少し前に竹富島の白い鳥居のような物が見えるが、あれは竹富島の港である。
新型コロナウイルスの水際対策について、政府は、8日から、マレーシアやカンボジア、それに台湾など、5つの国と地域との間で入国制限措置を緩和し、企業の駐在員など長期滞在者を対象に往来を再開させることにしています。---NHKニュース
今年の春には、台湾旅行の飛行機からホテルまで予約していた。台南方面の蘭屋さんと台湾国際蘭展と世界蘭会議の訪問旅行がコロナで行けないことになった。石垣島から台北への飛行便も休止されたままである。実に残念である。いつか台湾に行ける日は来るのだろうか。
台湾観光局にいつ頃にならば台湾に行けますかと、問い合わせてみた。いかがその回答である。
〇お問合せいただいた件につきまして、ご連絡致します。
「2021台灣國際蘭展」開催日は2021年3月の予定となっておりますが、
新型コロナウイルスの感染状況を見ながら決断するようでまだはっきりとした日時が告知されていません。また、現在台湾への観光については入境禁止措置が取られており、現時点では目途が立っておらず今後については日本や諸外国の状況を見ての判断になるかと愚慮致します。新型コロナウイルス感染症に関する最新情報については、日本台湾交流協会のHPをご参考ください。 https://www.koryu.or.jp/
行けないとなると、余計に台湾旅行の良い思い出があれやこれや思い出されるものだ。一番は夜市である。夜市はイーラン県でも言ったし、もちろん台北でも行った。かなりの田舎町でも夜市はあるのではないだろうか。台北には至る所に夜市があり、よほど長期に滞在しなければ全部を歩いてみることは出来ないほどのお店がある。
台湾の夜市にいつてめずらしい美味しいものを食べてみたいというのもある。それ以上に台湾の人情に触れたいのだ。スーアオのコンビニでの台湾の若者に親切にして貰ったことも思い出す。たぶん高校生アルバイトではないだろうか。コンビニ青年にあんなに親切にして貰ったことは日本では全くない。たぶんマニュアルにないだろう。
一度行っただけの国なのに様々な良い思い出がある。それで台湾の古い町の風情残る台南に行ってみたいと思ったのだ。案内所によると、台湾で一番の古都と言うことらしい。人情もすばらしいとある。ただでさえ魅力的な台湾の人だ。台南の人情に触れてみたい物ではないか。
台湾ではやたらに歩き回った記憶しか無いのだが、あちこちで食べたものはほとんど屋台である。どこでの屋台で何を食べても、美味しいのだ。ずいぶん田舎町のファミマの前にわざわざ屋台が出ていたりする。当然、ファミマではなく屋台のものを食べてみた。
確かイーランだと思う。ファミマの前には若者がたむろしているて、なんだか、石垣島と似ているな。さすが姉妹都市だと思った。イーラン県は与那国島が面している観光地である。その若者の一人が、肉やら魚やら焼いてくれるのだ。
これが又香辛料をあれこれ、段階ごとでかけ方を変える。複雑な焼き方で面白かった。ところが何故なのか私が現われたためなのかこの楽しそうな一団が急に去って行ってしまった。台湾の若者は余り突っ張っていないようだ。その焼いている周りに混ぜて貰って食べようと思ったのだが、何か悪そうなので、ホテルまで持って帰って食べた。
レストランに入ることより、屋台で食べる方が性に合っている。何か雑踏のうさん臭さのようなものが、肌合いに調度いい感じなのだ。台湾の人は親切な人が多いから、訳の分からない年寄りの日本人でも丁寧に対応してくれる。うろうろしていても、何度も声をかけてくれ、わからん人を見捨てない。
台北からスーアオに向かうときに、バスで行った。ところが何故か、バスは乗り継ぎになった。そんなことは台北のバスの切符売り場では説明してくれなかった。道路が異常にに混んでいた。事故でもあったようだった。それで乗り継ぎになってしまったのかもしれない。
そうそのバスの一番の前の席に知らないで座らせて貰った。まさかバスが座席指定になっているとは思わなかったのだ。誰か困った人が居たはずだ。ところが誰も何も言わずに座らせておいてくれた。申し訳ないことをした。座席指定だと気付いたのは次のバスに乗るときだったのだ。今謝ってもしょうが無いが、台湾の人気を使って黙っていてくれたのだ。
その乗り継ぎは私には皆目分からないことになった。スーアオに行きたいと言ってもスーアオの発音がまるで違うらしい。文字を見せたらば、おおぜいの人が親切にこの椅子に座っていろ、バスが来たら教えてあげるからと言うのだ。
バスが来るたびに私が立ち上がる物だから、みんなが寄ってきてこのバスは違う違うと教えてくれる。いよいよスーアオを通るバスが来たときには切符売り場から、お姉さんが出てきてバスの運転手さんにスーアオで下ろしてあげてと一番前の席に座らせてくれた。それで座席指定が分かったのだ。
台湾のバスはみんなWi-Fiフリーだ。充電のコンセントもある。台湾では日本から持って行ったタブレットを使っていたのだが、全く問題なく使えた。
そのバスは暗くなって田舎町の駅前のバス停に到着した。雨は降っているしどうしようかと心細くなってきた。スーアオのそばであるらしい。駅前の一軒だけ開いていた喫茶店。喫茶店と行っても前は露天のように開いている。そのおじさんに、ホテルの名前を言うと、歩いては行けないからタクシーで行け、タクシーは騙されるといけないから、自分が呼んでやるというのだ。言葉は分からないのだが、行っていることがなんとなく分かった。
そう言ってくれてスマフォですぐ呼んでくれた。待っているとタクシーが来た。ホテルにまでいくらで行ってくれるかと価格まで決めてくれた。今度はまたそのタクシーの運転手さんが親切で、ホテルにつくと、カウンターまで連れて行ってくれて、ちゃんと泊まれるように話してくれた。
すべてがこんな調子である。言葉の分からない海外の一人旅でも台湾なら何とかなる。台湾の地方都市のぶらぶら旅ほど面白い旅はきっとないだろう。そんな台湾が石垣島から一時間かからないところにあるのだ。もっと頻繁に行きたいものだ。
今度、与那国島には台湾からの航空便か船便が出来るらしい。そうなったら、ぜひとも与那国に行きそこから、台湾に渡りたい。その昔の密貿易の女王ナツコのように。与那国は台湾との観光に道が開ければ、魅力的な島になることだろう。