シュミンケの水彩絵の具
ネットで購入したシュミンケの水彩絵の具。偶然総額5万円だった。
水彩絵の具はここ10年で様変わりした。現在のところ彩度の高い絵の具はシュミンケであろう。長年、ニュートン中心に使っていたのだが、どうも色に濁りがあるような気がしている。そこで、どうしても気に入らない色はシュミンケの中から選んで使ってきた。色の透明感と、色の濁りのない明るさ。この点でニュートンは品質を落とした。今回、ネットオークションでシュミンケの絵の具を購入した。絵の具の購入のタイミングという事があって、シュミンケをまとめて購入した。まず一そろい購入した。固形とチューブの両方を買ってみた。ニュートンでは固形とチューブでは色が違う事があったので、一応、確認の意味もあって購入した。私は画材は何よりも大事だと持っているので、価格は気にしないで買う事にしている。今回は何故かちょうど5万円になった。前回絵の具を買ったのは5年以上前だと思う。
絵の具は1年2万円は使わないという事になる。紙もそうだが、年に2万円は描いて居ないと思う。一番高いのが筆なのかもしれないが、一年当たりであれば、2万円にはならない。という事は、水彩画を描く材料というのは月々5000円出せば、現在世界にある最高級のものが、惜しみなく使えるという事になる。絵を描くという事は比較的お金はかからない。一日働けば何とかなるお金である。養鶏をやっていたころなら、卵を90個売れば何とかなるお金。日本がもっと円高になれば、さらに安くなるのかもしれない。つまり私の使っている道具も材料もほとんどが輸入品なのだ。日本はモノづくりの国というが、水彩絵の具においては日本のものはダメだと思う。色の冴えが不足する。そういうことは混色をするとよく分かる。筆は日本のものでもまずまずだが、これも、いまや中国の方が安くて良い筆がある。
絵の具は大体10色ぐらいしか使わない。ニュートンで言えば、1、コバルトバイオレット2、ローズマダージェニュイン3、コバルトブルー4、ウルトラマリンブルー5、セルレアンブルー6、カドミュームイエロー7、カドミュームイエローレモン8、ニューガンボージュ9、ビリジャン10、ローシェンナ―11、ホワイト12、ブラック13、バーミリオン。 シュミンケでは色名も顔料も違う。少しづつ変えてみるつもりだ。10番以降はめったに使わないので、めったに買わない。というか買ったことがない。昔もらったものをたまに使っている。3分の1くらいの価格で購入したに違いない。定価とか見ないし、考えないので分からないが。ともかくほしいだけ買って、5万円だった。まだこれから一年でも長く描かないと、自分の考えている絵に到達できないと思われるので、相当の時間と、材料が必要になる。ネットで買えるので、何処で暮らしていようと、便利さも価格も同じである。
パレット入れ。筆入れ。絵の具と水入れ。水彩道具一式
絹布は大量に持っている。素晴らしい布があまりに安く売られていて、もったいなくてついつい買う。たぶん織り手が居なくなるだろうから、新しい布は徐々に出てこなくなるのだろう。それでも古い着物はただ同然で売買されている。それをほぐして、袋物をいろいろ作る。作るのが面白いのであれこれ作る。作って柿渋で染めることもある。絵の具袋は柿渋で染めたものである。どの布も素晴らしい布だ。こうして道具入れにすると、布がよみがえったような気がする。筆入れには汕頭の刺繍が入っている。抑えた調子で、布の中に溶け込むように控えめに入っている。何とも良いものである。パレットは紅型である。こういう抑えた調子の紅型もある。沖縄らしい明るい紅型もいいものだが、 この抑えた色合いも悪くない。この布は地色染めてから仕事を進めているのだと思う。