谷戸田の放射能注意

   

国民は、私はと言った方がいいのかもしれないが、政府と報道機関にとことん愚弄されている。原発事故以来の情けなさは、そのことに行き着く。政府が愚鈍で、その上福島の命を切り捨てたために、こんな事態に立ち至ったという以外にない。この間報道はまるで戦時中の報道機関と同じく、大本営発を垂れ流したように見えた。正確に検証する必要がある。ところが案の定政府は、公式な記録を捨ててしまった。あるいは、記録していなかったと恥をさらしても、証拠隠滅を図った。報道機関に至っては、報道しなかったことによってパニックを回避できたというような、驚くべき自己満足に到っている。東電が逃げようとしたのか、しなかったのか。こうした肝心なことが不明である。その結果誰も逮捕されたものが居ない。農業分野で考えてみれば明らかで、農水省や政府の指示は、まるで後手後手で、何の役に立たないばかりか、被害を広げた。現状でも農水省の指示は、羹に懲りてなますを吹くのとおりで、全く耕作するものの迷惑など理解も出来ないようである。

稲作においても、5000ベクレルの土壌では耕作禁止というような、科学的根拠も乏しい考えを、繰り返すだけである。もみ殻クン炭がどうなるのか、こういう事を問い合わせると、駄目というだけで根拠がない。官僚は小賢しく自己保身にだけは、素早く頭を働かすから自己弁護の用意だけはしている。その結果、現実に今年の稲作に置いて、どういう対応が必要で、何を注意すればいいのかなど、全く見解の発表はない。カリウムを沢山蒔けばセシュームの吸収は減ずるだろうという、一年前の根拠のない予測に寄りかかったままである。もうそういう考えだけではどうにもならないことは、一年間の耕作で、見えてきている。しかし、今出てきているいくつかの対策も、あくまで学問的に言えば推測に過ぎない。しかし、農業者は今年も作付をしなくてはならない。いよいよ始まる稲作の季節を前に、何をどう考えればいいのか、その材料が提示されない状況にある。尋ねれば駄目と言われるばかりなのでもう聞かない。

放射能の総量は予想以上の速度で、流れ出て行くようだ。だから安心とかいう意味ではない。水に混ざって流れてゆく経過に注意すべきということ。田んぼでは、今年の方がリスクが高まる可能性もある。それはごく微量のセシュームが水に溶けて、継続的に田んぼに流入する恐れだ。この点水から直接セシュームを吸収する水生植物は、畑の作物とは違う。セシュームが広大な面積の山の、杉檜の葉や表皮に取りついたことは分かっている。植林の測定では表土以上に葉と表皮にあることが分かっている。常緑樹の葉や表皮が落ちるのは、1年から3年である。去年以上に放射能を含んだ落ち葉が降り積もる可能性がある。そして温度が高まる、夏に向かって腐植が進み、水に溶けだし、川に流れだす可能性がある。これが素人の杞憂に終わればいいのだが。情報を集めて予測して身ると、この悪い予測が当たる可能性もないとは言えない。放射能に関して素人であるから、私の予測など、当てにならないでくれればいいのだが。山に近い田んぼでは不安がある。

谷戸田は注意しなければならない。玄米に置いて、昨年以上になる可能性があるとして、できる限りの対策をしたい。当たらないで欲しいが、この不安に取りつかれている。対策の第一は、流入する水を気おつけることである。7月8月が要注意。穂を太らす時期に、一気に放射能を集める可能性がある。大雨の時とその後数日は、田んぼに水は入れない。水は出来る限り辛い管理にする。浅根にならないように栽培することである。例年より少し深く耕す。表土に栄養分がたまることもあまりよくない。表土に広がる浅い、水根的な根は直接水から、セシュームを集める。流入口にゼオライトを置く。もみ殻も効果があるようなので、入水口に溜池など作り、一度もみ殻をくぐらせて入水させる。本来なら素人考えなど、書いている場合ではないのだが、不安にさいなまれ書かずにおれない。

昨日の自給作業:籾洗い、苗代準備 苗土準備 5時間 累計時間:16時間

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