秋苗作り
秋の苗は、タマネギの植え付けが終わって、エンドウ、ソラマメ、キャベツが苗箱にある。豆類は簡単だ。種に養分があるから、芽さえ出ればそれなりの苗にはなる。もちろん直播でも問題は無いのだが、ギリギリまで畑を寝かせたい。鶏糞堆肥を入れて耕して、時間をおきたい。前作を片づけるのがいつも遅れる。今回はトウモロコシを粘っていて諦めきれなかった。穂は出ていた。暖かい秋だから何とかなるかと思ったのだが、ついに実まではいかなかった。3週間前に漉きこんだが、随分の草量である。せめて緑肥になってくれれば。これを刈り払ってから、すきこむ前に鶏糞堆肥とソバカスを蒔いてある。これでよく耕して、できるだけ時間をおきたい。そうして苗を植え付ける前にもう一度耕す方針である。苗の方がスタートが早い分雑草が相当に減る。その時間稼ぎ為には、直播でなく苗作りが必要になる。自給農業では、細々長くが良い。終わりかかったトマトやナスが少しでも取れる位が、丁度良く11月まで食べると言うのがふつうである。
苗は、苗箱に蒔く。別段難しいことはしない。セルトレーなどに作るより、水やりが簡単である。良い苗作りは水やりが肝心。大切にして水のやり過ぎ、厳しく育てた方がと水を辛くしすぎる。気分しだいの、大雑把な栽培が一番良くないことになる。そこで、苗箱なら土が一体化しているから、水が適度に抜けるし滞留しない。大雑把が緩和される。これは大豆の苗作りで分かったことだ。苗トレ―で作ると失敗が少ない。水遣りを忘れても、すぐには乾かない。雨が降った時はどんどん雨に濡らす。雨には溶存酸素があるから、根ぐされは無い。土は、山土と落ち葉堆肥を混ぜたものである。山土は稲の苗土を振るった時の荒い方の残りで、酸性度は高い。落ち葉堆肥は踏み込み温床を作った時の底の方から順次出す。アルカリ度がある。これを良く混合して苗土にする。種を蒔いた後は、肥料分のない、草の種もない土を上から覆う。だいたいの場合は、種の大きさの3倍の深さ。と言ってももう少し浅いかもしれない。
ホウレンソウや長ネギは畑に直に蒔いた。小松菜はハウスと畑の両方にある。正月には小松菜はかならず欲しい。雑煮にはないと落ち着かない。冬の葉物は寒じめと言って甘みが増しておいしい。生育には時間がかかるが、虫も雑草少なくタイミングさえうまく行けば楽である。ニンジンはプランターで試してみている。いつも結局は草に紛れてダメになる。今蒔けば春野菜のない頃に出来るそうだ。なんくる農園のブログに出ていた。ニンジンほど有機栽培の特徴が出る野菜はない。人参らしい香りがする。きんぴらや野菜天ぷらにしておいしいような、少しくせのあるニンジンこそニンジンである。そう言えばサトイモだけは今年も良くできた。いつもすごい出来の近所の畑が案外に今年は駄目だったようだが、不思議に我が家ではいい。唯一工夫と言えば、水が多くなる場所がサトイモの定位置である。山際の斜面下である。日当たりは良い。肥料とかはあまり関係が無いようだ。
今は野菜が取れ過ぎである。白菜、キャベツ、大根、はどこに出しても恥ずかしくないできである。夏から秋にかけての土の持って行き方が見えて来た気分である。漬物にする予定で作った根の深い大根は抜いてほした。引き抜けないので手間がかかった。たくあんに挑戦する。白菜はキムチと、塩漬けをやりたい。当然笹鶏の水炊きもやる。白菜も作り過ぎで、30個もあるから、頭を結わえて冬越しをさせたい。キャベツの方もいくらでもあるので順次食べている。どう食べてもおいしいので、何と言うか一日1個ぐらい食べてしまう。お好み焼きに入れて食べる。小麦の味が良いので、抜群の味になる。卵を入れて、それだけで日本一の味だと思っている。春キャベツの苗は、もう少ししたら、今度はポットに移す。大きくなればそのまま、畑に植え付けるつもりだ。植え付けたタマネギは根付いたものか立ち上がってきている。