農協の運営委員会

   

今年は農協の運営委員という役になった。しばらく前に、16日の夜に市役所の傍のみやじと言う所で、集まりがあると言う留守電があった。運営委員という役がどんな役かもまるで知らない。20年前から農協の正組合員ではあったが、今でも地域の生産組合には入っているのか、居ないのかも良くわからない。たぶん入れてもらっていないのだろう。農協の方の回覧が回ってきたのが、おととしからである。どんな集まりをやるのだか、何故農協で集まらないのだろうか。等思っていたが、近づいてきて場所をヤフー地図で調べると、みやじは宮路で飲食店らしい。と成ると、食事が出る集まりなのか。ビールぐらいはでるだろう。と成ると、車では行けない。帰りのバス時間を調べて、それから出かけた。10分前にはついたのだが、すでに、20人くらいの人が見えていた。席は40くらいはある。知った人は居るのかと思って見渡すとかなりの方の顔は知っている。

隅の方に座って落ち着いてみると、舟原からはもう一人、小泉さんがでておられた。早速運営委員とは、何をする係りかとお聞きすると、回覧板を回す係りであると、言う事であった。私もそのぐらいならできそうなので、ホッとする。舟原の前の方からは、順番で一年やると言うだけを聞いていた。集まりには、西湘農協理事長の渡邉氏も出られていた。はじめてお目にかかった。会は、理事長の挨拶から始まった。梅の凍害の事を何度もいわれた。とても深刻な被害で、農協始まって以来の大きな農業被害である。梅だけでなく、お茶にも被害は広がっている。今日もつめたい冬の雨が降っているから、朝方の遅霜が心配だと挨拶された。食事中の話でも、野菜にでた長雨の影響など、持ちきりだった。前に座られた方が、花の苗を荻窪でやられている、府川さんという方で、花の苗の事を色々伺う事ができた。

府川さんは花の苗を農協の朝ドレファーミーに出すそうだ。出荷の仕組みを丁寧に教えていただけた。売れる人と売れない人がはっきり別れるそうだ。野菜の人は特にそうで、売れ残る人はいつも同じで可哀想だ。売れ残ると携帯に取りに来るよう電話がある。値段もあるが、あの人のものはおいしい、物がいい。こう言う名前買いが定着しているそうだ。倍あったってそういう人のものは全て売れてしまう。専業農家より、小さくやっていた人にはいいシステムだと言われていた。ちょこちょこ小回りを利かせて、出せれば結構収入にもなる。大きいくやっているものには、市場だしとの兼ね合いがあって、なかなか難しいそうだ。変ったのは、野菜市場のほうだそうだ。今までいいものを出しても、地場のものがたたかれた。他所からのものばかり優遇して、荷を集めていた。朝ドレが出来てから、地場のものも見直された。市場では、インターネットをチェックしていて、ネット販売などした人の生産物は、とことん邪険に扱かわれたものだそうだ。

農家の方の話は、実に面白い。お前の所のキャベツは今いいじゃん。250円で売れとるぞー。確かにキャベツは良いけど、キューリがだめだ。60円だ。これジャー油がかかっただけ、そんだべぇー。フキがやられて、出荷も出来ない。農家は一年かけて作っても、一晩ですっかりだめになる。だめになったったて、だれも知ったこっちゃない。おめっちは何をつくっとるけぇー。モゴモゴしていると、小泉さんが色々説明してくれて、助けてくれる。卵はどうだいとい事で、宅配していると説明する。宴たけなわのころには、すっかり仲間になれたような気分で、嬉しかった。盛り上がってきて、田中さんのお茶の講義が始まる。さすが、プロ中のプロの農家向け講義というのは、奥がふかい。どういうメカニズムで、凍害が起こるのか、相当専門的な話が酒の席でも真剣になってしまう。雨が朝まで降り続けば大丈夫だと、これが朝からっと晴れたら、もうだめだ。朝起きたら、雨は降り続いていた。

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