久野の農業の展望
昨夜、有機の里の理事会に「Be Good Cafe」の方が見えていた。石綿理事の紹介である。石綿さんは農の会の顧問でもある。3年来、技術的指導をされてきたそうだ。頭が下がることだ。小田原市が農業特区を始めた頃、5つの農業系市民団体が、活動を始めた。農の会や報徳農場もその一つである。しかし、地域の農家の方から、市民団体の問題点を聞く事が何度かあった。例えば、「大勢でとんでもない所に駐車をして、地域で迷惑している。」「畑が草だらけで、何をやっているのか。」「地域の農業に口を出すが、自分がきちっとやってからにしろ。」そんな話があった。そこで、小田原市の農政課に音頭を取ってもらって、市民団体の集まりをやるようにお願いした。そこで一定のルールを話してみたらどうかと考えた訳だ。市民団体は地域の農業者から見れば、一つに見える。他所の団体が問題を起こしても、農の会にも影響がある。所がそれは実現しなかった。
当時、Be Good Cafeに連絡を取ろうとしたが、何を誤解したのか、拒否された。建前と本音が違う、閉じた組織だな。その時はがっかりした。今回は向こうから、有機の里に協力を求めてきた。何を利用しようとしているのかと言う不安が少しある。石綿さんのように、心の広い受け入れ方はなかなかできないものだ。実は、久野でもBe Good Cafeは活動をしている。その場所は以前、私たちがお借りしている地主さんの所なので、使ってもらえないかと、話をされていた場所だ。使いたいと言う農の会のメンバーがいたので、見に行って、あーここでも始めたのだと思った。農地の利用の仕方が、農家とまるで違うので、やっていることが何となく想像された。久野でも多くの市民団体が、活動をしている。5,6団体あるのではないか。各団体にはそれぞれの思いや考えがある。ゆるやかな連絡組織が必要だと思う。
久野の農業は、基本的に久野の農業者のものである。それは何百年もかけて培ってきたものだ。耕作放棄地とか遊休農地とか、名付けて余所者が良いように使うことは、望まれるものではない。私自身を余所者と位置づけてそう思っている。市民団体の活動に、地域の人からの反発が起きるようでは、地域のためと思っていたとしても、元も子もない。市民団体の活動範囲は、地域の農業者に役立つ活動でなければならない。都会から来て、良いとこ取りだけするのでは気に入らない。あくまで地域の農業があって、農業環境は成立している。Be Good Cafeの江之浦でのオレンジプロジェクトの活動には、知人が参加したことがある。内容については、私たちが考えている農業とは相当に違う。都会的な、オシャレな農業とでも言うのだろうか。農業の付加価値のつけ方には、学ぶ所がある。
久野の次の世代の農業者が育ってゆく。協力者の会をやりたい。地域で若い農業者が、生活をかけて農業することは、なかなか大変な事である。それでも、何人かは頑張っている。その人達に役立てる、事は何か。どんな事を望んでいるのか。どんな展望を持っているのか。手助けの会をできないものか。成功している農家の方の話を伺う機会を作るというのは、どんなものか。出会いの会をやることが役立てるのか。余計なお世話と言う事であろうか。久野の農地の再生をしてゆくとしても、その受け皿は本来、久野の若い農業者であって欲しい。これから、経済はさらに困難になるだろう。そのとき農業をやっていて良かった。と言うような状況になるはずだ。
1、 農業青年組織を作る。里地里山協議会はその組織を育てバックアップしてゆく。
2、 農産物の販売方法を検討する。
3、 市民参加型農業の受け入れ法を整理検討する。
4、 行政は農業分野の様々な補助金を、適切に利用できるように精査する。
5、 農地は所有者が管理してゆくことを最優先する。