飛騨牛の偽装

   

飛騨牛の偽装事件で家宅捜査が行われた。食肉卸小売業「丸明」吉田社長が、自分は知らなかったと。馬鹿馬鹿しい記者会見を行い、社員からの怒りをかっていた。ミートホープといい、丸明といい、食肉業者タイプというのが在るのだろうか。そういえば船場吉兆の恥の会見というのもあった。悪いことをしていて、ばれた時の態度というのは、なかなか難しいものだ。その点ちょっと凄みがあるのが、蒲焼偽装の魚秀の中谷社長。淡々と犯罪行為を説明していた。背景を推測すると、そう簡単な世界ではない。私は今の今も、同じことが日本全国で、行われていると、確信している。ミートホープがあれだけ問題化している最中、自分の所は大丈夫だと、偽装を止めなかった「丸明」。それぐらい根の深い、常態化した問題なのだ。誰が悪いと攻めた所で、「食は自己責任」私のところの卵だって、自己責任で食べてもらいたい。

うなぎも、牛肉も、吉兆も。庶民とは縁のない食べ物だった。一生の内何度か食べれば、在りがたい様な食べ物だった。それは本当についこの前の事だ。人間の欲望は限りないものだから、毎日でも食べれるような状態まで来てしまった。そんなことはどこかおかしい事だ。もちろんお大尽だけが、歪んだおかしな暮らしをしていた、ような状態はさらに許しがたいものだが。いま、そんな暮らしを日本人がしていることは、地球のどこかに歪みが生じている、と考えて見なければならない。おかしなお大尽に日本人全部がなってしまった。と私は思っている。食品を偽装する、岐阜牛を飛騨牛にした。日付けを改ざんした。中国うなぎが、一色産になった。氷山の一角。箱の詰め替え作業というのは、結構しんどい事らしく。業界では、常々言われている、一仕事だそうだ。日付けシールの改ざんも同様。

今洞爺湖でサミットが開かれているが、先進国サミットが行われるようになって、グローバリズムというものが、推進された。共通の競争を整備する事になって、先進国だけが有利を維持する体制が出来上がったと思う。それに対抗できるのは、オイル諸国だけ。例えば今回は、環境問題、温暖化問題。こんな事がテーマに成っているそうだが、ここでフランスが主張する。原子力を再生可能エネルギーに入れろという考えが通ったらどうなるのだろう。そうした自分達のエゴが、地球を破壊してしまう、結果を生むことが想像出来るだろうか。自分達の暮らしを縮小して行く以外。地球のバランスが取れる可能性はない。

食品偽装の事だった。中国うなぎからは、何と使用禁止の薬剤も出たらしい。うなぎは好物ではあるが、薬剤混入を覚悟して食べる時は、食べる。あの養殖場を考えれば、別に日本の物だって、推奨して食べるような生き物ではない。子供の頃のうなぎは、池のカイボリで見つかったときに食べた。境川村の一番の奥の部落のその一番奥の山寺の、池に何故うなぎがいるのかは知らないが、カイボリをすれば毎年1匹はいた。放していたのだろうか。鯉もいたがこれも、お客さんが来た時に、あらいと、鯉こくになった。やせた小さなうなぎでは在ったが、婆さんが体が弱いからと言って、必ず、その生の肝を飲み込んだ。10人もいる家族が蒲焼の一部を、わずかづつ食べて、上手い上手いと言った。戦後の一番の食糧難時代を抜ける頃に育った。自分で育てた鶏の卵を、売らなければ成らないから、めったに食べれなった。今のうちに、あそこまで戻ってやり直せば、何とかなる。

 - Peace Cafe