日本の進路が決まる総選挙

2月8日に総選挙が行われる。突然の国会冒頭解散である。理由はいろいろ述べられていたが、要するに、総理大臣が替わった直後は支持率が高い。その間に解散して有利に選挙を戦いたいと言うことだろう。逆に言えば、だんだん評価が悪くなるという自覚があるのだろう。
高市総理大臣が、今の所は馬鹿人気である。信じがたいことではあるが、事実らしい。この人気に乗じて高市氏は国会を解散し、総選挙を打って出た。ここで自民党が勝利するか、野党が多数派を占めるか。日本の進路に関わる戦後重大局面になった。
日本は右翼政権になるのかと、不安にさいなまれていた。しかし、公明党が連立から抜けて、選挙協力もないかも知れない。自民党と維新の連立であれば、有権者は競合している。高市人気だけで自民党は勝てるとは限らない。少し希望が出てきていた。かなり希望がある。
するとここで、立憲民主党と公明党が新党を作ることになった。大いに中道改革連合に期待している。今重大なことは、戦争に進むのか、平和の道を選択するのかだ。公明党は宗教政党であり日本の政治には問題があると考えてきた。自民党との連立は、平和の党を名乗るものとして大きな問題を抱えていた。
今回立憲民主党との連立をして、新党中道改革連合になった。これは公明党の存立危機に於ける妥協だろう。それは立憲民主にしても同じである。右翼政権の高市氏の異常な人気に、社会の変化に危機感を感じたはずだ。しかも、右翼の維新との自民党の連立で、安定政権になりかねない。
公明党は長年、自民党に踏みにじられてきた怒りがついに爆発したという感じがする。どう考えても、高市右翼政権と平和の党ではそりが合うはずがない。公明党が本当に平和の党なのかも怪しいものであったのだが、今回の立憲民主党との連立で、公明党の立党の理念が問われることになるだろう。
立憲民主党がどこまで現実の政治の中で、理念を維持して行けるかが問題になる。その意味で公明党と作る中道連合党で、平和の旗を掲げ、新しい日本の方角を指し示して貰いたい。あくまで専守防衛である。アメリカからの脱却である。弱い国連合である。
高市氏はトランプアメリカと連携して、日本ファーストの軍事的な国作りを目指している。極めて危険な方角だと思える。現にそそのかされて中国との諍いになっている。国民がどう判断するのか。戦争に向かうか向かわないかの、瀬戸際の選挙がやってきたのだ。
最近の世界情勢は、90年前の日本が戦争に向かった時代とよく似た状況にある。世界の帝国主義国家に対抗して、小さな帝国主義日本が、台湾、朝鮮、満州と勢力を拡大していた。そのとき掲げた方角は大東亜共栄圏である。アジアを白人の帝国主義の暴虐から守り、取り返す神国日本という理念だ。
それは今思えば、全くの無謀であったが、それほど白人国家の帝国主義の圧迫に耐えられなかったとも言える。しかし、耐えられないからと言って、敗戦を承知で戦争をするなど、どうしようもない冒険主義だ。軍事費に予算を取られて、国民が貧困に追い込まれて、踏み切らざるえなかった戦争。
今の日本も、相当に危うい空気がある。30年間の経済の低迷である。生産性の驚くほどの下落である。しかも、人口減少が続き、地方は次第に消滅をしている。労働人口が減少し、海外からの労働者の助けでやっと社会が維持されている状況。植民地を求めて満蒙開拓団が行く時代と重なる。
暗い未来しか見えてこない日本の社会。日本人ファーストの叫びが新しい極右政党を生みだし、政権からも原発保有が出てきている。減税ばかりが選挙の主張になっている。日本の未来を問う選挙と言うよりも、「たすけてくれー」の悲鳴や叫び声の、受け皿のような総選挙である。
高市政権が果たして、日本の活路を展望するような政策を打ち出したかと言えば、とんでもないことで、中国と対立を高めただけである。それは、右翼の常套手段で、敵を作ることで、国民の目を現実からそらし、悪いのは中国だと責任を転嫁しているに過ぎない。中国がいきり立ち、高い市政権の支持率が上がった。
経済が悪化した原因は自民党の経済政策にある。アベノミクスに象徴される経済政策が企業利益ばかりを追い求めたのだ。企業が良くなれば、それが給与を上げて、国内消費も上向く。アベ氏の繰り返していた主張だ。ところが、企業は法人税の減税までして貰い、内部留保を高めるばかりだった。
第3の矢と言われた、新しい産業の創出をするような意欲は出てこなかった。しかも日本がこれから産業として取り組むべきであった、環境関連産業において、完全に中国との競争に敗れた。今や中国こそ環境大国であり、電気王国となっている。どこでこんな逆転が起きたのかと言えば、アベノミクスの失敗である。
アベ氏は無能な木偶の坊であった。統一教会に象徴される、右翼の黒幕達の傀儡政権だった。その右翼のアイドル議員が高市氏だった。だからやることと言えば、また既得権益の擁護政治である。あれほどおかしな米の流通をぶち壊さず、再度温存している。このままではすべての分野でまた地獄のアベ時代に戻る。
アベ氏の数々の失敗が日本がここまで衰退してしまった原因であるにもかかわらず、同じ馬鹿げた政策を繰り返そうとしているのが高市氏である。経済はさらに悪くなり、破綻に至るに違いない。現に赤字国債を発行しての財政主導である。財政再建は遠のいた。
徐々に金利が上がり始めているから、国の借金返済もさらに厳しくなって行くだろう。かなりひどい経済状況に陥ると考えざるえない。それでも高市政権に何を期待するというのだろうか。中国と戦争をして勝てるとでも考えて居るのだろうか。アメリカの捨て駒に過ぎない。
日本は今こそアメリカと離れて、独立国にならなければならない。アメリカファースト宣言しているトランプに、おべっかを使ってノーベル賞に推薦する気持ちがまだ高市氏にはあるのか。ベネゼエラを軍事的侵略するような人間に、まだノーベル平和賞と高市氏は言えるか。
高市氏はかつてないほど、恥ずかしい日本の総理大臣である。このまま高市氏の政権が続けば、日本はひどい階級社会になる。一部の富裕層だけが儲かる社会になる。大半の日本人は下層階級に組み込まれる。それでも日本人は高市氏を選択しようというのか。
もう一度冷静に考えて貰いたいものだ。高市氏は軍事費を倍増すると言っている。戦争国債でも出そうというのだろうか。そんな余裕は日本国にはない。中国と仲直りする以外に道は無い。台湾有事は日本の有事ではなかったと言えばいい。
当たり前のことだ。ベトナムやフィリピンへやインドへの中国の圧力は、日本の有事と言わないではないか。そういう軍事的な行動が国際法違反であることは確かであるが、中国の諸外国への圧力は、日本の有事とは直接的にはつながらないことだ。またそう出なければ困る。
もし、高市氏はどう言う繋がりで、どのような連鎖で日本の有事になると語ったのか。単に右翼が良く語る脅しの常套句を国会で口にしてしまっただけだ。本来政治家が発言するような言葉ではない。右翼アイドル議員の、極端発言で注目を浴びる癖が抜けていなかっただけのことだ。
中道革新連合が政権を取れば、まず中国との関係改善を行えるだろう。高市発言の撤回を進められる。公明党には中国とのパイプがある。レア-メタルの輸入も可能になる。日本経済の危機的状況を逃れられるかも知れない。トランプと距離をとることも出来る。
東アジアの中堅国家としての日本の品格を守る。今度の選挙こそ、日本が品格のある国、アメリカ以外の外国と仲良くなれる国。自国の空洞化を自分たちの力で再生できる国。食糧自給の可能な国。希望の国作りへの転換点にしなければならない。