老人にとっての良い食事
「何を食べるのか、何を食べないのか。年寄りにはそれが問題だ。」年寄りは好きなものを食べがちになる。それではダメだ。身体に必要なものを食べて、身体に悪いものは食べない。76歳になり、昔と同じではない。やや身体の衰えを感ずる。まず、食事の基本は多様に何でも、少しづつ食べるのが良い。
長年の食生活で、どんな人でも食べ方が偏っているに違いない。好きな物というのが偏る一番である。この偏りを意識的に変える必要がある。体質もある。高血圧の家系。糖尿病の家系。人間は遺伝的に問題を抱えている。必ず遺伝やら体質で徐々に衰え死ぬのである。
そこまでにだんだん弱ってゆく。この衰退をいくらかでも先送りするのが、食生活の意識的改善。そう思い食生活を見直したい。常に歪んでゆく食事に対する、自己検証が必要である。まず腸内環境が重要。腸内の微生物環境を良くすることが遠回りのように見えて、日々の暮らしで大切になる。
腸活は微生物の力を借りた食療法だ。食事だけでなく、適度な運動も腸の活動には有効になる。腸を意識した運動を取り入れる。寝たきりでは腸も衰えて行く。腸内に多様な微生物が存在して、あえて繰り返すが、良い微生物も、悪い微生物も、関係ないような微生物も、混在しているはずだ。そしてすべての微生物が、総合して元気に活動してくれている。
何にもまして食事が大切である。食事は腸なの微生物環境を決定してゆくものになる。食事は自分の身体を維持する物と同時に、微生物に餌を与えていると言うことになる。何しろ人間の細胞数と、人間を支える微生物の数は同じくらい居ると言うことだ。信じがたいが、その中心の場所が腸。
食事には2つの要素がある。一つは微生物自体を常に補充して行くこと。発酵食品を食べることは微生物補給である。納豆、ヨーグルト、味噌醤油、漬物、チーズ、お酒、粕漬け。発酵菌は多種多様である。これも多様であるほど良いことになる。特定の効果の高い発酵菌を、サプリで飲むなどというのは却ってよくない。
良くないものもよいものも含めて、総合的な効果を生む。単独で発酵菌を判断しても無駄だ。納豆菌がいくら素晴らしい微生物であるとしても、単独で出来ることは限られている。何万種の微生物が、100兆個も存在し総合して良い腸内環境を作り上げている。単独で増えすぎれば悪い菌だからと言って、わずかなら居なければならないと言うこともあるはずだ。
良い食べ物といわれるものであっても、その人の腸内にその食べ物をうまく分解して吸収してくれる微生物がいなければ、いくら良い食べ物でも効果がない。だからサプリで特定の微生物を大量にとるなどということは、百害あって一利なしである。時間をかけて、徐々に、常々、特に老人は腸内の微生物を多様化させてゆかなければならない。
もう一つの重要なことは、微生物が活動しやすい腸内環境を整える食べ物である。それは繊維質のある食べ物である。粉食は行けない。パン、麺、お餅のように、繊維を粉々にした食べ物よりも、繊維が豊富な玄米のようなものや、根菜類を食べた方が良い。消化しにくい物も食べた方がいいということ。
これも、突然植物繊維を増やしたからと言って、効果が上がるとは言えない。植物繊維を分解できる微生物を増やしながら、多様な繊維分のある食べ物を増やしてゆく。玄米は繊維分が多いから、最初は消化をしにくい。徐々に食べて消化吸収できる腸を作り上げる必要がある。食べていると玄米のおいしさが感じられるようになる。嫌いだから食べないなど、もってのほかだ。
野菜は代表的な物だが、海藻やキノコも良い。繊維分もより多様にとるように心がける。そしてすべてをおいしくいただくという気持ちがなければならない。ありがたいと感謝の気持ちを思って食べ無ければ、腸は良い吸収が出来る状態にはならない。食事は楽しく。
腸は人間の感情に連動している。はらわたが煮えくり返るという怒りの表現は比喩ではなく、実際、人間が怒ると、腸はもがくように煮えくりかえるそうだ。腸は感情に反映するとすれば、食事に感謝して、ありがとうございます。と食べれば食べ物も、身体の微生物も良い反応をする。
喜び感謝しておいしくいただく、この思いがなければ、腸内環境は良くならない。おいしくいただくとは、お腹を空かせて食べるということだ。空腹感を感じて、食べたいという気持ちが強くなれば、何でもおいしく食べることができるようになる。だから少ない方が良い。こうして考えてみると、何を食べないかなど考えなくていいということになる。何でも食べる元気な子。
そして、午前中に食べるものは集中させる。朝食が一番、昼食が2番。夕食はできるだけ食べない。寝る前にエネルギーはそれほど入らない。食事の量は体重を一定にさせる良が良い量である。体重が増えるようでは食べ過ぎ、自分がちょうど良いと感じる体重を探すこと。何も健康標準体重とかを意識することはない。
自分の健康は自分の身体によく聞くこと。内観法を用いること。朝動禅体操の最後に、内観法を行う。静かに自分の身体を頭から順番に意識する。毎朝行っていれば、違和感を感じることが出来るようになる。身体に思いを巡らせる。これが身体をいたわると言うことだと思っている。
体脂肪率も同様である。低ければいい、高ければ悪いは、一般論である。一般論が当てはまらないのが人間の身体である。確かに標準的なものはある。しかし、自分で自分の身体によく聞くことだ。一番動きやすい、疲れない体脂肪率というものがある。疲労感がないこれがよい体重である。
それは案外に少ない体重である。私は最近54キロになった。以前は55キロであった。54キロを越えたらば、酒は飲まない。酒の量もほんのわずかがいい。最近気になるのは酒を飲まないでも平気になったこと。わずかな酒は健康に悪くはない。53キロ台が今は良い体重のようだ。
6月に入り、石垣に戻ってから、朝、8時30分から、稲刈りの準備、稲刈り、お米の脱穀乾燥とそれなりに身体を動かしている。夕方5時まで働いている。さすがに家に帰ると疲労感があるが、朝起きれば元気が戻っている。今日は唐箕がけ。もみすり機整備。明日はもみすり。続いて行く稲刈りが出来そうである。老人ではあるが、身体はまだ使えそうである。
決めた目標体重に合わせて、食べる量を調整する。増えれば減らし、減れば増やす。常に一定体重に保つように食べる量を調整する。私の場合お酒が飲みたい。お酒は少量であれば悪くないと考えている。自分の体調に聞きながら、飲んでよい量を決めている。最近はかなり少量でも我慢できるようになった。
気になる点はコレステロールという奴である。善玉がHDLこれは多めに。いわゆる悪玉がLDLでこれは低めに。LDLは、肝臓に蓄積されたコレステロールを身体中に運ぶ。もし体内のコレステロール量が増え、HDLが不足してしまうと書かれている。動脈硬化へと進む可能性がでてくる。LDLの新基準値(mg/dl)では、男性は72~178。残念ながら152で要注意だった。経過観察が必要とされているが。本当にそうなのかどうかは分からない。
- 減塩を意識した和食が基本
- 食物繊維豊富な食品(玄米、納豆、野菜、海藻、きのこ類など)を増やす
- 青魚や大豆を増やす
- 飽和脂肪酸とコレステロールの多い動物性食品(ラードやバターなど)を控える
- トランス脂肪酸が多い食品(マーガリン、洋菓子、スナックなど)を控える
- アルコールは適量にとどめる
- 喫煙をやめる
これを読むとあまり改善するところがないので困るが、玄米食にした。昔から玄米の方が好きだったのだが、自分で炊けと言われて、一軒で玄米と白米を炊くのもどうかと思い止めていた。そうも行っていられないので2種類炊くことにした。減塩はむかしからだ。肉食を減らすとしても、あまり食べては居ない。焼き魚は一番好きな食べ物だ。毎日でも良い。