石垣の土壌について
i

0番田んぼ 2回目の代掻きが終わったところの写真を載せておく。この後まだ代掻きを続けてゆくつもり。0番は漏れるところがないが。水漏れは絶対起きないようにする。手前の畦際が土壌が浅かったので、もう一度代掻きをする必要がある。

1番田んぼ 奥がサジオモダカで手前が田んぼ。サジオモダカが終わり次第予定では2月。一つの田んぼにする。代掻きをする前には全面がアカウキクサで覆われていた。ウキクサ緑肥のつもりだ。それなりの窒素分の補充になると考えている。
しばらく水を張れば、また浮草が覆うだろうから、水を浅くしてから浮く草を漉き込む。水を切らさないで浅くする容量を覚えなければならない。種まきの時も水を落として種まきをして、徐々に水を戻す。11枚の田んぼで、少ない水を利用して田んぼを乾かさず常に水があるようにしなければならない。

2番田んぼ ここは水が入れやすい。比較的石も少なく状態は比較的良いかと思う。1番田んぼからの水と、2番溜め池からの水が入っているので、管理がしやすい田んぼである。畔の草はきれいに刈らなければならない。

3番田んぼ ここは2番田んぼからの水だけである。3番ため池から直接水が入るように、工事する必要がある。手前が低いのは水牛が寝ていたからだ。糞もしていたので肥料の補給には成ったかもしれない。糞の利用は考えてゆく必要がある。
石が極端に多かった。この石を取り除くのは大仕事になる。あれだけの石の中で田んぼが出来たことの方に驚く。水を減らして石を取り除く。大変な作業になるが、やらなければよい田んぼにはならない。

4番田んぼ ここは3番溜め池から水が入れられるので、水は十分在る。こここも石の多い田んぼなので石拾いが必要になる。4番田んぼからはこの後に続の5つの田んぼに水が行く。ここに無理があったようだ。5番、6番、10番の3つの田んぼに行くように変えようかと思っている。この場合、8番9番は予備的なものと考える。
写真の手前の右側に水牛の糞が2つ在る。水牛は水があればそこにふんや尿をする。それをかき回して身体に塗りたくる。汚いようだが、それでダニやらアブを排除する。人間も汚くて触れない。それも狙っているのか。

5番田んぼ ここも石が多かった。子供の頭ぐらいの石が10個以上も出てきた。さらに石拾いをしなければならないだろう。中央が高くなっている。少し均平になるように、直さなければならない。トラックターの逆回転で土の移動を試みてみる。

6番田んぼ ここは昨年は工作をしなかった田んぼだが、水持ちは良い。今年は水さえ来れば、よく出来るのではないかと考えている。土壌の様子がここは違う。琉球石灰岩を砂にしたような土なのだ。じゃりじゃりで水持ちが悪そうなのだが、以外に水持ちがよい。

10番田んぼ ここは最後の田んぼ私がやろうかと思っている。去年は0番田んぼをやり、一番上だった。苗床があったので工作が少し複雑になると考えて、0番の担当になった。今度は一番下で水が来なければ一番困る田んぼを引き受けたらどうかと考えている。
ここは畦が弱いところが一番やっかいだ。また猪も頻繁に来る。ネットで囲ってしまおう必要がある。まずは畔直しをしなければならない。
石垣の地質は多様性があると書いてあるものが多い。田んぼをやるにあたって、どんな土なのか手探りできた。一番驚いたことは田んぼの土が自然に締まることだ。0番田んぼは溜め池を兼ねていたから、10ヶ月水を入れ続けていた。にもかかわらず、トラックターがさして沈まないほど堅いのだ。
この状態は名蔵の田んぼも同じことだった。崎枝ののぼたん農園は牧場だったところに新たに田んぼを作ったのだから、どうなることかと心配したのだが、まったく緩むことはなく自然に固まってゆく。しかも硬盤ができて固まるというようなことではない。
石が多いために下のほうに石があるということもあるが、石の全くないはずの盛り土のところでも10か月の間にトラックターは沈まなくなっている。不思議な初めての土壌である。水を入れておき、物理的に固く締まって行く土というものは、稲にとって良いのだろうか。
作業は楽である。稲刈りの時に水があってもそれほど潜らず作業ができる。もちろん機械ではなく手刈りでやるのだが、歩けないようなことはない。根ののび方は普通の成長だ。何か栄養素的に足りないものがあるようでもない。足りないものは腐食だろう。
今回ひこばえ農法の実証実験を終わり、来期の田んぼを始めた。すべての田んぼを荒起こしをした。そのまま代掻きを続けている。石垣の土壌が独特のものであることを感じている。普通の土壌は永く水を入れていると緩んでくる。
ところが石垣の土壌はなんと水を入れ続けていた0番田んぼでもトラックターが入っても少しも沈まないほど堅くなる。何というしっかりした土壌かと驚いている。代掻きがしやすい。今年2月頃始めて代掻きをしたときにはトラックターが沈んで動けなくなり、ユンボで引き出したところが在った。
その場所が普通にトラックターで通って何でもなく代掻きが出来る。すごい土壌である。稲にとって良い土壌なのかはまだ把握できないが、機械作業をするにはとてもやりやすい土壌だ。その点では11枚の田んぼのどこも変わら良い状態で作業がしやすい。
見た目では0番から10番田んぼまで、土壌は違うように感じるのだが、耕作してみると意外に変化がない。土壌の違いよりも石の多さが違うだけなのかも知れない。石は驚くほど多い。トラックターがかけれないほどの石が出てくる。
5番田んぼなど、子供の頭ほどの石が、10個以上出てきた。荒起こしをしながら、その都度降りて石拾って、外に出さなければならないのでかなり大変だった。それでも根気よく続けた。何とか小田原に行く前に代掻きまで終わらせる計画だった。
石拾いと、田んぼ周囲の草刈りはそれぞれの田んぼの担当者にやってもらおうと思っている。私は0番と、溜め池回りと、7番と10番をやった。石垣にいる間にもう少しだったのだが、終わらなかった。石拾いに手間取り代掻きに時間がかかりすぎた。