陰謀論と社会の不健全化

陰謀論という物がある。トランプ氏がアメリカ大統領に成った原因の一つといわれている。例えば、移民はペットの犬を食べていると大統領候補者の討論で発言をした。まともな判断力が有権者にあれば、根拠無くこんな発言をする人を大統領には選ばない。
しかしトランプ氏が言うのだからそうに違いない、と信じる人が多数派なのだ。トランプ氏は陰謀論を様々に発信しながら、大統領になってしまった。つまり、アメリカ国民は陰謀論を信じたい人が多数派になったということだろう。
謀論は発信する人の問題よりも、陰謀論を待っている人が問題が大きいものだ。移民の人たちを理解しがたい不当な人間だと、信じたい人たちが陰謀論を待っているのだ。そして問題をすり替えてしまう。陰謀論を信ずる人は科学的思考ができない人だ。
例えば温暖化現象など氷河期などと共通の自然現象だとする。人間の膨大な化石燃料の消費から起きているものではないと、トランプ氏は主張する。だから、パリ協定から抜けた。アメリカ人は非科学的なトランプ氏の主張をよしとして受け入れているのだ。
ウクライナ侵攻もプーチンが陰謀論に巻き込まれたためのような気がする。ナトウがロシア侵攻をするためにウクライナを利用していると考えたのかもしれない。イスラムテロ組織の信じがたい行動も、陰謀論に突き動かされて起きている気がする。陰謀論は理性を破壊する。敵を作り、自己正当化する考え方だ。
陰謀論ではロスアンゼルスの山火事は「グローバリストの陰謀で起きた。」が拡散されている。政府が温暖化を操作しているとの説も流がされている。コロナワクチン接種が始まったときには「ビル・ゲイツが、ワクチンにマイクロチップを埋め込んで人々の行動を捕捉しようとしている」といった陰謀論が広がった。
陰謀論を信じる人の判別方法と言うものが有り、これもなるほどと思えて面白いのでコピーさせてもらった。以下に書かれていることを、信じるか信じないかで、陰謀論へのはまり込み具合の程度が分るということだ。
・政府は無実の市民や著名な公人の殺害に関与しており、これを秘密にしている
・国家元首の権力は、世界政治を実際に支配している小規模な未知の集団の権力より小さい
・地球外生命体と秘密裡に交信している組織があるが、この事実は一般には隠されている
・ある種のウイルスや病気の蔓延は、何らかの組織による意図的かつ隠蔽された活動の結果である
・科学者の集団が、大衆を欺くために証拠を操作したり、捏造したり、隠蔽したりしている
・政府は自国内でのテロ行為を容認、あるいは実行しながら、関与を隠蔽している
・小さな秘密の集団が、戦争など世界のあらゆる重大な決定を下している
・地球外生命体との接触の証拠は世間一般から隠されている
・マインドコントロール技術が、誰にも気づかれることなく人々に使用されている
・現在の産業に害を及ぼすような新しい先端技術は発展を阻止されている
・政府は犯罪行為への関与を隠すために、国民に責任を押し付けている
・ある重要な出来事は、世界の出来事を密かに操る小規模集団の活動の結果だ
・UFOの目撃談やうわさの中には、実際の宇宙人との接触から大衆の目をそらすために計画されたり演出されたものもある
・新薬や新技術の実験が、一般大衆に対して本人の認識や同意なしに日常的に行われている
・多くの重要な情報が、私利私欲のため意図的に隠されている。
・国家元首の権力は、世界政治を実際に支配している小規模な未知の集団の権力より小さい
・地球外生命体と秘密裡に交信している組織があるが、この事実は一般には隠されている
・ある種のウイルスや病気の蔓延は、何らかの組織による意図的かつ隠蔽された活動の結果である
・科学者の集団が、大衆を欺くために証拠を操作したり、捏造したり、隠蔽したりしている
・政府は自国内でのテロ行為を容認、あるいは実行しながら、関与を隠蔽している
・小さな秘密の集団が、戦争など世界のあらゆる重大な決定を下している
・地球外生命体との接触の証拠は世間一般から隠されている
・マインドコントロール技術が、誰にも気づかれることなく人々に使用されている
・現在の産業に害を及ぼすような新しい先端技術は発展を阻止されている
・政府は犯罪行為への関与を隠すために、国民に責任を押し付けている
・ある重要な出来事は、世界の出来事を密かに操る小規模集団の活動の結果だ
・UFOの目撃談やうわさの中には、実際の宇宙人との接触から大衆の目をそらすために計画されたり演出されたものもある
・新薬や新技術の実験が、一般大衆に対して本人の認識や同意なしに日常的に行われている
・多くの重要な情報が、私利私欲のため意図的に隠されている。
最後の「情報が私利私欲で隠される。」については、あると思う。ただ多くのではなく、特定のと考える。いくらか陰謀論者であると言えるのだろうか。それ以外は、欲もこんな馬鹿げたことにだまされると思う。日本で作られれば、もう少し陰謀の種類も違うのだろう。これは学術誌心理学最前線に掲載された論文 だそうだ。
極右勢力の登場と陰謀論は繋がっている。意図的に陰謀論を流布して、民主的な政府を覆そうという活動を行っている。中国台湾侵攻説も同じレベルだ。ある意味アベと連携していた統一教会など陰謀論で活動を広げていると言える。アベ暗殺は山上ではないという陰謀論も今でも続いている。
陰謀論が蔓延する原因は、人間が科学的思考を弱めてきたからだ。農業でも科学的な思考よりも、安易な叢生栽培や、無肥料栽培に惹きつけられる人が増えている。惹きつけられる人がいるとなると、やたらそうした非科学的な記事が目立つようになる。ネット社会の悪いところだ。
その実証はやってみれば分る簡単なことだ。やれるならのぼたん農園に来てやって見ろと言いたい。小田原でもそういう人達に、「この畑で私と並んでやってみて下さい。」と機会があるごとにお願いをした。様々な言い訳をしていて、実際にやった人は居なかった。
科学的思考が弱まっているのは、科学的に考えて、自分の人生を精一杯生きたはずなのに、上手く行かない体験を重ねているからだ。努力が正当に報われない体験を繰返し、陰謀論者に巻き込まれて行くのではなかろうか。努力が報われない社会を変えなければならない。
生きるということには、成功も失敗もない。ただ精一杯生きればいいだけ。絵描きになり、絵が売れるようになることが目標ではない。画家に成れなかったからいうわけではない。自分の絵を探し続けることができればそれで十分である。社会での評価はどうでもいい。
成功をしたいというあがきが良くない。自分がだめなのは、誰かが悪いからだ。と責任の転化してふがいなさを慰める。自分の目標はどこなのかである。最初は確かに画家になるが目標であった。能力が低いために職業画家には入れてもらえなかった。悪いのは自分の能力不足である。でもそれが幸いして、好きな絵を描いていられる。
どれだけ努力しても無理なものは無理である。100mを10秒では走れない。幸いなことに絵が描きたければ、描いて行ける道はある。それで十分満足である。自分の絵を描くという意味では、画家になれなくとも問題がない。絵を毎日描いていられる幸せな日々である。
自分がだめな理由を他に探さないことだ。そうすれば陰謀論が入り込む余地がない。ダメでもいいジャン。生きるということは後悔である。ああすれば良かったこうならば良かった。どれだけ努力してもそういうものだ。失敗の日々である。その失敗を前向きに考えるだけだ。
科学的思考とはどんなものか。それは実践に裏付けられた考え方だ。やってみて確認しなければ信じないという考え方だ。実証主義である。農業をやってきてそれを確認した。農業では本に書いてあることはあくまで参考である。やってみなければわからないことばかりだ。
ただし、収穫という結果がある。収穫がなければ、間違っている考え方なのだ。他でどれほど成果を上げていようが、自分にとってはだめな農法なのだ。やってみない限り何も見えてこないのが農業である。自然というものを把握して実践する。
日々の耕作の繰り返しの中で、見事な収穫を得られる農法にたどり着く。その過程で科学的思考というものを体得することになる。収穫が得られない農法はどこかが間違っている。地道に満作の収穫を目指すことが科学的な農業だと思う。稲は15枚葉が出なければ満作ではない。これは科学的事実だ。