アメリカ大統領が台湾防衛を明言
バイデン氏はインタビューで、台湾を防衛するか否かを問われ「実際に前代未聞の攻撃があれば、イエスだ」と応じた。インタビュアーが確認のため「(米軍が直接の軍事介入を行っていない)ウクライナの場合と異なり、中国の侵略があれば、米軍が台湾を防衛するのか」と重ねて質問すると、バイデン氏は「イエス」と答えた。
アメリカは台湾を軍事力でまもる姿勢を明確にしている。台湾は心強く感じている。台湾と友好関係である日本にとって、有難いことだと思う。中国が軍を用いて、併合することを宣言している以上。世界中が黙っていれば、軍事侵攻の可能性が強まる。
台湾には台湾のアイデェンティがある。中国の一部であるという事は認めるにしろ、70年もの間、地域としての独立を維持してきた台湾人として、自治権は存在する。中国が暴力的に併合することは許されることではない。それは問題になっている。
ウイグル自治区の問題と同じである。人権の問題は国を超えて問題にしなければならない。 宗教は民族の違いで、迫害されていい訳がない。それは中国だけでなく、世界中同じことだ。国家権力が少数民族を迫害することを世界中が認めてはならない。
中国が平和的手段を持って、台湾の自治を認めながら、台湾の人々の意思を尊重したうえで、国家統一することは自由なことだ。しかし、香港のように自由を奪い、自治権を取り上げ暴力的に併合することは、たとえ中国の国内問題だとしても許されることではないだろう。
台湾人が望まない形で軍事的併合を行う事は断じて許されない。台湾が喜んで併合する形を作ることが、中国の正しい姿勢であろう。中国が民主主義国家を目指すのであれば、武力をちらつかせて併合することを宣言するなど、全く愚かなことだ。
中国が大国としての姿勢を世界に示すためには、武力を用いるようなことはあってはならない。中国が魅力的な国であれば、自然に友好国は増えるであろうし、台湾も自ら統一を望む事になるはずだ。現在の習近平政権が年々独裁を強めている現状では、中国に加わりたいと思はずもない。
日本は中国が平和的な手段で、台湾との統一を目指す為に力を費やす必要がある。日本の平和主義で外交的努力をする必要がある。アメリカが様々な圧力を加えることに連動して、どうやって台湾の自主性を重んじた形の、統一が出来るかである。
台湾は苦難の歴史を踏まえ、素晴らしい国づくりを進めてきた。この点ではむしろ中国は学ばなければならないだろう。中国が現在強権的国家運営を続けているのは、むしろ国が不安定だからと見える。軍事力を用いて、政府の意思を貫くと示さざる得ないという事になる。
もし本当に国家運営と国の未来に自信があるのなら、遠からず台湾は自ら中国との併合を望む事になるはずだろう。しかし、習政権は軍事力を強化し力ずくで、国民を動かして行こうとしている。このやり方は生活が豊かになる間は通用するが、停滞に入れば力ずくは反発が強くなる。
今は時間を稼ぐことが一番の選択である。必ず状況は変わってゆく。中国国内に何らかの変化が起こるとみていい。中国では豊かな社会の中で成長している人間が、一年一年増加している。教育の普及も進んでいる。優秀な中国人に期待していいと考える。
日本政府は中国仮想敵国政策を止めなければならない。中国と友好関係を作る必要がある。中国を正面の敵として、防衛を考えたとしても全く無理なことだ。日本の低い堤防では大津波は防げない。アメリカの力に依存を強めることになる。ますます日本という国の在り方がさらにゆがんでゆく。
日本は独立国家として自立しなければならない。中国と独立した国として、外交関係を持つ必要がある。
ロシアのウクライナ侵攻を見れば、どうしても従わないという国を武力を持って併合するという事は、よほどの軍事力の差があるとしても、ほとんど不可能なことという事がわかる。台湾も同様である。簡単なことではないはずだ。