2拠点生活の変化

   



 コロナが不安で静かにせざる得なかった。久しぶりの小田原生活である。今回は一週間の短期滞在である。まだ寒い小田原に長くいる気になれないということがある。何しろ、石垣島の3月3日は最低気温が20度を超えている。身体が寒さ慣れしていない。

 3日の着いた日は、羽田からそのまま三軒茶屋で、会議。石垣の家を10時に出て、三軒茶屋についたのが、2時過ぎだった。何故か上手く乗り継ぎが出来て4時間で着いた事になる。難しい話ばかりで疲労困憊。頭を使う話は久しぶりだったせいかもしれない。

 その日はアルージェ竹芝に泊まる。一番人気のサウナがあるホテルというので、一度は泊ってみたかった。レインボーブリッジの景色は絵を描いてみたいとは思わなかった。残念なことに、それほど良いサウナではなかった。

  サウナが大きくはない。5人しか入れない。水風呂が極端に冷たい。温度計を見たら10度以下。こんなに冷たい水風呂に入れる人がいるのだろうか。私には無理だった。それほど大きくない湯舟が1つと円形のジェットバスが一つ。期待が大きすぎたわけだ。
 久しぶりのサウナで、なぜか長く入っていられなかった。サウナも時々はいらないと、身体が対応できなくなるようだ。それでも少し入って頭の疲れが取れた。サウナはやはり悪くない。特にすぐに酒を飲んで寝れるのは良い。コロナの湯に行きたいがやめておく。

 翌日は散歩がてら、築地迄歩いて、一枚の繪に絵を届けた。絵を持っていると何か心配なのだが、渡してホッとした。久しぶりに編集部の方とお話を出来て、顔を合わさないとやはりだめだと思った。昨日の疲労も絵の話ですっかり抜けた。絵の頭に変わった。

 築地はずいぶん変わった。市場が移転して大工事中。場外市場は人出が多かった。ゆっくりご飯を食べる方法を探したら、場外市場のなかにフードコートがあった。この屋上でご飯が食べられた。野外だから安心して、お任せ鉄火丼を食べた。これは美味しかった。

 石垣では美味しい生マグロを食べ慣れているが、さすがに築地のマグロはうまかった。上手かったとお礼がつい出てしまった。コロナがなくても、青空の下での食事は美味しい。早春の陽射しが気持ちよくて寒くはなかった。

 午後に水彩人の同人会議。幸い皆さんで先のことを心配されていて、案ずることはなかった。次の代表も、すんなりと決まった。よかった。事務局の5名も決まった。その後も様々な仕事の分担が何とか決まり、これでひとまず安心。

 それだけみんなが水彩人に希望を感じているからだと思う。私も、水彩人がなければ困る。絵を描くには良い仲間が必要だと思う。ここまで30年かけてできた仲間は後戻りはできない。やれることはすべてやるので、何とか水彩人を維持したいと思う。

 昨日はよく歩いた。1万3千歩越え。東京の街中をあんなに歩いたことは久しぶりだった。時間があったので、銀座の画廊巡りまでした。水彩材料を使った絵の展覧会が多いのには驚いた。油彩の方が少数派というくらいだ。しかし、私が考えている水彩画とはかなり違う。正直、絵とは言えないものばかりだったことは残念。

 私の方が絵でないのかもしれないが。と一応は書いておくが。水彩画というより、情景説明画というようなものだ。石垣で籠っていて目がおかしくなっていなければの話だが。そういう事はよくある。ともかくまず線で説明をしておいて、それに色付けをしている。水彩画はそういうものではない。
 こういう水彩画の誤解が広がっている。プレパトの影響もあるのかもしれない。社会において芸術としての絵画の必要性が失われているのかもしれない。社会がそうなら私がおかしいと考える他ないのだが。

 そして今日5日にジャガイモの植え付けを行う。種イモは買っておいてくれたという事なので、あとは植え付けだ。もう包丁で切りながら即植えるということにするほかない。それでも問題はないだろう。鶏糞を少し掘って行こうかと思う。

 舟原の畑はイノシシ被害がさらにひどくなっているというから、柵の管理がともかく大変だ。鹿も来るというから、かなり防ぐのが難しくなっている。みんなが防御柵造で苦労しているところへの便乗だから申し訳ないかぎりだ。

 6日に麦の草取り。大豆の会と共用のネット張り。いろいろ作業は続いてゆく。玉ねぎの草とりはして、ビニールトンネルを外さなければならない。たまねぎのちょうしもどうだろうか。小田原の楽しみだ。頑張って働きたい。

 そのあとは決まっていないが、どこか都合をつけて溜め池の草刈りをしたい。水が無くなっているというので、それも何とかしたい。そして空いた日か雨の日に絵を描きに行く。雨が降れば農作業よりも絵に向いている。箱根か、篠窪か。一日だけでも描きたいと思っている。

 そして10日には石垣に戻る。今回は石垣にそのまま戻るが、台湾に行けるようになれば、台湾に行き、台湾で滞在してから、石垣に戻るようにしたいと思っている。台湾から石垣に戻る飛行機がいまのところは運行停止である。早く元に戻ることを願っている。

 今回はまったく慌ただしいことだが、のぼたん農園の造成中であり、田植えを休んでということだから、これ以上は石垣島を空けることができない。正直田んぼの田植えをしたイネが心配である。まあ今年は試験栽培の気持ちでいよう。

 これからは月に1回くらいは、一週間小田原というのが良いかもしれないと思っている。余り往復を苦にしないで移動しようかと考えている。やったことがないので分からないが、それの方が良いように思えてきた。どうなることかはわからない。

 

 

 - 楽観農園