石垣市長選中山氏が4選
溜め池にはへラバオモダカと思われる草が密生してきた。どうも図鑑のものと違うように見える。どうしても分からない。どなたか分からないものだろうか。いずれにしても田んぼには入れたくない。これ以上増えたら、ミズオオバコが抑えられてしまうのか。
石垣市では市長選挙が日曜日に行われた。私は中山氏が再選されたならば、大変だと思い対抗馬のトイタ氏に投票した。自衛隊基地反対が一番の理由だ。しかし、残念なことに、トイタ氏の獲得票は住民投票を請求した署名の14000票よりも、1500票も少ない12500票という結果だった。
トイタ氏の保革統一候補という形が、よく見えないものだった為なのだろう。もしトイタ氏が本気で市長を目指すのであれば、4年目先を見据えて、石垣島をどのような地域にしたいのかを、徹底して模索して貰いたい。それが出来るのかどうかが問われたのでは無いだろうか。
やはり石垣市の保守の地盤は強かったと改めて痛感した。加えて日本全体の右傾化が起きているのだろう。これは衰え始めた国に起こりがちな事だ。守りに入るのだ。新しい形を嫌う。悪くても今のままの方がましとでも思うのかも知れない。
トイタ氏はそもそも自民党の議員である。市長選に立候補して、自民党は除名処分になった。変則的な候補だったと言うことも悪影響したのでは無いか。なんと言っても公明党が中山推薦に回ったと言うことが一番影響しているのだろう。
私は嫌いな公明党候補でも、市長候補に立ってもらって、野党が支持するというのが唯一勝てる方法かと思っていた。つまり、公明党の中には自衛隊基地反対の人が相当数居るに違いないと推測している。住民投票請求の署名をした人がかなりいたのだろう。
ところが、創価学会の人は自分の意志に反して、つまり本部の命令に従って、中山に今回投票したのでは無いだろうか。もし、創価学会が平和の宗教という前提のことだが。何故こんなに大事な選挙で自分の思想を貫けないのかと思う。情けない結果であるが、これが石垣島の現実である。
さらに問題だったのは野党が統一候補を選べなかったことだろう。理由はまったく分からなかったのだが、人材不足なのだろうか。私は住民投票請求運動を先導した金城さんなど良いと思った。こんな状況で統一候補が出せない野党では、まずいことだ。
民主主義であるのかだから、選挙結果は重要である。石垣島の市民は自衛隊基地を選択したのだ。そのことは尊重したいと思う。つまり、中国が攻めてくるときにはミサイルが、石垣島に真っ先に飛んでくると言う前提で暮らさなければならないと言うことを選択したのだ。
ウクライナだってミサイル基地はある。しかし、圧倒的な軍事力の違いの前に、反撃どころではなく、逃げ惑うばかりである。石垣島に暮らしていて、どこにどうやって逃げるのかと思う。中国のミサイルの精度がどの程度だろうか。誤差一キロ範囲であれば、家の辺りには飛んでこないだろう。
石垣島の市民の多数は、ミサイル基地があれば、中国が尖閣に上陸して占領する事はないだろうという判断をしたということになる。抑止力と言うつもりなのだろうが、本当にそうなのだろうか。竹槍訓練の隣組と同レベルでは無いか。
それでも選挙結果はひとつの判断ではあるので尊重したいと思う。私には石垣島が、アメリカのための防人の島になること以外に想像も出来ないのだが。石垣島の人には防人になる覚悟の人が多数存在すると言うことになるのか。それならば、随分けなげな愛国者だ。
もし尖閣を占領しようと中国軍が考えたときには、反撃できないように各島にあるミサイル基地を第一に攻撃するだろう。飛行場や港湾施設も叩くだろう。一番の攻撃の対象は沖縄本島のアメリカ軍基地と言うことになる。基地を攻撃しても、批判が少ないのはウクライナの戦闘を見れば分かる。中国が作戦を実行するかどうかは、それが可能かどうかにかかっている。
ウクライナでNATO軍が対応しなかった事から、アメリカは台湾有事にも、尖閣占領にも、行動しないのではないかという意見が出てきている。アメリカの一国主義化とはそういうことなのかも知れない。日本の軍事力ではもう守れないと考えるべきなのかも知れない。
どうすれば良いかである。簡単なことだ。中国と仲良くなるほか無い。どうせアメリカが期待できない国に遠からず成るのだ。もちろんアメリカと敵対することは無い。フィリピン、台湾、韓国、日本と周辺国と中国で話し合いを持つ。
互いの領土問題を解決する。戦争は結局の所領土問題が材料にされる。日本も軍事力の増強の理由づけのために、そうした問題化している領土の帰属が材料になる。ロシアのウクライナ攻撃を見れば、北方領土の返還どころではないことがよくよく分かる。
ロシアは北方4島を70年実効支配しているのだ。台湾の独立よりも長い時間である。返すはずも無いと考えた方が良い。別段日本は北方4島入らない。そうあきらめた方がはるかにましである。安全である。ロシアは島を返せば米軍基地を作るだろうと考えている。
ロシアも、中国も、古くさい19世紀的な帝国主義国家なのだ。国土が大きければ大国だというような意識である。良い国と大国とは違う。日本は小さな領土問題など早く解決することが一番である。放棄したとしても問題ない。
自民党も領土問題を、軍事国家になるための材料にすべきでは無い。軍事国家になりたいののであれば、それを正面から主張すべきだ。領土問題が無くなれば、仮想敵国の想定が出来なくなる。もし、北方4島が日本に早期に返還されていたとすれば、プーチンは軍事侵攻しかねなかった。
日本は東アジアの中堅国家の連携の要になる必要がある。先ずは経済連携である。過去の日本の与えた迷惑行為を心から謝罪し、互いに助け合う国になることだろう。