やっぱり最悪だったアベ政権
アベ政権は「えせ保守主義者の紋所、モリカケザクラが目に入らぬか。」と歌舞伎なら決めぜりふの演目になりそうなほどの敵役である。憲政史上最悪だったアベ政権である。すべてが嘘で塗り固められていた。誰もが、当時から、そして今でも、アベ政権が嘘をついてばかりいると思ってはいた。
今になってみれば、都合が悪くなると病気にも悪くなり二度も辞任した記憶すべき総理大臣である。精神的負担があるのだろう。ずる休みには良くあることだ。こう言う言い方は病人に対して人権侵害だと言うことだろうが、元農水大臣の議員辞職も病気が理由だが、汚職については法律によって追求されるのは当然である。
こっちは卵価格の問題だから、養鶏をやってきた者として一言、言いたいこともあるのだが、アベ氏への怒りの方が大きくて今は、ひとまずそれは置いておく。日本をここまでダメにしたアベ政権を批判しないでは、まずいだろう。
今回一部の化けの皮が剥がされ、奇妙な言い訳を記者会見で語った。翌日は国会の言い訳だが、さすがに見る気にもなれない。まるで花見の宴に後援会の会員を特別枠招待し、自腹で接待したことに責任がない無いような態度である。自腹なら選挙民を招待して良いという話では無い。自腹なら選挙違反だろう。
予想されたとおり、秘書に騙されてしまいました。国会で嘘をついたことになったことは申し訳なかった。と言っているが、選挙民を大量にサクラの会に招待したことは、まるで当然のことのような態度であった。あれほど国会で嘘答弁を繰り返したのに、秘書に騙され続けたとしたら、人を見る眼が全くない総理大臣と言うことになる。
自分のお金が事務所でデタラメに使われているのに気がつかないというのだ。もし本当であれば、お金の管理がデタラメな人だ。アベノミクスはがデタラメなわけである。自己資金が何千万も無くなっていても、気づかないはずが無いのだが。こんな嘘が検察ではどうも通るらしい。白を切れば無罪になると、総理大臣が身をもって示したことになる。
5000円でニューオオタニで宴会が出来るのか。問われて疑問を持たない人はいないだろう。あくまで出来たと言い張る根拠が秘書の説明を信じたと言われても、誰が信じれるだろうか。5000円の領収書をホテルが出したという嘘まで出ていたが、そんな領収書は結局登場しなかった。
ホテルの出した明細書の方は存在した。それをみても、秘書の説明を疑わなかったとしたら、それではバカ殿様以外の何物でも無い。普通の人間なら、秘書に問いただすはずだ。自分の財布を調べるだろう。
どのように言い訳をしようが、当人も十分承知していたとしか思えない。法律は見逃しても、国民は見逃しては成らないことだ。総理大臣であった以上、証拠が無いから仕方がないと済ますわけにはいかないだろう。
アベ氏には総理大臣という立場を使い、国の行う行事に身内を大量に招待したことが悪いことだとは気付かないようだ。何しろ招待には総理大臣夫人枠まであったというのだから、やることが限度を超えているでは無いか。アベ氏の招待枠にはマルチ商法で、莫大な被害を与えた犯罪者まで紛れ込んでいたのだ。これを無かったとは言わせない。
こうした嫌らしい社会にした責任がアベ政権には一番重いのだろう。サクラ招待方式がアベ政治の典型的な手法であった。忖度政治と呼ばれたものである。アベ後継の総裁が菅氏になった背景にあるものは、自民党議員がすべからく忖度議員になったと言うことになる。
自分に対して有利に行動する者には、様々な恩恵を与える。こうした身びいきのやり方が、既得権を温存することになった。人事の優遇や、勲章の授与であろう。文化勲章まで口を出したというのだ。これは法律違反で無いにしても、賄賂以上に世の中を悪くした。
アベ政治は身内を優遇することが目立つ。頻繁に会ってゴルフをしている友人の長年の夢である大学新設の話を、聞いたことも無い話とした。友人なら大学を作りたいという夢を、政治家の親友に話さないはずが無いだろう。話さなかったとすれば、アベ氏は友人でも、本音は話せない相談にも成らない人ということになる。
ことごとくアベ政権は嘘で固められていた。その嘘を多くの国民が仕方がない、政治はそういう物だと受け入れていたのだ。国民はこの嘘で塗り固められたアベ政権を支持した。忖度した。この点が不思議だし、日本人の劣化に見えて成らない。
自分が優遇される側に回りたいという意識に見えるのだが、よく分からない。安倍氏が嘘つきであったことより、嘘を承知で、何故アベ政権を国民は支持したのかと言うところに、深刻な問題がある。国民の諦めというか、自分のことで精一杯ということなのだろうか。
日本国への期待をしぼませた総理大臣の重い責任を感じる。原発事故以来、日本は活力を失い始めた。守りの姿勢に終始した。事故を起した原発すら、展望の無いまま廃止できずに、いまだにすがりついている。本来であれば、事故後すぐに再生エネルギーに転換すべきだった。
ところがその好機を逸した。新しい事業の展開に、自信が持てない意欲の無い国になってしまったのだ。結局アベノミクスでは、新産業の創出は出来なかった。出来なかったにもかかわらず、アベノミクスは成功したと主張している。この意欲の消滅がアベ政治の罪である。
格差社会の進行。能力主義の矛盾。上級国民の出現。金権主義の蔓延。資本主義経済の限界。世界中で民主主義がすごい勢いで後退を始めている。日本は国の基盤を失いつつある。日本人の喪失。社会が方向を失いつつある。政府の迷走飛行。
アベ政治のあくどさは特権階級を作ったことだ。サクラの会に出れる芸能人は上級芸能人。サクラの会に出れる詐欺師はお墨付き詐欺師。サクラの会に招待される人々を特権階級としてしまったいやらしさである。国民の多くが、上級世界へ加えてもらえることを羨望のまなざしで見るようになったことだ。
おとなしく言いなりの良い子にしていれば、上の階級に入れてやらないことも無いというような、忖度の誘導政治である。日本人全体が牙を抜かれたのではないか。アベ氏の言い訳がひどすぎる状態でも大きな批判が起こらない。総理大臣がこれほど卑しい行いをしても、批判さえ起きない状態とはいったいどういうことであろうか。今年最後の愚痴のような者だ、このくらいにしておかなければならない。
ここから日本はどう立ち直れば良いかである。ここまで落ち込んだ以上原点からのやり直しだろう。日本人の原点を見つけなければならない。一見遠回りのようではあるが、一次産業が揺らいだことが、おかしな国になった原因だと思う。