田んぼ穂肥と干しの勉強会
4日田んぼの勉強会を農業技術センターの岡野さんに来ていただき行った。小田原有機の里づくり協議会の事業である。穂肥の判断と干しについて指導していただく目的であった。16名の人が参加した。欠ノ上田んぼは13枚に分かれている。成育もさまざまである。代掻きでは直前の代掻きもあれば、1か月前の代掻きの場所もある。田植えでは1本、2本、3本と異なる植え方をしている。そのどれを岡野さんが良しとするのかに興味があった。1本植が良いのではないかという意見であった。風邪の通りが良く、病気が出にくいという事だった。例年成育が一番良いはずの9番田んぼが今年は1本植である。その結果がどうなるかである。とても興味深い。現在、10,5葉期の状態である。予定通りの成長速度である。但し例年より色が浅いように見える。その原因は田植え前の肥料の入れ方を変えたからではないだろうか。田植え直後のソバカス散布を控えたことも影響しているのだろう。その結果どうなるかである。
田植えから6週目である。種まきから数えれば、11週目。毎年七夕の今頃に稲は生育を変化させる。幼穂がそろそろ生まれる。ここで稲に刺激を与えるために、間断灌水に入る。1本植の場合、まだこれから分げつが続く。当然その分げつに肥料はどう影響するかを考えると、穂肥を与えるのはもう少しあとという事になるのだろう。16週目の8月10日前後に出穂の予定である。出穂20日前辺りが穂肥を与える時だと岡野さんは言われていた。7月28日あたりという事になる。ここから5週でおおよそ出穂として、あと2週後には穂肥という事になる。中央の株の根元が膨らんできてから、株全体の様子を見て穂肥の日にちを決める。穂肥は与えたいわけだが、それが背丈に影響するのであれば、控えなければ倒伏をする。干しとの兼ね合いも出てくる。判断のしどころである。いよいよ一段と大きな10枚目から11枚目の葉を出す。10枚目の葉は直立をするのでわかる。葉の幅も12ミリは欲しい。イネの株の中心の太い茎は12ミリ巾は欲しい。太い茎になれば倒れにくい。同時にこの中央の穂は200粒を超える穂になる。その為には太い茎の株を育てなければならない。
遅れていた水口の株も生育を始めている。水は多めで良いが、10葉期を過ぎれば、間断灌水に入る。水を大量に入れてておいて時々入水を止める。田んぼの土が見える状態になってからまた水を入れる。田んぼは停滞水の場所もある。田んぼ全体が水による酸素の供給が行われる。間断灌水を繰り返して田んぼの水を入れ替える。これが田んぼを固めてゆく事にもなる。谷戸田の土壌は浸透性が良い。縦に水は抜けてゆく。これを良い方向に効果を上げる。土壌を腐敗方向ではなく、良い発酵方向にするために、タテ浸透の水を使う。水が抜けることで土壌の攪拌をしているのと似た効果を出す。水温が上がり、土が湧くことを抑えることができる。春先に大量の緑肥が漉き込まれた結果がここにきて出る。葉色はさらに上がり、色は穂が出る頃でもさめることはない。岡野さんの葉色メータ―計では現在38位の葉色だそうだ。去年より色は薄い。1本植と3本植では稲の密度の違いで、色の判断を誤ることがあることが分かった。ここまでの肥料の効き方が、どうしても株の高さにつながる。10葉期で60㎝、何とか100センチくらいで収まればいいのだが、