北朝鮮の弾道ミサイル
日本政府は北朝鮮の日本上空を通過するミサイル発射に対して、前例のない強い抗議を行った。芝居の台詞を繰り返しているようでは何の影響もない。状況は年々に悪い方に進んできた。もう現状では北朝鮮は日本に対していつでも核爆弾が打ち込めると考えなくてはならない。アメリカに反撃をお願いしてどうにかなるような事態ではない。一段と強化したという経済封鎖への期待は低い。1940年代の日本と同じだ。追い詰められれば追いつめられるほど、無謀な太平洋戦争に向っていった。鬼畜米英、神風攻撃。戦争の狂気は論理を超えている。このままでは、北朝鮮は暴発まで行きかねない。中国の経済封鎖が今や頼みの綱だというが、中国は安倍政権の仮想敵国ではなかったのか。敵国に協力をお願いしてどうするのだろう。国際情勢の見極めのできていないアベ政権では危機管理は無理だ。
今回のJアラート警報は発射から4分後だったそうだ。沖縄でも鳴り響いたそうだ。「すぐ避難してください。」という時にはすでに通過している。こうした茶番の目的は、不安感を高め軍事基地を作ろうという発想だろう。北朝鮮に対して手の内を見せている。いかに迎撃など無駄なことかがわかる。日本国民の不安を高める効果だけはあげた。高知県が危険だといって注意を集中させて、北海道を攻撃する。つねに攻撃側は奇襲攻撃をかけてくる。当たり前過ぎる。迎撃で対応できるわけもない。もし絶対の迎撃が可能であれば、今すぐに北朝鮮に対して、日本上空を通告なしに侵入するミサイルは迎撃する、と宣言すればいい。迎撃出来ない事が証明されてしまうだけのことだ。もう、狂気の暴力に対して、武力で抑え込むことは出来ない状況なのだ。これを冷静に判断しなければならない。あの軍事大国のアメリカですら、不安なのだ。防衛能力を高めて対抗するというようなことは、不可能な状況だ。
北朝鮮、中国に対して韓国、アメリカは戦争状態にいまだにある。朝鮮戦争は停戦ではあるが、戦闘状態でもある。北朝鮮にしてみれば、韓国と米軍が北朝鮮を殲滅するための大演習を行って脅されている訳だ。これに対して抗議もできないのであれば、北朝鮮のようなカリスマ独裁国家は維持できないだろう。肉親まで公開処刑する様な独裁者は権威を失ったときに、崩壊を迎える。自分が生き残るということが、この無謀な行為に繋がっている。ではどうすればいいか。先制攻撃をして、壊滅をしてしまうか。あるいは朝鮮戦争を終わりにするかであろう。いま世界は先制攻撃に近づいているとみなければならない。それは、現在の世界秩序を維持したいからである。核保有国は自分たちだけが核保有の有利さを保とうとしている。この核抑止力による保有国の絶対有利の状況では、北朝鮮の核保有を遮る根拠はない。日本がやるべきことは、韓国、中国との友好関係を掘り起こすことだ。すぐにも敵視政策を止め。互恵関係を作り上げる。それ以外に北朝鮮の脅威を抑えることは出来ない。
この間中国敵視政策を行い、北朝鮮の危機を高めた安倍政権には責任が重い。直ちに安倍政権は政策変更をしなくてはならない。トランプはアメリカファーストを主張する。これは核保有をしない日本は、アメリカの言いなりになれという事ではないか。アメリカが世界の警察を辞めると宣言した今、アメリカに従う意味はどこにあるのか。アメリカは矛盾している。核保有した北朝鮮の馬鹿馬鹿しさと何ら変わらない。核保有の優先権を持つ国家だけが、世界をリードできるという馬鹿げた体制を覆さなければならない。核兵器を抑止力とすることが、世界平和への途上の必要悪というのであれば、せめて核兵器の管理を国連が行うべきである。核攻撃可能な国連軍である。核攻撃を行った国に対しては、自動的に国連から核攻撃が行われる。そして個別の国の核保有の意味を無くす。同時に、日本は核保有国に対して、核廃絶を呼びかけ続けなければならない。それは北朝鮮にもそうだし、アメリカにもそうだ。