ひとづくり革命担当大臣

   

茂木敏充氏が「人づくり革命」の担当閣僚に就任すると発表された。もしやらせていただける閣僚があれば、この大臣が良い。経済再生と人づくりが同義語という事に驚く。具体策を検討する有識者会議『みんなにチャンス!構想会議』がその内容を話しと書かれている。リカレント教育についても言及とあるのだが、リカレントは初めて聞いた言葉だ。どうも生涯教育というような意味らしい。一体誰がこんな奇妙なことを考え付いたのだろうか。人間革命の池田大作氏への忖度位しか思いつかない。みんなにチャンスというのは、努力して人間革命をすれば、競争の機会は均等に用意されている。という意味だろう。有識者会議というのはすでに決まった結論をもっともらしく、証拠作りするための会議なのだろうから、人づくりの革命の具体案もすでにあるのだろう。総理のお友達の学園がそういう学校を作るというようなことでなければいいが。

革命ともいえるような人づくりなどあるわけがない。多分、ここでいう人づくりは企業の役に立つ人づくりという事だろう。人づくりが国の根本であるというのは江戸時代どの藩でも考えたことだ。革命という言葉を付け加える感覚が奇妙なのだ。ここであえて革命を加えたのは、ただの人づくりでは新鮮味がないという自覚があるからだろう。革命という言葉での印象操作。「レッテル張り・印象操作・怪文書・こんな人たち」と使ったのはアベ政権である。言葉を弄ぶのが好きなのはアベ政権の性格のようだ。動かしているのは電通のような頭脳だ。これからレッテルの張り場違いがとても気になるに違いない。正しいレッテルを張れ、アベ政権にふさわしい印象を作り出せという事のはずだ。そして、地方創生とか、構造改革特区とか、不思議な言葉を生み出し続けている。 テロ等準備罪。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法案。そして人づくり革命である。言葉を弄ぶ事はいい加減にしないと、言葉によって滅びる。国民に対して印象操作するのはソフト独裁の特徴のようだ。

人づくりとはつまり、国際競争に勝ち抜ける能力のある人間ロボットを作る、画期的な人材育成法案。こんな解釈になる。「子供は勉強をしないで、言葉を覚える。」英語教材。勉強しないで英語が喋れるという盛んなコマーシャルと同列である。いつの間にか、競争人間ロボットが作り出されていれば、革命的だ。アベ政権の期待する人間になぞ、成りたくもない。企業向き改造人間になりたくない。私は対象外だろうか。動けるうちは働けという事らしいから、対象にされるかもしれない。人間らしい人間になるためには革命も何もない。普通に暮らすという事が大前提である。人間ができるためには、一生かかるようだ。私はまだ自分という人間が出来た感がない。68年かかってまだ人間に至れていないという、感触である。これでは革命は達せられないともがいている訳だ。生涯教育されたくもない。自分の思う理想の人間に、何としても死ぬまでにはなりたいというもがきである。せめてそこにたどり着く努力だけはやりたいと思っている。そのために田んぼをやる。そして、絵を描く。

安倍氏の人間はまだまだ未熟で出来ていないと。それは先日の記者会見でも自ら口にし反省して見せたところである。是非とも最初に革命的な人づくりの材料になってもらい、自己革命を起こしてもらいたい。人間であれば原点が大切である。日本を美しい瑞穂の国にするために、先頭に立って頑張るはずではなかったのか。口の根が乾かないうちに、国際競争力の人間ロボット作りである。美しい国はお金の為に、汚いことはやらない国と考えられないのか。身内だけを優遇するようなことは見苦しい国だ。仮想敵国を用意して、煽り立てる国は汚らしい国だ。瑞穂の国はまず何より、食糧自給率を大事にする国だろう。今の日本とは逆の方向だ。やはり国づくりには、真っ先に総理大臣の革命が必要という事のようだ。ぜひとも構想会議ではその辺を話し合ってもらいたい。

 

 

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