自給の生活
巷では老後はいつの間にか70歳後に引き上げられたらしい。70までは絵を描きながら自給生活を続ける。3000万円の貯蓄が必要と言われているらしい。老後の暮らしには月々30万円は必要だとも書かれたものもある。テレビや雑誌でも時々そんな話が出てくる。保険会社や銀行のシンクタンクからの情報提供なのかもしれない。若い内から蓄える必要があるというのは、日本人全体に刷り込まれているのではなかろうか。消費が落ち込む原因ともいわれる。先の見えない世の中だから、貯蓄しかないともいわれる。自給老人にはそんな心配は全くない。老後の方が楽しい自給である。貧乏生活と蔑む人も居るが、お金など人間の豊かな暮らしとは関係がない。世間の眼は畑や田んぼにへばりついて居れば、道楽者だ。勤めにも出ないで昼日中から草取りか。という、冷たい目線が何となくある。やっと老人になって正々堂々の暮らしである。3000万の貯蓄はなくとも、月々30万の収入がなくとも安心立命出来るから心配無用。
年金積立コツコツは73歳まで生きれば、払い込んだ元は取れるらしい。有難いことだ。何が何でも長生きして、積み立て分は取り返してやるぞという気になる。さすがのお国も年金基金を使ってしまったので、金が足りないので、医療のお世話にならずに早く死んでくれとまでは言わないだろう。元気で病院のお世話にはならない年寄りで行くのでお許し願いたい。老後の暮らしが生活苦ではどうにもならない。どのように豊かな老後の暮らしを作るかが幸せの国のバロメーターである。豊かさはお金が要らない訳ではないが、お金ではどうにもならないものの方が多い。病気にならない暮らしを心掛けることがまずは大切。適度な運動が一番。サプリなど口にせず、よいものを食べる。時間の余る老後こそ自給生活である。一日1時間の自給生活をすれば、食べ物は年寄りでも確保できる。しかも、わざわざ無駄な運動する必要もなくなる。
ネットに出ていた生活費の平均的事例
食費 15% 4.5万円
住居費 25% 7.5万円
水道光熱費 5% 1.5万円
通信費 6% 1.8万円
保険料 4% 1.2万円
趣味・娯楽費 3% 0.9万円
被服費 3% 0.9万円
交際費 2% 0.6万円
日用品・雑費 2% 0.6万円
小遣い(夫婦計) 12% 3.6万円
その他 3% 0.9万円
貯蓄 20% 6.0万円
支出合計 100% 30.0万円
これが理想の家計だそうだ。この中で老後の自給生活ならいらなくなるのが、貯蓄。保険料。食費。住居費この4つで。なんと192、000円は不要になる。住居費が要らないところで暮らせば、10万8000円あれば理想的に暮らせるという事になる。住居があるかどうかで大きく変わるが。やはり過疎地域に行くのが良いのだろう。人口減少地域なら安く家も畑も借りられる。夫婦で10万円年金がもらえれば理想的な家計の中で生きていけるという事にならないか。決断は早いほど良い。農文協では65で定年帰農という話があった。早期退職でも何でもいいから、一年でも早く地方に移住することだ。そこで農業を覚えながら、老人自給を目指せば、悠々自適である。年金生活万歳。貯蓄がわずかでもあれば、出来るだけ使わないで健康に自給生活で長生きして、介護施設に入った時に残して置ける。
問題点は3つある。1番が体力である。一日一時間肉体労働に耐えられるかどうかだ。毎日一時間自給の為に精一杯身体を動かせば、健康体操になる。体力があれば、根気も気力も湧いて来る。食糧自給の目的があれば、ダダの運動よりましではないか。2番が技術である。自給の農業技術がなければ、一日1時間のはずが、10時間働いても自給できないという事になる。これは案外に難しい。若い内からものを見る感性を磨くことだ。良い絵が分かる人なら、自給農は可能だ。芸術音痴では自給農は難しいかもしれない。若い内からの芸術体験がおすすめ。3番が、豊かさを感じる感性である。何が豊かなのか。カジノでギャンブルをして、スイートルームで高級ワインを飲む。3つ星のフォアグラ・トリフォー・キャビア料理を食べる。こういう暮らしが豊かだと感じるようでは話にならない。馬鹿な消費者になるように、情報操作されているのだ。老後こそ真の豊かさを感じる老人自給が楽しい。